「仕事がつまらない」
「人間関係のストレスがハンパじゃない」
「新しい会社の環境になじめない」
そんな理由で仕事を辞めたくなるときは、誰にでもありますよね。
ぼくも13年間の会社員生活で、3回転職しました。
いま振り返ってみると、会社を辞めるときには「今だ!」というタイミングがあったように思います。
今回は仕事を辞めたくなる原因と、会社を辞められない理由を掘り下げつつ、辞めるべきタイミングを紹介していきますね。
「仕事を辞めたい」は甘えでも、逃げでもない
「仕事を辞めたい」と思うことは、甘えなのでしょうか?
このブログに届くメッセージに目を通したり、知人たちの悩みを聞いていると、「仕事を辞めたい自分が恥ずかしい」というニュアンスが伝わってきます。
ぼくはそうは思いません。
ぼくが転職するときも同じように悩みましたが、結果的には環境を変えて良かったと思っています。
人間ですから、環境になじめないときも、仕事がおもしろくないときもありますよ、やっぱり。
ここで最初にぼくの結論を。
もし仕事が退屈だったり、人間関係のストレスを抱えているなら、今の場所で挽回するよりも、環境を変えたほうが良いでしょう。
仕事に行きたくなくて悩んでいるなら、以下の記事を参考にしてくださいね。
それではまず、仕事を辞めたい原因を考えていきましょう。
仕事を辞めたくなる原因
いつも「会社が嫌だ、仕事に行きたくない」と考えている人のことを、「仕事辞めたい病」というみたいですね。
冒頭でも言いましたが、仕事を辞めたいときは誰にでもあります。
その原因には、どのようなものがあるのでしょうか?
仕事がおもしろくない
仕事が退屈なのは、もっとも苦痛ですよね。
出勤するモチベーションが下がり、やる気を起こすのが大変だと思います。
仕事がおもしろくなくなるのは、以下のようなタイミングですよね。
- 部署異動
- 転勤・出向
- 業務内容の変更
- プロジェクトの終了
- 上司や同僚に評価されていないとき
部署異動や転勤によって、ガラッと仕事内容が変わったときは、「こんなハズじゃなかった…」になりがちですよね。
また、メンタル面が仕事の楽しさに影響することも。
「上司や同僚に評価されていないとき」は、モチベーションが下がり、仕事を楽しめないものですからね。
もしモチベーションが下がっているなら、ぜひ以下の記事を参考に。
人間関係に問題を抱えている
人間関係で強いストレスを抱えているときも、仕事を辞めたくなりますよね。
何らかのトラブルであれば解決できますが、以下のようなケースは1人ではどうしようもないと思います。
- 派閥争い
- 人間関係のしがらみ
- 部署間のパワーバランス
- 有力者に気に入られるかどうか?
いくら風通しの良い組織であっても、大なり小なり息苦しい人間関係があるもの。
ときには会議で意見を押し殺したり、本当は関係のないミスの責任を取らされ、ストレスフルな状態に陥ることもあるでしょう。
会社というムラ社会では、「空気を読まない人」でいることが難しいのも現実です。
残業が多く、休みが少ない(ブラック企業)
劣悪な労働環境も考えものですよね。
たとえば以下のようななものです。
- 残業が多い
- 会社に泊まることも少なくない
- 休日出勤が多い
- 有給休暇を取れる風土じゃない
- 出張ばかり
ぼくにも月200時間残業していた時期がありましたが、幸いなことに仕事が楽しかったので、苦痛ではありませんでした。
大変な労働環境が仕事のやりがいに直結しているならまだマシですが、いわゆる「ブラック企業」ならしんどいだけですよね。
給料が安い
ブラック企業にも関連しますが、めちゃくちゃ働いている割には、給料が安いのも考えものです。
営業先で同業者たちの年収を聞いたり、なぜか不当に高い給与をもらっている同僚の存在を知り、愕然とすることもあるでしょう。
給料は生活水準に直結し、将来的なキャリアのヴィジョンにも影響します。
それと同時に「会社からどれくらい必要とされているのか?」の指標でもありますからね。
ストレスの影響でうつ病になった
ちょっと稀なケースかもしれませんが、ストレスの影響でうつ病になったときも退職を検討するでしょう。
会社にまつわることが原因でうつ病になるのは、以下のようなケースです。
- 人間関係のストレス
- 大きなクレーム、トラブル
- 環境になじめないことへの不安
- セクハラ・パワハラ
うつ病は精神的・身体的ストレスが原因で発症するもの。
うつ病になったときは、休職するか、退職するかの2つの選択肢がありますが、ぼくは退職をおすすめしています。
なぜならストレスの原因になった環境を遠ざけない限り、なかなか回復しないからです。
休職と退職、どちらの選択をするにしても、傷病手当金、労災、失業保険の知識は身につけておきましょう。
ここまでは仕事を辞めたい原因を考えてきましたが、次は会社を辞められない理由を見ていきましょう。
会社を辞められない理由
仕事を辞めたいと思ってから、すぐに退職できれば理想ですが、まずはメリットとデメリットを比較しますよね。
ぼくが初めて転職を考えたときも同じでした。
すでに結婚していたこともあり、自分の衝動だけで転職することはできなかったのです。
仕事を辞めず、ストレスや人間関係の原因を解消できるのであれば、それが一番。
会社を辞められない理由もちゃんと確認していきましょう。
給料が良い
給料が良い会社で勤めているときは、転職を躊躇しますよね。
転職することで年収減になることが目に見えているなら、家族と相談する必要もあるでしょう。
「仕事はお金じゃない」とはいえ、やはり生きていくためにお金は必要。
ビジネスマンとしては、年収はそのまま「市場価値」でもありますからね。
年収か、仕事のやりがいか、未来への可能性か、を天秤にかけて考えましょう。
労働環境が良い
労働時間が短く、残業も自分でコントロールできるような環境なら、辞めるのが惜しいですよね。
ちゃんと有給休暇を取得できるなら、なおさら悩むと思います。
残業が多い割には手当がでない会社や、「有給休暇を取ったやつはクビだ」という経営者がいる会社は山ほどありますので、ここは悩みどころ。
転職の面談では見えなかった労働環境の問題が、働きだしてからわかるケースは多いものです。
趣味・プライベートの時間を確保できる
労働時間が自由に調整できるということは、プライベートの時間が増えるということですよね。
早ければ20:00頃には帰宅して、家族との時間を楽しんだり、趣味の時間を確保できるなら、俗にいう「ワークライフバランス」が取れていると思います。
転職したら、出張ばかりになるかもしれません。残業が増えるかもしれません。
労働環境はプライベートの充実度に大きく影響します。
会社組織に「いい人」「尊敬できる人」が多い
いい人、尊敬できる人がいる会社組織なら、辞めるのが惜しいですよね。
きっと出し惜しみなく仕事を教えてくれるのでしょうし、その人たちから得たスキルも1つや2つではないはず。
仕事はどこで働くかよりも、誰と働くかが重要です。
転職先に尊敬できる人がいない可能性もありますので、この点もよく考えたいところですね。
幅広い仕事を任せてもらえる
とくに中小企業なら、幅広い仕事を任せてもらえると思います。
大企業なら経営幹部がするような判断を、一社員がすることもあるでしょう。
社長直轄の仕事を任せてもらえたり、広い裁量を与えられると、やりがいがありますよね。
でも、指示系統や役割分担がきっちり決まっている組織では、そうはいきません。
転職する前は営業から発注までのすべてを1人でやっていたのに、転職先では「まずは伝票の処理から」と言われる可能性だってあるのです。
「会社を辞めたい」という気持ちは本物なのか?
そもそも「会社を辞めたい」という衝動が本物なのか?も問題ですよね。
上司とケンカして感情的になっているだけかもしれませんし、査定の低さにムカついているだけなのかも。
勢いで会社を飛び出して後悔するケースもあるでしょう。
転職は、メリットとデメリットをしっかりと比較検討してくださいね。
「会社に行きたくない」という状態なら、できる対策もあるはずです。
さて、仕事を辞めたいという気持ちが本物なら、もう一歩ふみ込んで考えてみましょう。
退職・転職前にもう一度考えたいこと
「仕事を辞めたい原因」と「会社を辞められない理由」を考えてきました。
ここでまずは一息つき、冷静になってください。
そして、もう一歩ふみ込んで、具体的に考えていきましょう。
転職すると年収が下がるかもしれない
現時点でそれなりの年収を稼いでいるなら、転職後は収入が減るかもしれませんよ。
国税庁が行った2014年の「民間給与実態統計調査」によると、日本人の平均年収は以下だったようです。
- 男性(平均45.4歳):514万円
- 女性(平均45.6歳):272万円
- 平均(平均:45.5歳):415万円
自身の年収と比べてどうでしょうか?
転職する場合、実力のある人は転職先から声をかけられる「裏口入社」や、ヘッドハンティングされることがほとんど。
正面から転職した場合は、キャリアアップと言いながら、給料が下がることも少なくありません。
家族(嫁、子供)を心配させないか?
独身であれば勢いで転職するのもアリですが、家族がいる場合はそうはいかないでしょう。
ましてや子供がいるのであれば、生活費に加えて養育費が必要になりますので、独身のときよりもお金がかかります。
「ウチの旦那は絶対に転職させない、独立なんてもってのほか」ということを「嫁ブロック」というようですが、それが奥さんの正直な気持ちですよね。
転職によって不安を与えないためにも、家族とはよく相談してください。
転職会社・エージェントの知り合いがいないか?
転職会社のエージェントの知り合いは、転職のときに頼りになりますよ。
仕事を辞めようか悩んでいるときは、いろんな想像が膨らむと思います。
ですが、転職エージェントと話をすると、具体的な「理想と現実」が見えてきます。
- 希望年収よりも低い金額を提示される
- 希望年収に対してスキルが足りない
- 応募したい会社の選考に通過できそうにない
- 市場価値が思っているよりも低い
現実を知るのが怖いかもしれませんが、決してネガティブなことではありません。
現実を知ることで、やるべきことが見えてくるからです。
頭のなかでモヤモヤ悩むくらいなら、具体的に行動していきましょう。
リクナビNEXTのような転職サービスに登録して、エージェントとやり取りすると、方向性がハッキリすると思います。
自分の市場価値を理解できているのか?
自分の市場価値を理解できていなければ、妄想ばかり膨らみますよね。
「もっと高い給料がもらえるハズだ」
「もっと条件の良い会社から声がかかるハズだ」
プライドだけが高い状態は、転職活動の邪魔になります。
たとえば現在は年収500万円なのに、転職エージェントから告げられた転職後の年収が400万円なら、残念な気持ちになると思います。
しかしながら、市場価値を知るのと同時に「英語のスキルがあれば450万円になる」「業界での表彰経験があれば500万円も可能」という条件も理解できますよ。
無料サービスのMIIDAS(ミーダス)なら、自分の市場価値をわずか3分程度で診断してくれます。
次に、仕事を辞めるメリットとデメリットを考えた上で、転職を考え直したほうが良いケースを見ていきましょう。
転職を考え直すべきタイミング
転職を考え直すべきタイミングは、以下のようなときです。
給料の安さが問題なら、ちょっと待った
給料の安さが不満なら、会社を辞めるのはちょっと待ったほうがいいかも。
転職したら、もっと給料が下がる可能性も否めないからです。
自分のスキルや実績を考えて、より良い条件で転職できるかどうか、見極めることが大切ですよ。
先ほど紹介した2014年の「民間給与実態統計調査」のデータを、もう一度紹介しておきますね。
- 男性(平均45.4歳):514万円
- 女性(平均45.6歳):272万円
- 平均(平均:45.5歳):415万円
疲れているとき、落ち込んでいるときは、まず冷静に
精神的に疲れているとき、落ち込んでいるときは、まず冷静になって考え直しましょう。
もしかしたら、最近のトラブルで感情的になったり、新しい上司にイライラしているだけなのかもしれません。
一時の感情に流されて転職を決断すると、必ず後悔します。
ぼくの周囲には、ケンカ別れのような状態で会社を飛び出して、後悔している転職経験者たちがたくさんいますので、これは断言できます。
客観的に物事を判断できるようになったタイミングで、もう一度考え直しましょう。
それでは次に、転職経験者のぼくが考える「会社を辞めるべきタイミング」を紹介しますね。
会社を辞めるべきタイミング
ぼくが考える会社を辞めるべきタイミングは、以下のようなケースです。
人間関係に行き詰ったときは辞めてOK
人間関係のトラブル、ストレスを抱えているなら、仕事を辞めたほうが良いと思います。
生真面目な人ほど「問題を解決してから辞めよう」とか、「不義理を働くことはできない」と考えがちですが、人間関係の問題ほど長引きますよね。
犬猿の仲だった人たちが、急に仲良くなる可能性は限りなく低いのが現実。
その場で頑張り続けることも1つの美徳ではありますが、より豊かで楽しい人生を手に入れるために、環境を変える権利もあるはず。
環境を変えたことで、人間関係のストレスがなくなった事例はいくらでもありますよ。
これは年収の多い、少ないよりも大きなことだと思います。
新しい仕事をしたくなったときも辞めてOK
新しい業界にチャレンジしたくなったり、別の職種を経験したくなったときも、仕事を辞めてOKです。
今の会社に留まりつつ、新しい仕事をするならば、部署異動などの「順番」を待つ必要がありますよね。
でも、転職したら一瞬で新しい仕事に就けます。
とくに20代〜30代の数年間はキャリアにおける貴重な時間。
年齢を重ねるごとにチャレンジはしづらくなるものですから、早めに判断していきましょう。
転職で大事なことは悩むよりも行動
仕事を辞めたいとき、転職するときって、本当に悩みますよね。
現状への不満と未来への不安が入り交じると思いますが、転職で大事なことは悩むよりも行動。
中途半端に悩むぐらいなら、転職エージェントと話をして具体的な課題を見つけましょう。
もし希望年収に届かないなら、何が足らないのかを把握しましょう。
あっという間に2〜3年が経ってしまいますよ。
ミラクリから一言
転職は、具体的な行動が大切です。