「大変だ… またやらかしてしまった…」
仕事でミスをしたときは、青ざめてしまいますよね。
失敗が大事にならなければまだいいですが、とんでもないトラブルになり、周囲に迷惑をかけたり、自身の評価を下げるようなことになると激しく落ち込むでしょう。
仕事でミスをしたときは、どうやって対処すれば良いのでしょうか?
失敗には必ず原因があり、傾向もあります。
失敗しやすい曜日や時間帯に注意し、仕事のやり方を見直した上で、二度と同じミスをしないように努めましょう。
今回は、仕事でミスしたときの対処法を紹介しますね。
仕事のミス(失敗)とは?
仕事のミス(失敗)とは、具体的にどのようなことを指すのでしょうか?
具体例をまとめてみました。
- 誤発注をしてしまった
- 重要な書類をシュレッダーにかけてしまった
- メールの宛先を間違えた
- 大切な商談中に居眠りをしてしまった
- 納品時に商品を壊してしまった
- お客さんに失礼な態度を取ってしまった
- 取引先の社長の名前を間違えた
- 頼まれたものを別の場所に送ってしまった
- 納期(期限)を勘違いしていた
よくありがちなことですよね。
ちなみに「おっちょこちょい」なぼくも、上記のような失敗を何度となくやらかしました。
自分自身の手間が増えるだけならまだ良いですが、同僚や取引先に迷惑をかけるような失敗は、できれば避けたい。
そう思っていても避けられないのが、失敗も辛いところです。
仕事で失敗する原因
では、なぜ仕事で失敗してしまうのでしょうか?
主な原因をまとめてみました。
- 依頼内容を正確に理解できていない
- 頼まれたことをメモせず、忘れてしまう
- 勘違い(早とちり)
- 確認&再チェック不足
- 報連相の不足
- 体調不良(風邪、睡眠不足など)
- 疲れによる集中力の欠如
失敗の要因は数あれど、突き詰めていけば上記に帰結するのではないでしょうか?
理解力が不足していたり、忘れてしまったり、早とちりで勘違いをしたり。
あるいは不明点を確認する癖がなかったり、コミュニケーションが不足していたりですね。
または体調や集中力など、人間としての機能に問題がある場合もあるでしょう。
「性格」や「スキル不足」といった曖昧なことで片付けず、ミスの原因を冷静に考えてみましょう。
仕事でミスしたときの対処法
では、仕事でミスしたときは、具体的にどう対処すれば良いのでしょうか?
同じ失敗をくり返して、上司や同僚からの評判を下げるようなことは避けたいですよね。
主なポイントをまとめてみました。
「同じミスは二度としない」と決意する
まずは「同じミスは二度としない」と決意しましょう。
多くの場合、気持ちを切り替えることに集中するあまり、この決意を怠りがちだと思います。
あるいは失敗したあと、激しい自己嫌悪に襲われているうちに、次の仕事が始まってしまうことも。
同じミスをくり返しているならば、おそらく決意が足りません。
強い気持ちだけでミスを減らすことはできませんが、強い気持ちがなければミスを減らす努力ができないのも事実だと思います。
まずは失敗を反省し、そこから教訓を得た上で、二度と同じミスをしないと決意してください。
失敗を隠さず、速やかに関係者に報告&謝罪する
仕事でミスをしたら、速やかに関係者に報告し、謝罪しましょう。
間違っても保身に走り、失敗を隠すようなことはやめてください。
なぜなら対処が遅れれば遅れるほど、失敗の傷口は広がっていくからです。
テレビニュースでよく見かける大企業の不祥事も、最初の火種は小さかったのに、ちゃんと対処しなかったせいで大事になったケースがほとんどですよね。
上司に怒られまいと、同僚を落胆させまいと、取引先を困らせまいと思えば思うほどミスを隠したくなるでしょうが、早めに報告するに越したことはありません。
次の3つのポイントに気をつけて、いち早く伝達しましょう。
- できるだけ早く
- 要点だけを簡潔に
- 正確に伝える
上司の経験に頼る
仕事でミスをしたときほど、頼るべきは上司の経験です。
上司が嫌い、頼りない、責任を取ろうとしないなど、いろんな問題があったとしても、基本的に上司は自分よりも経験があるはずだからです。
失敗したら、誰に報告し、誰を頼り、どう対処すべきか。
経験のあるビジネスマンならば、それを熟知しています。
上司に怒鳴られるなんて、一時的なことでしかありません。
それよりもミスを挽回することのほうが、何倍も大事です。
上司が嫌いなときの対処法は、次の記事で。
事後処理はとにかく積極的に行う
仕事でミスをしたときは、事後処理をとにかく積極的に行いましょう。
最も信頼を失うのは、普段は仕事に対して積極的なのに、ミスが発生した途端、誰かのせいにしたり、事後処理を人任せにしたり、しれっと逃げるような人です。
逆に失敗したとしても、その後の対応が誠実ならば評価はグンと上がります。
失敗によって評価が下がるのを恐れるかもしれませんが、本当に重要なのは失敗の後。
人はちゃんと見ているのです。
失敗の原因を究明し、再発防止策を提案する
ミスの事後処理が終わったら、失敗の原因を究明し、再発防止策を提案しましょう。
ミスが起こるのは、「仕事のやり方」か「会社組織の体制」に問題のあるケースがほとんど。
仕事のやり方に問題があるならば、それをあらため、関係者に再発防止策として報告してください。
そして、会社組織の体制に問題があるならば、上司に改善案を提案しましょう。
自分自身が同じミスをしないことも重要ですが、会社全体として失敗の芽を潰すことはもっと大切です。
仕事ができる人は、常に全体を見ています。
「失敗しない人はいない」と割り切り、気持ちを切り替える
ミスへの対処が済んだら、早めに気持ちを切り替えましょう。
失敗しない人はいないのですから。
ユニクロの経営者である柳井正氏は、経済番組のカンブリア宮殿で「ビジネスなんて1勝9敗がいいところ。だから早くチャレンジして、早く失敗するべきだ」と発言されていました。
野生動物のチーターは、全ての狩りを成功させているように見えますが、実は獲物に8回襲いかかって、7回は失敗するそうです。(BBC:サバイバルストーリー大自然を生きる より)
挑戦した数だけ、失敗も起こる。
失敗を重ねたぶんだけ、より良い結果に結びつく可能性が高まります。
失敗をポジティブに捉えられるようになったら、もはや最強ですよ。
自己嫌悪からは早めに立ち直りましょう。
頑張っているのにミスを連発してしまう人が見直すべき3つのこと
頑張り屋さんなのに、なぜか同じミスをくり返して失笑を買う人がいますよね。
実はぼくもそうでした…。
そんな失敗続きの人は、仕事に対する「軸」というか、重視すべきポイントがズレています。
主に3つのことを見直してみましょう。
集中すべきポイントは正しいですか?
集中すべきポイントとは、言い換えると「慎重に、正確に行うべきポイント」のこと。
同じミスをくり返す人は、本来注意すべきポイントを雑にこなし、どうでもいいところを慎重にやっている可能性があります。
たとえば会議資料を作成するときに、それほど重要ではない文章に力を入れて、正確さが問われる数字(売上、利益など)のところを雑に入力するようなことですね。
慎重になるべきポイントが皆と合ってきたら、必然的に失敗は減るでしょう。
依頼者の意図を理解できていますか?
依頼者の意図とは、その仕事を任された真意や、言葉には表れない思いのこと。
依頼者が事細かに説明してくれれば良いのですが、ビジネスの現場はそう甘くありませんよね。
なぜ自分にこの仕事が回ってきたのか、想像できているでしょうか?
過去の傾向から、上司の好みや求めるレベルを理解できているでしょうか?
取引先が本当に求めているのは、早さでしょうか、品質でしょうか、それとも両方でしょうか?
言葉になっていない部分に想像力を働かせられるかどうかが、仕事の精度を左右します。
曖昧な言い方になっていませんか?
仕事というのはチームで進めるものですから、適時メンバーに報連相をするでしょう。
そのときに曖昧な言い方になっていませんでしょうか?
「上司はおそらく◯◯なはずです」
「たぶん◯◯だという噂を聞きました。あくまでも噂ですが」という具合に。
情報収集が曖昧だから、周囲に伝達するときも曖昧になってしまう。
その態度は、自信の無さの表れです。
逆に言い切る(断言する)と、周囲への意思表示が明確になり、仕事もスムーズになります。
ちゃんと言い切るためにも、情報収集を正確に、綿密に行いましょう。
失敗しやすいタイミングを知っておこう
失敗しやすいタイミングがあることをご存知ですか?
仕事のミスが起こりやすい「曜日」と「時間帯」には、傾向があるそうです。
この事実を知っておけば、予期せぬ凡ミスを防げるかもしれません。
月曜日・金曜日が失敗しやすい
ディップ株式会社が510名から回収したアンケートによると、仕事で失敗した曜日は次のようになったそうです。
失敗をしてしまうのはどの曜日でしたか?
- 月曜日:25%
- 火曜日:5%
- 水曜日:10%
- 木曜日:15%
- 金曜日:19%
- 土曜日:5%
- 日曜日:4%
- その他:17%
なんと失敗しやすいのは、月曜日が圧倒的で、次が金曜日とのこと。
これは明らかに、両者が集中力を欠きやすい曜日であることが原因なのでしょう。
月曜日は休み明けでぼーっとしていて、金曜日は休み前で浮かれていますからね。
日曜日の夕方から「サザエさん症候群」になる人も多いようです。
14:00〜17:00も失敗しやすい
次は、仕事の失敗が起こりやすい時間帯について。
同じくディップ株式会社が行ったアンケートによると、仕事で失敗した時間帯は次のようになったそうです。
失敗をしてしまうのはどんな時間帯でしたか?
- 早朝(3時〜6時):1%
- 朝(6時〜9時):3%
- 午前中(9時〜12時):18%
- 昼(12時〜14時):7%
- 午後(14時〜17時):40%
- 夕方(17時〜20時):15%
- 夜(20時〜23時):3%
- 深夜(23時〜午前3時):2%
- その他:11%
なんと「午後(14時〜17時)」が圧倒的ですね。
これはランチ後に集中力が欠如する証拠といえるのではないでしょうか。
その効果が科学的に実証されている「昼寝」を取り入れることが、社会全体の課題と言えそうです。
落ち込まなくていい!失敗は必要なのだから
仕事でミスをしたからと言って、落ち込むことはありません。
もちろん激しく落ち込み、自己否定する気持ちは痛いほど理解できますよ。
でも、「良薬口に苦し」ではないですが、振り返ってみればミスが大きな教訓になっているはず。
ミスをしたからこそ、仕事のやり方や人間関係を見直そうと思ったはずです。
ですから、できるだけ前向きに考えていきましょう。
その憂鬱な気分がうつ病につながるかもしれない
仕事のミスが続いたときは、激しく落ち込み、憂鬱な気分になると思います。
でも、その憂鬱な気分がうつ病の原因になるかもしれませんので、十分に注意してください。
ぼくが2013年にうつ病になったときもそうでした。
仕事の失敗が続き、人間関係に苦しみ、そこに睡眠不足や疲労が重なったことで、いつの間にか発症してしまいました。
小さなストレスだからといって、侮れませんよ。
そのストレスが積み重なって、心身を蝕む可能性があるのですから。
ミラクリから一言
失敗を笑い飛ばすのも、トレーニングです!