「もうそろそろ煙草をやめたい…」
「何度も禁煙に失敗したから、今度こそは成功させたい…」
そんな願望を持っていませんか?
禁煙を決意するきっかけは、人それぞれ。
自分自身の健康のため、家族に副流煙を吸わせないため、お金や時間のため、身だしなみのためなど、様々でしょう。
実はぼくもあるとき急に思い立ち、たばことライターをゴミ箱に投げ捨てました。
早いものでそれから10年になりますが、今になって思えば、早めに禁煙しておいて良かったです。
「たばこは健康に良くない」という事実が、科学的にも明らかになってきていますからね。
そんなわけで今回は、元喫煙者のぼくが禁煙の「メリット」「デメリット」「禁煙の方法」について徹底的に解説します。
また、記事の後半では、「喫煙と病気の関係性」についても紹介しますので、ぜひ参考にしてください!
ぼくは2008年にたばこをやめた禁煙成功者です
ちょっと曖昧で申し訳ないのですが、ぼくがたばこをやめたのは、たしか2008年頃。
この記憶が正しければ、今で10年以上が経過しています。
当時の喫煙状況は、こんな感じでした。
- 喫煙歴:8年〜10年
- 1日あたりの喫煙本数:10本〜20本
- 好きな銘柄:KOOL、Marlboro、LARKなど
「ヘビースモーカー(あるいはチェーンスモーカー)」と言えるほどではありませんが、喫煙歴はそれなりに長め。
そんなぼくがスパッとたばこをやめられたのは、いま考えても不思議です。
実体験として感じたメリット・デメリットを紹介します
禁煙してから10年以上が経過すると、たばこに対して客観的になってきます。
禁煙には、メリットもあればデメリットもある。
もちろんたばこには有害物質が含まれているので、健康被害もある。
これから禁煙をしようと思っている方は、そのあたりのことを詳しく知りたいですよね。
この記事はぼくの実体験がベースですが、随所に客観的な事実もおりまぜていますので、ぜひ参考にしてください!
禁煙のメリット(20個)
まずは禁煙のメリットから見ていきましょう。
たばこをやめるメリットは、金銭面や健康面ばかり注目されますが、それだけではありませんよ。
たばこ代がゼロになった(お金の節約)
分かりやすいところから言うと、たばこ代がゼロになったこと。
禁煙したのですから、当然といえば当然ですね。
たばこ1箱が450円として、1日1箱吸っていたとすると、1ヶ月で13,500円、年間にして162,000円の出費になります。
これを10年続けたとすると、あぁ…もう計算したくない…。
たばこ代の節約は、思いのほか大きいですよ。
たばこグッズを買う必要がなくなった(お金の節約)
たばこに付随して、たばこグッズを買う必要もなくなりました。
たとえば次のようなものです。
- タバコケース
- ライター(ZIPPOなど)
- 灰皿
- 携帯灰皿
「100円ライターでいい」という喫煙者の方いると思いますが、ケースやライターに凝る方もいますよね。
ZIPPOなんか、ビンテージ物になると数万円はしますから。
その出費を節約できるのも大きいですよ。
消臭剤(スーツリフレッシャーなど)が不要になった(お金の節約)
たばことグッズに付随して、消臭剤を買う必要もなくなりました。
ぼくはたばこの臭いを気にするほうだったので、たばこを吸った後はいつも衣類にファブリーズをシュッ。
スーツ着用の仕事をしていたときも同様でした。
このようなエチケット用品にかかる費用も節約できます。
たばこ休憩の時間を削減できた(時間の節約)
個人的に大きかったのは、時間の節約です。
たばこ休憩がなくなるので、感覚的にですが、ものすごく時間ができました。
たとえば、たばこを1本吸うのに3分かかるとして、1日に1箱(20本)吸うとなると、それだけで60分ですからね。
冗談抜きで、禁煙した後は「あれ? なんか暇だな…」と思うことが多かったです。
食べ物がより美味しくなった
よく言われることですが、禁煙したら食べ物が美味しくなりました。
味がよくわかるようになり、食欲も増します。
たばこは満腹中枢を刺激し、味覚を鈍化させると言われますので、それが解消されたんでしょうね。
「食事中・食後の一服」を気にする必要もないので、好きなお店に行けるようにもなったのも大きかったです。
気分の浮き沈みがなくなった
禁煙をしたことで、気分の浮き沈みもなくなりました。
おそらくニコチン依存だったのでしょうが、喫煙者だったときはイライラすることも多々。
また、落ち込んだ気持ちをニコチンでドーン!と引き上げることも多かったのですが、その必要がなくなりました。
「気持ちが安定する」ことのメリットは、計り知れません。
ぐっすり眠れるようになり、目覚めも良くなった
禁煙後しばらくしてから、以前よりも熟睡できるようになったことに気が付きました。
もともと目覚めは悪いほうではありませんでしたが、よりスッキリという感じです。
おそらく、眠りがさらに深くなったのでしょう。
たばこを吸うと脳が覚醒し、気分も高揚し、交感神経が活発になると言われていますので、これも当然の結果でしょうね。
おかげで、「睡眠の質」や「自分に合った睡眠時間」について真剣に考えるようになりました。
1日の疲れがとれやすくなった
睡眠の質が向上したことで、1日の疲れもとれやすくなりました。
喫煙者だったときは、朝起きたときに「ぼや〜〜」っとしたけだるさがあったのですが、それがほぼゼロに。
年齢はどんどん上がっているのに疲れが抜けやすくなっているのですから、これも禁煙の影響が少なからずあるでしょう。
息切れすることが減った
たばこをやめたら、息切れすることも減りました。
これは体力が向上したというよりも、「肺機能が正常に戻った」結果でしょうね。
喫煙者だったときは、階段を登ると息切れしていたのですが、今ではスイスイ。
おかげさまで、運動に対する意欲も増しました。
肌荒れ(乾燥肌)が改善した
禁煙をしたら、肌荒れが改善しました。
まず、唇の乾燥が一気に回復。
それに加えて口周りが乾燥することもなくなり、いつも潤っています。
たばこを吸っていたときは、暇さえあればリップクリームやフェイスクリームを塗っていて、それでも冬はガサガサだったのに…。
「禁煙には美容効果がある」とは言いませんが、少なくとも血行は改善されるので、何らかの影響はあるでしょう。
歯・口周りがキレイになった
禁煙をしたら、歯や口周りもキレイになりました。
やはりたばこを吸っていると、歯が黄ばんだり、歯間にヤニがたまったり、歯茎や唇が紫色になったりしますからね。
とくにホワイトニングはしませんでしたが、黄ばみやヤニは徐々に取れていきました。
幸いにも唇や歯茎はピンク色のままだったので、その点は救われました。
喫煙者特有の口臭がなくなった
たばこをやめたら、喫煙者特有の口臭もなくなりました。
隠そうとしても隠せない、あの独特な口臭。
そこにコーヒーの臭いが加わったりすると、非喫煙者からすれば破壊兵器でしょう。
ぼくも1日に何度も歯磨きをしたり、フリスクを食べたりしましたが、たばこを吸った後は自分でもわかるくらい臭いましたからね。
おそらくたばこの煙で内臓を傷めることも、口臭につながっていたのでしょう。
「煙の臭い」を気にする必要がなくなった
たばこをやめたら、煙の臭いを気にする必要がなくなりました。
あまり臭いを気にされない喫煙者の方もいると思いますが、ぼくはかなり気にするほうでした。
煙の臭いが衣服につかないように注意し、手洗いも頻繁に。(じゃあ吸うなよ、という話ですよね。笑)
人前に出る営業の仕事をしていたときは、とくにエチケットに気を配っていました。
これは結構手間がかかっていたので、たばこをやめたら肩の荷が下りた気がしました。
灰皿・喫煙所・喫煙可の飲食店を覚える必要がなくなった
たばこをやめたら、それまで記憶していたことを一気に忘れました。
喫煙者の方は、次のようなことを記憶していませんか?
- 灰皿のある場所
- 街中・駅・空港の喫煙所
- ビルの喫煙ルーム
- 喫煙OKの喫茶店
- ランチ喫煙可の飲食店
知らず知らずのうちに、たばこを吸えるポイントを把握しているはず。
禁煙をしたら、たばこに関する情報を覚える必要がなくなります。
決して大げさではなく、行動範囲がかなり変わりますよ。
肩身の狭い思いをすることがなくなった
禁煙をしたら、肩身の狭い思いをすることがなくなりました。
たとえば飲み会のとき、いそいそと喫煙者がいる所にエスケープして、ひっそりとたばこを吸う。
喫煙者が自分しかいない集まりの中で、気を使われて空き缶を差し出され、寒いベランダで孤独にたばこを吸う。
そんなことは皆無です。
家族や子供、あるいは彼女(彼氏)に嫌な顔をされることもなくなりますよ。
身近な人に副流煙を吸わせる心配がなくなった
たばこをやめたことで、身近な人に副流煙を吸わせる心配もなくなりました。
ぼくは禁煙をしたときはすでに妻子持ちだったので、その点は本当に良かったと思います。
もちろん両親や親戚、友達などもですね。
仕事関係の人には、無理を言ってたばこ休憩に付き合ってもらったり、一緒にお酒を飲んだりしていたので、たばこで迷惑をかけることがなくなって安心しました。
依存から解放された
禁煙をしたことで、依存から解放されました。
やはりニコチン依存は、思いのほか強烈ですからね。
飛行機に長時間のっていたりすると、次第にイライラしてきて、空港に着いたら喫煙所にダッシュするようなこともしばしば。
たまたま入った飲食店が禁煙だったりすると、食事を食べる前から一服のほうが気になったりしていました。
あくまでも感覚的にですが、わけもなく人を頼りたくなるような依存心もなくなった気がします。
就職・転職にも好影響
ここからは、社会的・健康的なメリットを。
今やたばこを吸うかどうかが、就職や転職にも影響を与える時代ですよ。
たとえば高級旅館(星のや)を運営する星野リゾートは、以下のような方針を打ち出しています。
大変申し訳ございませんが、星野リゾートでは、喫煙者を採用しておりません。
それが企業競争力に直結している課題であるからです。
引用元:星野リゾート
全館禁煙のオフィスビルも増えていることを思えば、喫煙者というだけで「生産性が低い人」と見なされかねませんよね。
また、人前に出る職種であれば、不快な臭いがなく、見た目にも清潔感のある人を優先的に採用するでしょう。
たばこはキャリアにも影響を与えますよ。
うつ病のリスクが低減
たばこをやめたら、うつ病のリスクが低減します。
喫煙者と非喫煙者とでは、うつ病になる確率が3倍も違うという説も。
「日本医療・健康情報研究所」のサイトでも、次のような研究結果が紹介されていました。
1件目の研究は、ワシントン大学医学部によるもの。喫煙がうつ病や不安障害などにもたらす影響を調べた9件の研究をメタ解析した。
対象となった4,800人を禁煙した人と喫煙を続けた人に分け、平均3年間追跡して調査した。
その結果、禁煙した人では、うつ病、統合失調症、パニック障害、気分障害などの精神疾患の罹病率が低いことが判明した。
引用元:日本医療・健康情報研究所
禁煙者と喫煙者を約3年間追跡したところ、精神疾患の罹病率に違いがあったとのこと。
ちょっと恐いデータですね。
これはあくまでも経験上の話ですが、ぼくの身近にいるうつ病経験者は、たしかにぼくも含めて喫煙者か、元喫煙者でした。
病気のリスクも低減
たばこをやめたら、病気のリスクも低減します。
もちろん病気は生活習慣によって発症するものなので、一概にたばこだけが悪いのではありませんが、原因の1つになるのは間違いないでしょう。
参考までに、喫煙者がなりやすいと言われる病気をまとめてみました。
- 癌(がん)
- 動脈硬化
- 大動脈瘤
- 脳梗塞
- 心筋梗塞
- 糖尿病(2型)
- 慢性閉塞性肺疾患(COPD)
- 気管支喘息
もちろん上記だけではなく、まだまだあります。
詳しくは後述しますが、とくに「たばこと癌の関係性」は年々明らかになっていますので、くれぐれも注意してくださいね。
個人的には、「時間」「お金」「健康」のメリットが大きかった
さて、ここまでは禁煙のメリットを紹介してきました。
なんだかんだで20個もあったので、やはり禁煙して良かったですね…。
個人的に大きかったのは、時間が節約でき、お金も節約できたこと。
さらに自分自身が健康的になり、人に迷惑をかける心配もなくなったことです。
「時間」「お金」「健康」のメリットは計り知れませんよ!
禁煙のデメリット(7個)
それでは次に、禁煙のデメリットを紹介します。
「禁煙にはメリットしかないでしょ」とお考えかもしれませんが、実はそうではありませんよ。
とくに禁煙期間中は大変です…。
禁煙期間中は離脱症状(禁断症状)に苦しんだ
禁煙期間中は、離脱症状(禁断症状)に苦しみました。
ぼくの場合は、そわそわしたり、イライラしたり、集中力が低下する程度でしたが、ひどい人になると頭痛がしたり、不眠になったりするようです。
ヘビースモーカー(チェーンスモーカー)の人ほど、この症状は重いでしょうね。
離脱症状に耐えられるかどうかが、禁煙成功のカギです。
禁煙期間中はストレスが溜まった
加えて、禁煙期間中はストレスが溜まりました。
これもぼくはマシでしたが、知り合いなんかは貧乏ゆすりがひどかったですね。汗
たばこでストレスを解消していたような方は、ちょっと大変かもしれません。
「禁煙のストレスで体を壊す」という人も実際にいますからね。
よく食べるようになり、太りそうになった
禁煙をしたらよく食べるようになったので、太りそうになりました。
「たばこをやめたら太った」というのは、よく聞きますよね。
たばこは満腹中枢を刺激し、味覚を鈍化させますので、それがなくなるとご飯が美味しくなります。
さらに禁煙後は口寂しくもなるので、余計に食べてしまうのでしょう。
ぼくは運動などで体重増加を食い止めましたが、知り合いの禁煙成功者は一様に太っていました。
次の記事で紹介している研究によると、男性は平均2.8kg、女性は平均3.8kgも増加するみたいですよ。
他のものに依存しそうになった
禁煙が落ち着くまでは、他のものに依存しそうになりました。
ぼくの場合は「ガム」でしたが、知り合いにはお酒や過食に走る人も。
たばこの代わりに依存してしまいがちなのは、次のようなものです。
- お酒
- 夜遊び
- ギャンブル
- 食事
- 甘いもの・お菓子
- ガム
- 葉巻・パイプ
ぼくは幸いにも、お酒・夜遊び・ギャンブルが苦手なので、まだ助かりました。
せっかくたばこをやめたのに、他のものに依存してしまっては本末転倒なので、何らかのはけ口を見つけておいたほうがいいですよ。
人間関係の潤滑油になるツールが減った
禁煙のデメリットとして意外に大きかったのは、人間関係の潤滑油になるツールが減ったこと。
「喫煙者」というだけで親近感を持ったり、喫煙室で会話が生まれるようなことはよくありますからね。
ぼくが社会人になりたての頃は、「キーマンと知り合いたければ喫煙ルームに行け」みたいな格言もあったほどです。
とはいえ、今は喫煙者自体が少ないので、そこまで問題はないでしょう。
たばこの香りに人一倍敏感になった
禁煙をしたら、たばこの香りに人一倍敏感になりました。
もしかすると、一度も喫煙したことがない人の5倍くらいかもしれません。
近くにたばこを吸っている人がいるだけで不快になったり、喫煙者の臭いに「オェッ」となったり。
自分の衣類にたばこの臭いがつくのも嫌なので、もはやアレルギーのレベルです。
たばこでストレスを解消していたのに、今度はたばこがストレスになってしまいました。
喫煙者に対して厳しくなった
たばこをやめたら、喫煙者に対して厳しくなりました。
禁煙してから10年経ったので、さすがにマシにはなりましたが、昔は失礼なことを言ったりもしました。
「まだ、たばこ吸ってんの?」
「今の時代にたばこを吸うなんて、本当にばか」
「歩きタバコやポイ捨てする奴は、法律で罰すればいい」
自分が勝手にたばこをやめただけなのに、それを正当化するために人を非難するなんて失礼ですよね、はい…。
時にはマナーの悪い人もいるのですが、あくまでも個人の自由ですからね。
無理なくできる!効果的な禁煙の方法
さて、これで禁煙のメリットとデメリットがわかりました。
では、どうすれば禁煙に成功するのか、気になりませんか?
ここでは、無理なくできる禁煙の方法を紹介しますね。
「自分は非喫煙者だ」と思い込む
最も大切なのは、「自分は非喫煙者だ」と思い込むこと。
言い換えると、「自分はいま禁煙しているんだ」とは思わないことです。
ぼくの場合、ほとんどこれだけで禁煙に成功したと言っても過言でありません。
気持ちが楽になりますよ。
だって禁煙中の身ではなく、そもそも非喫煙者(のつもり)なのですから。
軽いノリで始める
次に大切なのは、できるだけ軽いノリで禁煙に取り組むこと。
あまりにもストイックにやりすぎたり、過剰に禁止したりせず、「吸いたくなったら吸えばいっか」くらいの雰囲気で始めてください。
ぼくが禁煙を始めたのも、まさにノリでした。
「今日から禁煙してみよっかな」と思い、たばことライターをゴミ箱に投げ捨ててそれっきりです。
今になって考えれば、たばこを過剰に禁止しなかったことが精神的に良かったのでしょう。
一時的に減煙して自信をつける
いきなり禁煙する自信がないなら、一時的に減煙するのもアリです。
たばこを減らすことができれば、「意外と俺(私)もできるじゃん」と思えますからね。
実際、「禁煙なんて絶対ムリ」が口癖だったぼくの知り合いは、この方法で自信をつけ、禁煙に成功しました。
ただ、「減煙は依存性を高める」という説もあるので、自信がついたらさっそく禁煙にトライしてくださいね。
たばこを吸いたくなったら20秒間がまんする
禁煙中は、誰しもたばこを吸いたくなるもの。
そんなときは20秒間我慢してください。
人間の衝動は、「20秒以内に行動にうつさなければ消失する」という特性があるからです。
たばこを吸いたくなったら、水を飲んだり、オフィスを歩いて一周するなどして、時間の経過を待ちましょう。
そうしているうちに、いつの間にか欲求が消え去っているはずです。
その他の禁煙の方法については、次の記事で紹介していますよ。
さて、ここまででこの記事の本題は終わりですが、余談として、たばこの健康被害についても紹介しておきますね。
禁煙を考えているなら、たばこの健康被害についても知っておいたほうがいい
これはぼくの意見ですが、禁煙を考えているなら、たばこの健康被害についても知っておいたほうがいいと思います。
事実を突きつけられるのは恐いですが、禁煙に対するモチベーションが上がりますからね。
「たばこは健康に悪い」というのは誰もが知るところですが、その科学的根拠も年々明らかになっていますよ。
たばこに含まれる有害物質とは?
紙たばこにどれくらいの化学物質が含まれているか、ご存知ですか?
その数なんと、約4,000!
そのうち約200種類が有害物質だと言われています。
代表的な有害物質は、次のようなものです。
- ニコチン
- タール
- 一酸化炭素
- アセトン
- ブタン
- ヒ素
- カドミニウム
- トルエン
「ニコチン」「タール」「一酸化炭素」の3つはとくに有名ですよね。
ニコチンは、内臓や心臓に負担をかけ、動脈硬化や腎臓病のリスクを高めると言われています。
タールは、「発がん性物質」と言っても過言ではないもの。
また一酸化炭素は、体のしびれ、頭痛、めまい、動悸、倦怠感などの原因になる物質です。
たばこと癌(がん)の関係性は解明されつつある
たばこと癌(がん)の関係性は、年々解明されてきています。
「ヘビースモーカーの祖父が肺がんで亡くなった」のような事例はよく聞きましたが、科学的根拠は乏しかったですよね。
また、「JT全国喫煙者率調査」によると、喫煙者の割合はここ40年間で半分以下になったにも関わらず、「国立がん研究センター」がまとめたデータによると、肺がんの死亡者数は増加している。
このことから、「たばこと肺がんに因果関係はないのでは?」と言われたりもします。
ところが最近では、「喫煙は癌のリスクを上昇させる」ということが明確になってきています。
国立がん研究センターは「喫煙が膵臓がんリスクを上昇させる」と結論づけた
たとえば国立がん研究センターは、長期間にわたるコホート研究の結果から、「喫煙が膵臓がん(膵がん)リスクを上昇させる」と結論づけました。
その結果を紹介しますね。
上記の結果から、日本人集団において、喫煙が膵がんリスクを上昇させる確かなエビデンスがあるという結論になりました。
引用元:国立がん研究センター
ちょっと図がわかりにくいですが、いずれも男女それぞれ数万人〜数十万人を調査した結果なので、根拠としては十分でしょう。
喫煙者にとっては、目を背けることができないデータだと思います。
厚生労働省も「喫煙と癌は因果関係がある」と結論づけた
実は厚生労働省も、あらゆる調査結果をもとに検討を重ねた結果、「喫煙と癌は因果関係がある」と結論づけています。
「喫煙の健康影響に関する検討会報告書」の中で、次のようにまとめられていました。
*喫煙と疾患の因果関係判定
- レベル1:科学的証拠は、因果関係を推定するのに十分である
- レベル2:科学的証拠は、因果関係を示唆しているが十分ではない
- レベル3:科学的証拠は、因果関係の有無を推定するのに不十分である
- レベル4:科学的証拠は、因果関係がないことを示唆している
*たばこを吸っている人がなりやすい癌の種類と因果関係レベル
- 鼻腔・副鼻腔がん(レベル1)
- 口腔・咽頭がん(レベル1)
- 喉頭がん(レベル1)
- 食道がん(レベル1)
- 肺がん(レベル1)
- 膵臓がん(レベル1)
- 胃がん(レベル1)
- 膵臓がん(レベル1)
- 膀胱がん(レベル1)
- 子宮頸がん(レベル1)
引用元:厚生労働省(2016年)
なんと、これだけの癌とたばこの関係性がすでに解明されていたのですね。
これもなかなか恐ろしい見解です。
「たばこを吸うと癌になる」とか、「癌のリスクが30倍になる」と言われますが、具体的な数字はさておき、その確率を高めることは間違いありません。
たばこの有害物質と病気の関係性については、次の記事でも解説していますよ。
禁煙した後、健康になるまでには時間がかかる
喫煙と癌の関係性を知って、背筋が凍ったことでしょう。
じゃあすぐに禁煙したら健康になれるのかというと、そうではないみたいですよ。
「What Happens When You Quit Smoking?」という記事の中で、禁煙してから健康になるまでの経過が紹介されていました。
真偽のほどは定かではありませんが、参考にはなるでしょう。
日本語訳したものを紹介しますね。
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*禁煙してから健康になるまでの経過(日本語訳=筆者)
20分後:心拍数が正常な状態に戻り始める
2時間後:ニコチンの禁断症状があらわれ始める(たばこを欲する、緊張、イライラ、眠気、不眠など)
12時間後:循環器系のダメージが正常になる
48時間後:嗅覚と味覚の麻痺が正常に戻る
3日後:禁断症状がピークに達する(頭痛、吐き気なども)
2〜3週間後:循環器系が正常に戻り、肺機能も活発になる
1〜9ヶ月後:肺の再生が始まり、痰、咳、息切れが改善される
1年後:心臓病のリスクが、たばこを吸っていた当時と比較して半減する
15年後:心臓発作や心臓病などの病気のリスクが、非喫煙者と同じレベルになる
******
なんと、心臓発作や心臓病などのリスクが非喫煙者と同じになるまでには、15年もかかるんですね…。
ってことは禁煙から10年経ったぼくの体内にも、まだたばこの余韻が残っているということか…。
これが事実なら、できるだけ早くたばこをやめたほうが良いでしょうね。
臭いや副流煙を気にしているなら、加熱式タバコも選択肢の1つ
禁煙の目的は人それぞれ。
健康になりたいならたばこをやめるのが一番ですが、「臭い」や「副流煙」を気にしているなら、加熱式タバコに切り替えるのも選択肢の1つですよ。
たとえば次のようなものです。
- IQOS(アイコス):フィリップ・モリス
- glo(グロー):ブリティッシュ・アメリカン・タバコ
- Ploom TECH(プルーム・テック):JT
これらの製品は、たばこ葉を燃やすのではなく、熱するような構造になっているため、タール等の有害物質が軽減されると言われています。
また、臭いや副流煙についても紙たばこよりはマシなので、周囲に与える影響も軽減されます。
ただし、「健康被害が軽減される」の根拠はまだ弱い
ただし、1つだけ注意したいのは、加熱式タバコに切り替えたからといって健康になるわけではないこと。
「有害物質(健康懸念物質)を90%以上カットした」などと聞くと、あたかも純粋にニコチンだけを摂取できるような気がしますが、そうではありません。
販売メーカーのデータはあるものの、第三者機関のデータは乏しいのが実情です。
アメリカの米食品医薬品局(FDA)からも、まだ次のような暫定的な声明しか出ていません。
米フィリップ・モリス・インターナショナル
が開発した加熱式たばこ「IQOS(アイコス)」は従来の紙巻たばこに比べ、人体に有害もしくは有害の恐れがある物質の含有量が少ない──。 米食品医薬品局(FDA)は22日、こうした暫定的な臨床試験報告を公表した。
試験データによると、アイコスが生み出すエアゾールは細胞を破壊し、人体組織にも悪影響を及ぼす恐れがあるが、紙巻きたばこよりも「全般的に深刻度が低く、被害はずっと一部に集中するように見える」という。
引用元:ロイター(2018年1月23日)
加熱式タバコの実態は、これから徐々に明らかになっていくでしょう。
いま確実に言えることは「臭いがマシ」くらいなので、そのあたりを踏まえて検討してください!
禁煙に関する記事は他にもあります!
禁煙に関する記事は、まだまだありますよ。
ぜひご覧ください!
ミラクリから一言
もう臭いって言わせないぞ!!