多くの人から慕われ、頼りにされ、尊敬されている。
そんな「人望が厚い人」は、何が違うのでしょうか?
なぜそれだけのリスペクトを集めることができたのでしょうか?
人望が厚い人は、常に誠実で、人を区別せず、感謝や謝罪をきちんと伝えられること。
それに加えて嫌われることを受け入れ、常に行動で語っているようです。
もちろん仕事の結果もちゃんと出していますので、人望が集まるのも当然と言えるでしょう。
そんなわけで今回は、人望が厚い人に共通する特徴を紹介します。
また、人望を得る方法についても解説しますので、ぜひ参考にしてください。
人望とは?
まずは人望の意味を知っておきましょう。
人望とは、信頼に値する人物として、人から尊敬され、慕われること。
「人望を集める」「人望を失う」「人望がない」というような使われ方をします。
人徳とは微妙に違う
人望と人徳は似ていますが、実は微妙に異なります。
人徳とは、その人に身についている徳のこと。
つまり人に好かれやすい性格(人柄)を備えているということですね。
人徳は相手のことを褒める場合に使われますが、人望にはもっと広いリスペクトの意味が込められています。
人望が厚い人に共通する8つの特徴
いつも人に慕われ、頼りにされている人が会社にいませんか?
周囲に一目置かれている友人がいないでしょうか?
人望が厚い人には、共通している特徴があるようです。
主なポイントをまとめてみました。
素直で誠実
人望がある人は、ほぼ例外なく素直で誠実です。
性格的に明るいとか、落ち着いているとかは、あくまでも表面的なことでしかありません。
その根底には、人の助言に耳を傾け、物事に真正面から取り組む素直さと誠実さがあるのです。
素直な人は、上司からも取引先からも可愛がられるでしょう。
そこに誠実さが加われば、もはや最強です。
「来る者は拒まず、去る者追わず」の精神を持っている
人望がある人は、さっぱりした一面を持っています。
人間関係においては「来る者は拒まず、去る者追わず」の精神を大切にしており、それに基づいて行動します。
ドライだと感じるかもしれませんが、実はそうではありません。
自分ではどうしようもないことはさておき、目の前の人だけを大切にすることを習慣にしているだけだからです。
人に優しいといっても、八方美人ではありません。
嫌われることを受け入れている
人望がある人は、人に好かれるための努力(嫌われないための努力)をしません。
これは意外かもしれませんが、彼らはあくまでも自分の気持ちに従って行動しているだけです。
人を助けたり、優しくしたり、サポートすること。
そこに損得勘定(打算)はなく、優しさと愛情だけがあります。
「これをやって嫌われたらしょうがない」というスタンスでいるからこそ、逆に思い切って行動できるのでしょう。
年齢などで人を区別をしない
人望がある人は、人を区別せず、平等に扱います。
多くの場合、次のように区別して対応を変えてしまいがちですよね。
- 年齢
- 立場
- 年上・年下
- 先輩・後輩
- 発注者・受託者
- お客様・お店
たとえばタクシーの運転手さんに横柄な態度を取ったり、飲食店の店員さんに偉そうな人がたまにいますよね。
そのような姿を見せられると、一瞬で信用できなくなると思います。
人望が厚い人は、分け隔てなく平等に接しているからこそ、みんなから愛されるのです。
感謝と謝罪をきちんと伝えられる
人望が厚い人は、感謝と謝罪をちゃんと伝えられます。
ほんの些細な頼みごとでも、やってくれた人には「ありがとう」と言い、直接伝えられない場合はメールか電話をする。
また、失敗の責任が自分にあるときは、すぐさま関係者に謝罪し、責任を持ってリカバリーに走ります。
感謝と謝罪を伝えられずに損をしている人を尻目に、彼らは今日も些細なコミュニケーションを大切にしていることでしょう。
すぐに謝罪するのは、仕事で失敗したときの基本です。
悪口(陰口)を言わない
人望が厚い人は、悪口(陰口)を言いません。
これは決して「優等生ぶっている」わけではなく、悪口を言うことで自分自身が毒され、モチベーションが低下することを知っているからです。
また、人の気持ちを理解できるがゆえに、陰口がまわりまわって本人の耳に入ったときのことも想像できます。
悪口にはメリットが何一つないことを、よくわかっているのです。
ただ、ときには人間関係の潤滑油として悪口に参加することもありますが、ドロドロした悪口をカラッとした「ネタ」にする配慮を忘れません。
悪口は、自分自身を蝕みます。
必ず行動で示す
人望が厚い人は、必ず行動で示します。
会社の会議で壮大な目標をぶち上げたとしたら、それに向かって誰よりも働く。
大きなトラブルが起こったときは、誰よりも率先して現場に出向きます。
会議室で論じるだけで、決して行動しないような人の真逆ですね。
誰よりも積極的に行動するからこそ、人がついてくるのです。
仕事ができる
人望が厚い人は、仕事ができます。
逆に、仕事ができないのに人望だけがあるような人は見たことがありません。
やはり結果ありきで、そこに人格や人間力が加わってこそ、人望につながるのではないでしょうか。
人望がある人は、仕事が丁寧で、協調性を大切にし、チームで仕事を進めます。
結果を出せたときにチームのみんながやりがいを感じられるよう、日頃から配慮しているのです。
仕事ができる人になるためのポイントは、次の記事をチェックしてくださいね。
人望のない人の特徴とは?
では、人望のない人にはどのような特徴があるのでしょうか?
主なポイントをまとめてみました。
- 年下や部下に偉そうにする
- 自慢話が多い
- 無責任
- 自己管理ができず、人に迷惑をかける
- 行動よりも弁が先に立つ
- 仕事ができない
- 感情の起伏が激しい
- 人のことを信用しない
当然ながら、人望が厚い人の真逆の特徴があるようですね。
周囲に迷惑をかけたり、人によって対応を変えていると、いつまでも人から信用されないでしょう。
仕事ができるようになるまでには時間がかかりますが、誠実に行動することは今すぐできるはず。
できることから始めていきましょう。
その他、仕事ができない人の特徴は次の記事で。
人望を得る方法
では、どうすれば人望を得られるのでしょうか?
仕事に限らず、どんな場面でも人望を集められるのが理想ですよね。
そのためのポイントをまとめてみました。
どんな些細な約束でも必ず守る
人望を得るためには、どんな些細な約束でも必ず守ること。
たとえば次のようなものです。
- 会議の開始時間
- 定期の報連相
- お土産
- 食事の約束
- 飲み会の開催
- 送ると約束した自社のカタログ
- 依頼された仕事
- 個人的な頼まれごと
社会人になると、社交辞令で「また飲みに行こう」とか、「今度飯でも」とか、「お土産買ってくるよ」などと言ってしまいがちですよね。
そのような約束は守らなくても咎められませんが、覚えている人は覚えています。
打ち合わせの途中にサラッと言われた「後日カタログをお送りしますね」がきちんと守られたら、どう感じるでしょうか?
相手に対する好感度と信用度が一気にアップするのではないでしょうか。
些細な約束を守ること、その積み重ねが人望につながります。
チームで協力して結果を出す
人望を得るためには、協調性を大切にすること。
たまに「結果さえ出していればリスペクトされるはずだ」と勘違いしている人がいますが、実はそうではありません。
会社の同僚たちは、結果はもちろんのこと、そのプロセスもちゃんと見ているのです。
人を顎で使うような一匹狼はどれだけ結果を出しても信頼されませんが、チームで仕事を推進し、結果を出す人は順当に評価されるでしょう。
「仕事はチームで進めるもの」という前提を大切にしてください。
上司が部下を評価する際、人望を加味することが判明!
では、現代社会において、人望はどれくらい重要視されているのでしょうか?
人材会社の「アデコ」が行ったアンケートが面白かったので、ここで紹介しますね。
20代〜60代の課長職以上の人(2,708名)に、「パフォーマンス(成果)以外で重要視すること」を尋ねたところ、次のような回答が得られたそうです。
部下を評価する際に、パフォーマンス(成果)以外で重要視することは何ですか?
- 責任感:65.9%
- 積極性:58.5%
- 協調性:50.2%
引用元:アデコ
責任感、積極性、協調性とのこと。
これは仕事をする上でとても重要な資質ですよね。
では、「周囲からの人望」はどうなのでしょうか?
*周囲からの人望
- 男性の上司:19.8%
- 女性の上司:23.9%
引用元:アデコ
女性の上司のほうが「周囲からの人望」を重要視しているようですね。
一般的に、男性は個人プレイヤーが多く、女性はチームプレイヤーが多いと言われますが、その志向が表れているのかもしれません。
いずれにしても上司が部下を評価する際、人望も加味されるのは間違いないでしょう。
人望に恵まれる人は、仕事にも恵まれる
ぼくの経験から言えるのは、人望に恵まれる人は仕事にも恵まれるということです。
そこまでスキルが高いわけでもないのに、仕事にはまったく困らないような人を見たことがないでしょうか?
そのような人は、ほぼ例外なく人望があります。
人望があるから、仕事も集まってくるのです。
やりたい仕事を任せてもらえなかったり、なかなか仕事が集まらないなら、それは人望の無さが原因かも。
一朝一夕ではいきませんが、些細な約束を守りながら、信頼を積み上げていきましょう。
ミラクリから一言
人望がある人は、失敗したときほど信頼を獲得します。