「一日一食」という食生活があることをご存知ですか?
ぼくは断食明けに実践して、その健康効果に驚いたところです。
最初は断食明けの「復食」が目的だったものの、心身の調子があまりにも良くなったことに驚き、そのまま一日一食を続けています。
一日一食生活は、それまでぼくが抱えていたメンタル的・身体的な問題のほとんどを解決してくれましたよ。
今回は一日一食生活の素晴らしさについて解説しますね。
「一日三食は食べ過ぎ」という仮説
一日一食生活を始める前に、「一日三食は食べ過ぎかも?」という仮説を立ててみました。
そもそも江戸時代までの日本人は「一日一食〜二食」でしたが、明治時代以降に労働時間が長くなったことで三食に増えたと言われているからです。
実は一日三食の歴史は浅いんですよね。
現代人の肥満は男性28.7%、女性21.3%
日本でも「肥満」に該当する人が結構いるようです。
もちろんファーストフードを含め、現代の食生活が「高カロリー化」したこともありますが、食事の回数が増えたことも原因だと思います。
成人男性の1日あたりの摂取カロリーは平均2,000kcal、女性は平均1,700kcalですが、オーバーしている人も多いでしょうね。
厚生労働省が平成26年に行った「国民健康・栄養調査」によると、肥満者(BMI≧25 kg/m2)の割合は男性28.7%、女性21.3%だったようです。
肥満者の割合は10年ほど横ばいですが、予想以上に高い数値ですね。
参考サイト:国民健康・栄養調査(厚生労働省)
食べ過ぎで内臓が疲れる
一日三食が食べ過ぎだと仮定すると、以下の現象にも説明がつきます。
- 食べ過ぎで胃がもたれた
- ランチの後は必ず眠くなる
- 飲み会の途中で胸焼けする
そう、食べ過ぎると内臓がフル稼働して、疲れてしまうんですよね。
内臓が疲れると、消化不良、便秘、胸焼けなどを引き起こします。
もしかすると、現代人のほとんどが「完全に消化できていない状態で次の食事を摂る状態」なのかもしれません。
一日一食のメリットと健康効果
一日一食生活は、美容・健康面で効果絶大でしたよ。
頭と身体がスッキリして疲れにくくなった
一日一食生活で、疲れにくくなりました。
一日三色のときは、夕食後にうたた寝してしまうことがよくあり、下手したら朝まで寝てしまうことも…。
それなのに、一日一食にしてからは心身がいつもスッキリしています。
いま考えてみると、以前までは内臓が疲れていたんでしょうね。
たまに夕食を「野菜ジュースだけ」にしたとき、翌日の調子がすごく良かったのは、内臓がいい感じに休憩できていたのだと思います。
気だるさ、倦怠感などの身体的ストレスは、うつ病の原因にもなりますので、注意してくださいね。
新陳代謝が活発になった
新陳代謝が活発になりました。
季節にかかわらず、すごく汗をかくようになり、後ほど紹介する「便通」にも好影響が。
消化活動が活発になると、人間の血液は内臓に集中し、それ以外の機能が停滞すると言われています。
以前に比べて内臓の負担が軽くなったことで、身体機能が活発になったようです。
せっかく健康的な状態になれたので、運動も始めることにしました。
今はスポーツジムやランニングで汗をかき、基礎代謝のアップも図っています。
便通が良くなった
便通も良くなりました。
「食べ過ぎ」が原因で便秘になる人は、意外に多いですよね。
とくに排泄期間の午前中に食事をしすぎると、内臓が消化に追われて、うまく排泄できなくなると言われています。
ぼくはもともと便秘ではありませんでしたが、便通がさらに向上しました。
生々しい話ですが……1日1回の排便が2〜3回までアップしましたので、お腹周りがいつもすっきりしています。
便秘にお悩みなら、「明治プロビオヨーグルトR-1」もおすすめですよ。
睡眠の質が向上した
睡眠の質が向上し、熟睡できるようになりました。
以前までは物音で目を覚ましたり、夢を見ることがよくありましたが、今ではぐっすりです。
どよ〜〜んとした気持ちで目覚めることも無くなり、なんだかエネルギーに満ちています。
内臓を空っぽにして寝ることで、身体が「睡眠」だけに集中できているんでしょうね。
いまは「睡眠の質」をもっと高めるために、いろんな方法を実践しています。
体重と体脂肪が落ちた(ダイエット効果)
ダイエット効果は驚きでした。
食事の回数が減るということは、必然的に食事量とカロリーも減りますよね。
体重と体脂肪の数値は、以下のようにみるみる変わっていきました。
- 1ヶ月後:体重5kg減、体脂肪3%減
- 2ヶ月後:体重7kg減、体脂肪5%減
- 3ヶ月後:体重10kg減、体脂肪8%減
なんと3ヶ月間で10kg痩せましたね。
でも、体重・体脂肪計の数値以上に驚いたのは、身体が引き締まったこと。
10kgも痩せたのに、「もっと痩せた気がする」と言われることがあるほどです。
健康的に痩せられると思います。
味覚が敏感になった
一日一食を1ヶ月ほど続けたときに気づいたのは、味覚が敏感になったことでした。
不思議に思って調べてみると、ヘルスケアメーターで有名な「タニタ」さんのサイトに「食生活の乱れは味覚障害につながる」という記述が。
味覚障害とは、以下のような状態です。
- 味覚減退(消失):以前までは美味しかったものが、そう感じない
- 自発性異常味覚:何も食べていないのに苦味や塩味を感じる
- 乖離性味覚障害:甘味、辛味、塩味など、特定の味だけわからない
- 異味症:本来とは違う味を感じてしまう
- 悪味症:何を食べても美味しくない
上記のような味覚の異変を感じたときは、耳鼻咽喉科、歯科、口腔外科での診察をおすすめします。
一日一食生活との因果関係は定かではありませんが、味覚が向上したのはたしかですね。
風邪を引きにくくなった(免疫力アップ)
風邪を引きにくくなりました。
以前までは3ヶ月に1回ほど風邪を引き、しかも高熱をだしていたのですが、最近は熱を出すことはおろか、咳き込むこともなくなりました。
おそらく、健康を司る内臓機能が正常になったことで、免疫力がアップしたのだと思います。
ここまでの内容をまとめると、まるで心身がリセットされたかのような効果ですね。
メリットはあっても、デメリットはあまりないと思います。
とはいえ、「一日一食は健康に悪い」という声もあるようです。
一日一食のやり方
基本的には食事を1回にするだけですから、やり方自体は難しくはありませんよね。
ぼくがおすすめするのは、以下の方法です。
「ランチだけにする」のがおすすめ
一日一食生活をやるなら、「ランチだけを食べる」のがおすすめですよ。
とくに会社員の場合は、「昼食を抜く」ってめちゃくちゃ苦しいですよね?
朝食と夕食なら自己管理でなんとかできますが、同僚たちがランチしている時間に仕事をしたり、1人で羨ましそうに眺めていると、みんなに気を使われると思います…。
「これが最初で最後の食事!」と思ってがっつり食べて、午後からの仕事も頑張りましょう。
朝食と夕食の時間帯の生理作用がスムーズになる
「ランチのみ」をおすすめすることには、もう1つ理由があります。
それは、以下の身体機能に関係があるからです。
- 朝食の時間帯(午前中):排泄期間
- 夕食の時間帯(深夜):睡眠に向かう期間
朝食の時間帯(午前中)は、実は排泄期間(デトックス)なんですよね。
朝食を食べ、満腹の状態で排泄期間を迎えると、内臓が消化に忙しくて、排泄どころではなくなってしまうんです。
また、夕食の時間帯(深夜)は、睡眠に向かう期間です。
つまり身体機能を少しずつ「OFF(オフ)」にして、体を休める準備を整える時間。
そんなときにせっせと消化活動をしていると、身体が「ON(オン)」のままで、なかなか眠りにつけなくなります。
生理作用の流れも含めて総合的に考えた結果、「ランチだけを食べる」がベストだという結論になりました。
一日一食のやり方については、次の記事で詳しく解説しています。
一日一食ダイエットにリバウンドの危険性はないのか?
ダイエットとして一日一食にチャレンジする人もいると思います。
一定期間は一日一食にして、目標体重に到達した時点で三食にもどすパターンですね。
一日一食のような食事制限を行った場合、リバウンドの危険性はないのでしょうか?
炭水化物・脂質・カロリーを抑えれば問題なし
結論から言うと、炭水化物、脂質、カロリーを抑えれば問題はありません。
このあたりの考え方は一般的なダイエットと同じですね。
成人男性の1日あたりの摂取カロリーは平均2,000kcal、女性は平均1,700kcalですから、それを上回らないこと。
そして、たんぱく質、ビタミン類、食物繊維などが摂取できる食事にすれば三食にしてもOKです。
炭水化物と脂質を多く含む、以下のような食品は避けましょう。
- お米
- パン
- パスタ
- 芋類
- 牛ばら肉
- 豚ばら肉
- さば
- まぐろのトロ
- マーガリン・ドレッシング
- ホイップクリーム・生クリーム
高タンパク、低カロリーの食事に切り替えたいときは、以下のような食材を中心に考えてみてください。
- そば
- 豆腐
- こんにゃく
- しらたき
- 野菜
- 納豆
- 海藻類
- 鶏肉のささみ
- 鶏のむね肉
- 水
- お茶
一日一食生活が終了したあとの暴飲暴食はリバウンドの原因になりますので、くれぐれも注意してくださいね。
一日一食を安全に継続するためのコツは、次の記事で詳しく解説しています。
一日一食生活を成功させるための注意点
一日一食には「太るのでは?」「健康に良くないのでは?」という声があるのも事実です。
この項では、ぼくの経験からいくつかの注意点をまとめますね。
食事の回数を減らしてもお腹は空きません
意外かもしれませんが、一日一食にしてもお腹は空きません。
いきなり完全断食をして、減量中のボクサーのようになると、とてつもない空腹感に襲われますが、想像よりもお腹が満たされているんですよね。
糖質(エネルギー)が制限されると、人間の身体は体内に溜まっている脂質や老害物をエネルギーに換えるようになります。
つまり「燃費」が良くなりますので、空腹の苦しみはそれほどありません。
「夕食のみ」にすると太りやすい
「一日一食は太る」という説もありますが、これはやり方によると思います。
たとえば「夕食のみ」にしたとき。
これから睡眠に向かう前にドカンと食べると、睡眠中に中性脂肪・内臓脂肪がたっぷりとついてしまいます。
夕食をどか食いして太るのは誰でも同じことですから、「夕食のみ」にするのは避けたほうが良いでしょう。
ダイエット中であっても、お腹が空いたら無理せず食べること
空腹になったら、無理をせずに何かを食べてください。
意志が強い人ほど我慢してしまうと思いますが、日常生活がままならなくなったり、仕事に支障をきたしては大変ですからね。
お菓子やスイーツは避けて、フルーツやパンなどを食べてください。
禁煙(減煙)・禁酒(減酒)も同時に行うと効果的
一日一食生活をするなら、禁煙と禁酒も同時に行ったほうが良いですよ。
いきなりやめるのは大変でしょうから、減煙、減酒でも構いません。
いずれにしても、食事が1回だけになると、なぜかタバコやお酒が以前ほど美味しくなくなるんですよね。
これはぼくだけの体験談ではなく、友人たちも同じことを言っていました。
ぼくも以前までは喫煙者でしたが、今はタバコを吸うことも、吸いたいと思うこともなくなりましたよ。
水分はいつもより多めに摂ること
一日一食を実践するなら、水分だけはいつもより多めに摂ってくださいね。
食事の回数を減らすことで喉が乾き、肌が乾燥するからです。
私たちは食品からも水分を摂っていますので、食事量に比例して水分摂取量も減少します。
そのままにしておくと脱水症状になりますので、意識的に水を飲むようにしてください。
水分をたくさん摂ることによって、代謝が促進されて、デトックス効果も期待できます。
あと、一日一食を健康的に続けるために、血糖値の乱高下にも注意しましょう。
実は芸能人・有名人たちも一日一食を実践している
テレビでよく見る芸能人や、世界で活躍する有名人の中にも、一日一食の実践者がいるんです。
- ビートたけし(北野武)さん
- タモリさん
- 福山雅治さん
- GACKTさん
- 京本政樹さん
- 南雲吉則さん
- 中田英寿さん
- サンプラザ中野さん
- 千葉真一さん
- 辰吉丈一郎さん
- 玉袋筋太郎さん
実践目的はそれぞれ異なると思いますが、みんな第一線で活躍する人たちですよね。
映画監督のビートたけし(北野武)さん、人気司会者のタモリさん、歌手の福山雅治さん、30代のような若さを誇る60代の医師・南雲吉則さんらも、一日一食生活であることを公言しています。
サッカー元日本代表の中田英寿さんも、「ボクらの時代」に出演したときに「食事は1日1回だけ(お菓子は食べるけど)」と発言していました。
辛いときは、食事の回数と量を段階的に減らしてみよう
人によっては、一日一食をいきなり実践するのは大変かもしれません。
そんなときは段階を踏んでみてください。
まずは朝食を抜くことから始めて、その次に夕食を抜くこと。
食事の回数と量を段階的に減らせば、苦しむこともなくなります。
ぼくはいきなりトライしても平気でしたが、もしキツいときは少しずつ実践してくださいね。
一日一食に関する記事はまだまだあります
一日一食を健康的に継続するためには、知識が必要です。
ぜひ次の記事もチェックしてくださいね。
ミラクリから一言
久しぶりにモーニングを食べたら、身体がダルくなりました…。