「友達は多ければ多いほど良い」
ぼくは長い間、そんな考え方にとらわれてきました。
そして、友達が少ないことを恥ずかしく思っていました。
ところが30代後半に差しかかったところで、「友達は量よりも質だ」という考え方にたどり着いたのです。
人脈を増やそうとすればするほど、自分に嘘をつく回数が増え、ストレスが溜まってしまいます。
友達が少ないからって、恥じることはありません。
いま側にいてくれる人だけで十分なのですから。
今回は、友達が少ないことを前向きに考えるための情報をまとめますね。
人脈を増やすことに熱中した日々
ぼくは以前、人脈を増やすことに熱中していました。
当時はいわゆる自己啓発にどっぷり染まり、人脈は絶対に大切だと信じ込んでいたのです。
もちろん人脈は必要ですが、何のために必要なのか?という目的意識がなければ、有益な人脈はできませんよね。
そんなことも知らず、ただがむしゃらに名刺交換をしては、SNSでもつながる。
そのような日々の行き着く先は、悲惨なものでした。
孤独感よりも、人間関係のストレスのほうが重たかった
ぼくは学生時代から孤独でした。
人と上手に付き合うことができず、嫌われてばかり。
あえて孤独を選んだのならまだしも、孤独にならざるを得なかったのですから、ものすごく寂しかったのは言うまでもありません。
そんな苦い記憶を払拭しようと、社会人になってからはできるだけ集団の中にいるように心がけましたが、結果的に人間関係のストレスで悩むようになりました。
何とかごまかしながら社会人生活を続けたものの、2013年にうつ病になってしまったのです。
人間関係のストレスは鬱病の原因になりえますので、くれぐれも注意してくださいね。
友人が多いことのメリット・デメリット
世間一般的には、「友だちは多ければ多いほど良い」と考えられているフシがありますよね。
逆に、友だちが少ない人は「ぼっち」「負け組」などと揶揄されてしまいます。
ですが、友だちが多いのは良いことばかりではありません。
ぼくの経験からメリットとデメリットを紹介しますね。
感情を共有できる
友達がいれば、感情を共有できます。
喜び、楽しさ、悲しさ、怒りなど。
嬉しいことがあったときに、それを伝えられる人がいれば喜びは倍増しますし、逆に一緒になって怒ってくれる人がいれば安心するでしょう。
美味しいご飯を食べるなら、誰かと一緒に分かち合いたいですよね。
Facebookがあれだけ普及したことを考えても、感情を共有することは人間にとって大切なのだと思います。
安心感を得られる
友達がいれば、安心感を得られます。
たとえば学生時代、いつも一緒にいてくれる友達がいるだけで安心できたり、部活に親友がいてくれると心強かったはずです。
帰属意識というか、人間はある集団に属しているだけで安心するものなのでしょうね。
異なる価値観を学べる
いろんな友達と付き合うことで、いろんな価値観を学べるというメリットもあります。
様々な価値観に触れることで、人間的な成長にもつながりますよね。
友人が増えれば増えるほど、気づかない間に視野が広がっています。
八方美人になる
友人が多いことのデメリットは、八方美人になることです。
たとえば親友と呼べる人には本音が言えても、出会って間もない人との会話は社交辞令が中心になると思います。
本音を言って嫌われたり、不用意な一言で疎遠になることを防ぐためです。
多くの人との信頼関係を深めるには時間がかかりますので、しばらくは当たり障りのない八方美人になるでしょう。
求められるキャラクターを演じてしまう
集団に属することで、いつの間にかキャラクターができあがり、そのキャラから逃れられなくなるというデメリットもあります。
言いたいことよりも、求められていることを言う。
本当は黙っていたいのに、期待に応えて盛り上げ役を買って出てしまう。
自分の思いとキャラクターが乖離するほど、人前に出るのが辛くなるでしょう。
「いい人キャラ」もその1つだと思います。
我慢することが増え、ストレスが溜まる
八方美人になり、求められるキャラクターを演じるほど、ストレスが溜まるというデメリットもあります。
たとえば「ぶりっ子キャラ」でブレイクした小林麻耶さんは、局アナ時代に周囲の期待に応えることを優先しすぎた結果、自分が何を食べたいのか、何を考えているのかすら分からなくなり、混乱した時期があったそうです。
自分でも気づかない間に、相当なストレスを溜めていたのでしょうね。
大人になるほど我慢を覚えるわけですが、我慢には大きなストレスが伴います。
友達が少ない人の特徴
さて、次は友達が少ない人の特徴を見ていきましょう。
特徴というよりも、「性格的な特性」といったほうが良いのかもしれません。
友達が少ない人には、次のような特徴があります。
- 自意識過剰
- 性格に難がある
- 嘘をつけない
- 群れるのが苦手
- 気を遣いすぎる性格
- 感情表現が苦手(不器用)
- そもそも友達の必要性を感じていない
- 自ら孤独を選んでいる
ちなみにぼくは、自意識過剰、群れるのが苦手、気を遣いすぎる性格、感情表現が苦手(不器用)あたりが当てはまりますね。
なかには何らかのスキルを獲得するために、あえて孤独を選んでいる人もいるでしょう。
または友達を増やすことで人生の軸がブレてしまわないように、あえて友達を増やさない人もいるかもしれません。
「友人が少ない人ほど信用できる」という考え方も
ぼくが敬愛するクリエイターの高城剛さんは、「友達が少ない人ほど信用できる」と発言されています。
有料メルマガのQ&Aから、印象的な回答を引用しますね。
僕は、友人が少ない友人が多くいます。
その皆さんは、スマホに入ってる友人の電話番号が10人以下の人ばかりで、僕はそんな人が、とても好きなんです。
現在、スマートフォンのメモリもSNSなども、何千人とメモリー可能で、簡易につながることが出来る時代です。
そんなメモリーを次々と無尽蔵に埋める自制できない人を、僕はどこかで信用していないのかもしれません。
また、そのような人たちは、「友人が多ければ得」とお考えの節がどこかにあります。
引用元:高城未来研究所「Future Report」Vol.173
実際、高城剛さんの携帯電話のメモリーも10件以下なのだとか。
簡単に繋がれる時代だからこそ、あえて人脈を厳選する。
簡単に情報を得られる時代だからこそ、あえて情報を選別する。
そんな人ほどブレない自分軸を持っているのかもしれません。
あえて独りを選ぶような人たちは、孤独の癒やし方を知っています。
「Facebookを見ると孤独を感じる人」が30%以上
現代は、SNSで簡単に人と繋がれる時代ですよね。
先ほど知り合ったばかりの人と「友達」になったり、20年ぶりに同級生と再会したり、有名人に「いいね!」することもあるでしょう。
便利な時代ではありますが、実はFacebook利用者の30%以上は、閲覧後に孤独感や嫉妬心を感じることがわかっています。
ドイツのフンボルト大学とダルムシュタット工科大学による調査を引用しますね。
One in three people feel WORSE after visiting friends' pages, survey shows
Positive images of friends enjoying holidays, commenting on their happy lives or simply posting pet pictures was enough to trigger feelings of jealousy, experts from Berlin's Humboldt University and Darmstadt's Technical University found.
引用元:DailyMail
この調査によると、Facebookで「友人たちの楽しそうな姿」「誕生日祝のコメント」などを見た場合、およそ3人に1人がネガティブな感情を抱いたそうです。
便利なはずのツールで心が荒んでしまうなんて、ちょっと笑えませんよね。
SNSで注目される人は、演出がうまいだけですから、それほど気にする必要はありません。
どうしても嫉妬や孤独感を抱いてしまうなら、次の記事を参考にしてSNSを制限してみてください。
友達は量よりも質です
集団になじめず孤独を感じたり、無理やり友達を増やそうとした経験から導き出された答えは、「友達は量よりも質」ということでした。
身も蓋もない結論かもしれませんが、この考え方にたどり着けたのは大きかったです。
本当の友達とは、電話1本で助けてくれたり、逆に助けに行ったり。
メリットやデメリット、見返りなどを度外視して協力し合える関係だと思います。
細かい説明なしでも、信頼し合える。
そんな関係をどれだけ作れるかですね。
友達が少なくても、恥ずかしがることはありません。
友達は多ければ良いというものではないのですから。
ミラクリから一言
親友と呼べる人が1人でもいれば、幸せですよね。