誰しも一度は「カリスマ」に憧れますよね。
特殊な技能を持ち、人生哲学がユニーク。
いつも堂々としていて、人を惹きつける強烈なオーラを放つ。
テレビに出たり、伝説として語り継がれる人もいますが、身近なところにもカリスマ性のある人はいるでしょう。
たとえば何をしても華があり、出会った人を虜にしてしまうような人ですね。
彼らはなぜ、カリスマ性があるのでしょうか?
カリスマは、天賦の才能なのでしょうか?
今回は、カリスマ性のある人の特徴を解説します。
また、記事の後半で「自分を変える方法」も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
カリスマとは?
カリスマの語源は、ギリシャ語の「kharisma」です。
もともとは、超人的な能力や英雄的な資質、あるいはそのような能力を備えている人を指す言葉でした。
具体例は次のとおり。
- 未来のことを言い当てる預言者
- 軍隊をリードする指導者
- 国を率いるリーダー
常人にはない神秘的な能力を持っている人が、カリスマにあたります。
カリスマ性のある人とは、強い魅力がある人のこと
カリスマを現代風に言い換えると、「強い魅力がある人」になります。
周囲を惹きつけるオーラがあり、一部から崇拝されているような人のことですね。
「カリスマ美容師」とか、「カリスマ経営者」のような呼称が流行したのを覚えている方もいるでしょう。
ちなみに1999年の流行語大賞では、「カリスマ」がトップテン入りを果たしています。
カリスマの具体例はスティーブ・ジョブズなど
カリスマと聞いてイメージする人は、人によって異なると思います。
具体例として、一般的にカリスマと言われる人を挙げてみました。
- マーティン・ルーサー・キング・ジュニア
- マハトマ・ガンディー
- ネルソン・マンデラ
- スティーブ・ジョブズ
- ケイティ・ペリー
- リアーナ
- 松下幸之助
- 石原裕次郎
- 美空ひばり
- 尾崎豊
- 安室奈美恵
- 浜崎あゆみ
いずれも何か大きなことを成し遂げたり、人物や作品が神格化されていたり、時代を作り出したような人ですね。
何だか近寄りがたそうですが、近年は身近な存在をカリスマとする向きもあるようです。
そのあたりの詳細は、後述しますね。
カリスマ性のある人の10の特徴
カリスマ性のある人には、どのような特徴があるのでしょうか?
主なポイントをまとめてみました。
自分自身を信じている
カリスマ性のある人は、自分自身のことを信用しています。
自分には自分だけの魅力があるはずだ。
必ず最良の結果が得られるはずだ。
自分はトップ(リーダー)にふさわしい人間だ、と。
それを人にも強要すると単なる傲慢ですが、カリスマ性のある人はあくまでもそう信じているだけ。
自分を信じて努力する姿が人に感動を与え、強い魅力になっていくのです。
「運がいい」と思い込めば、幸運に恵まれる可能性が高まるという研究結果もありますよ。
成し遂げたい目標が明確
カリスマ性のある人は、成し遂げたい目標が明確です。
明確な目標を持っているからこそ、人よりも努力できたり、目を見張るような結果が出せるのです。
やはり目標を持っている人は、それだけで生き生きしていますからね。
結果を出すに連れて、カリスマ性はさらに育まれていきます。
そこに「謙虚」という資質が加われば、カリスマ性は何倍にもなるでしょう。
目標を達成するために「キャラ」を演じている
カリスマ性のある人は、意図的に「キャラ」を演じています。
意外かもしれませんが、自然体でカリスマになっている人は、それほど多くはありません。
目標を達成するためには、何らかのキャラに扮したほうが有利な場合が多いからです。
たとえば美容の世界で成功しようと思えば、おしゃれで、全身の手入れが行き届いていて、中性的なほうが有利ですよね。
カリスマ性のある人が扮するキャラは、「そうでありたい自分」を具現化したものなのです。
キャラクターを確立しながら、内面を変えている
カリスマ性のある人は、キャラを確立しながら内面を変えています。
普通は「自信がついたから服装を変える」のように、内面を優先して、外面はその次ですよね。
ところがカリスマ性のある人は、外面を先に変えてしまいます。
まずは男らしい人を演じて、その次に服装を変えていく。
その道の専門家になりきってから、それに見合った性格になっていくという順番です。
たとえば元サッカー選手の中田英寿さんは、海外移籍を目標にした途端、髪型が金髪になり、服装もヨーロッパテイストになりました。
今で言えば、本田圭佑選手もそうですよね。
彼らも「そうでありたい自分」を先に確立した上で、内面も変えていったのです。
華がある
カリスマ性のある人は、何をするにも華があります。
これは生まれ持った資質もありますが、どちらかと言うと、見る側がそう感じてしまうのでしょうね。
商談をしているときも、仕事をしている姿も、お会計のときも、なぜかキマる。
時折みせる「おっちょこちょい」なところでさえも、なぜか注目を集めてしまう。
実績や地位はさておき、華があるというだけで人は惹かれてしまうものです。
プレッシャーに強いところも華があります。
何があっても冷静で、人に安心感を与える
カリスマ性のある人は、何があっても冷静で、決して慌てません。
たとえばプロジェクトで問題が発生したようなときでも、ポジティブに振る舞い、人に安心感を与えます。
逆に全体が浮足立っているときは、緊張をゆるめないように注意を促し、自分自身も気を引き締めます。
そんな落ち着いたあり方が、人望につながっているのです。
不安や心配は表に出さない
カリスマ性のある人は、ネガティブな感情を決して表には出しません。
もちろん人間ですから、弱気になったり、後ろ向きに考えてしまうこともありますが、それを人前では見せない。
あくまでもポジティブな姿勢を保ちながら、集団をリードします。
常に前向きなカリスマを見るだけで、モチベーションが高まり、やる気が出るでしょう。
この影響力こそが、カリスマのカリスマたる所以です。
相手の目をじっと見る
カリスマ性のある人は、相手の目をじっと見つめます。
軽い会話のときでも、頼み事をするときでも、相手を説得するときでも、それは変わりません。
ものすごい眼力なので、こちらが目線を外したくなるほど。
グッと目を見られたら、それだけで熱意を感じ、思わず信用してしまうでしょう。
「目は口ほどに物を言う」とは、よく言ったものですね。
熱量のあるトーンで話す
カリスマ性のある人は、熱量のあるトーンで話します。
これは声やジェスチャーが大きいということだけを言っているのではありません。
もちろんそのほうが伝わりやすいのは間違いありませんが、声が小さいカリスマもいます。
その代わり、一言一言に力を込め、噛みしめるように話すのです。
要するに大切なのは、自分の思いが相手に伝わるかどうか。
そのための効果的な手段は、人によって異なります。
義理人情に厚い
カリスマ性のある人は、義理人情を大切にしています。
熱狂的なファンがいて、一部の人から神格化されているからといって、人を蔑ろにすることはありません。
頼み事を聞いてもらったら、必ずお返しをする。
そして、普段から感謝の気持ちを態度で示すのです。
群を抜くスキルや実績を持っているのに、身近な人への感謝を忘れません。
この義理人情の厚さが、カリスマ性をより一層際立たせます。
自分を変え、人間力を磨く方法
カリスマに憧れがあっても、そうなるのは難しいですよね。
だって、カリスマかどうかは人が決めることですから。
間違っても「俺はカリスマになる」なんて恥ずかしくて言えませんが、自分自身を磨くことは誰にでもできるはずです。
そのためにはどうすれば良いのでしょうか?
ロールモデルになる人物を見つける
まずはロールモデルを見つけること。
つまり、理想的な人物を見つけ、その人の真似をするということですね。
ロールモデルの人は、どんな服を着て、どんな話し方をして、どんな1日を過ごしているのか。
思考のパターンはあるのか、ピンチのときはどう振る舞っているのかなど、徹底的に研究してください。
なかなか自分を変えられないのは、理想的な状態がわかっていないからです。
理想がハッキリすれば、やるべきことが見えてきますよ。
ルールや分担を超えて、人を助ける
人助けほど、人間力が向上するものはありません。
会社には、就業規則や業務分担があるでしょう。
普段の生活にも、有形無形のルールがたくさんあると思います。
それらを越えて、人の役に立ってください。
評価につながらなくても、ボーナス(報酬)がアップしなくても、思ったほど感謝されなくても、人を助けてください。
「見返り」や「貸し借り」を越えて人を助けられるようになれば、自然と人はついてきます。
その頃には、人からカリスマと呼ばれているかもしれません。
世間一般の人が考える、影響力の大きいカリスマとは?
世間一般の人は、カリスマをどのように評価しているのでしょうか?
ここでは、「マイボイスコム」というサイトが行った調査を紹介しますね。
10代〜50代以上の男女・6,225名にアンケートを取ったところ、興味深い回答が得られたようです。
カリスマに対して抱く感情は、憧れ・尊敬など
まずは、カリスマと呼ばれる人に対する感情を調査しました。
結果は次のとおり。
カリスマに対して抱いている感情として最も近いものはどれですか?
- 自分との距離は遠く、憧れたり、尊敬したりできる存在:52%
- 比較的近くに感じられ、共感したり真似したりできる存在:31%
- 世の中で今人気があり、話題等についていくために重要な存在:17%
引用元:マイボイスコム
カリスマは「見上げる」ような存在かと思いきや、身近に感じている人も多数(31%)いるんですね。
以前に比べて、カリスマは身近な存在になりつつあるようです。
カリスマがいる分野は、芸能・格闘技・映画など
次に、カリスマがいる分野を調査しました。
結果は次のとおり。
どういう分野に属する人ですか?
- 芸能(タレント、俳優など):26%
- 音楽(歌手、演奏家など):15%
- スポーツ(サッカー、格闘家など):10%
- 映画・文学(映画監督、作家など):7%
- ファッション(デザイナー、モデルなど):5%
- 文化・芸術(画家、建築家など):5%
- 普段利用するお店やサービスの店員:2%
- 飲食(料理家、ソムリエなど):2%
- その他:29%
引用元:マイボイスコム
いわゆる専門職というか、特異な分野にいる人にカリスマ性を感じることが多いようです。
おそらく「その他(29%)」の中には、有名な経営者やビジネスマンなどが入っているのでしょう。
「人とは違う立場にいる」とか、「挑戦的なことをやっている」というだけで、カリスマと呼ばれる可能性がありそうですね。
カリスマかどうかは人が決めること
たまに「カリスマになりたいのですが、どうすれば良いですか?」と相談されることがあります。
僭越ながら、そのようなときは「カリスマかどうかは人が決めることですよ」とお伝えしています。
だって、本当にそうですからね。
カリスマは、自分がなろうと思ってなれるものではありません。
目指してどうにかなるものでもありません。
自分にできることは、外面と内面を磨き、魅力を感じてもらえる人間になること。
つまり人として成長し続け、高い人間力を身につけることです。
そのためには、カリスマと呼ばれる人を参考にするのも良いでしょう。
でも、時期がきたら、オリジナルの道を歩んでください。
ミラクリから一言
近年は、何でもかんでも「カリスマ」と呼びがちですよね。笑