人間にとって理想的な睡眠時間とは、何時間なのでしょうか?
できれば充分な睡眠時間を確保して、健康管理をしたいですよね。
ときには仕事が忙しくて睡眠時間を削ったり、SNSやゲームに熱中しすぎて夜更かししてしまうこともあるでしょう。
でも、「理想的な睡眠時間」の考え方を知っておけば、またすぐに元の生活に戻れるはずです。
短時間睡眠は肥満や病気につながる可能性がありますので、毎日しっかり寝てくださいね。
今回は最適な睡眠時間を見出すための情報をまとめていきます。
「最適な睡眠時間」は存在しない
まず最初に結論から。
実は人間にとって「最適な睡眠時間」というものは存在しません。
睡眠に関する調査結果は豊富にありますが、「これだけ眠れば問題なし」というデータはありません。
たとえば「1日8時間寝れば健康になれる」「4時間半睡眠でも大丈夫」など、いろんな説がありますが、それらはあくまでも体験談をベースにした主張です。
ですから、最適な睡眠時間は自分自身で見出す必要があるのです。
睡眠不足と健康の関係性
次に、睡眠不足と健康の関係性について確認していきましょう。
短時間睡眠になると、心や体にどのような悪影響があるのでしょうか?
肥満・寿命・病気などと深く関係する
睡眠不足は、肥満、寿命、病気などと深く関係します。
具体的には以下の通りです。
- 1日あたり6〜7時間睡眠の人が最も肥満度が低い
- 通常の睡眠時間が6.5~7.4時間の人の死亡率が最も低い
- 睡眠不足は、作業効率(生産性)を低下させる
- 高血圧・糖尿病・自律神経失調症などのリスクを高める
- うつ病の原因になる
睡眠が不足すると肥満になるというのは驚きですね。
ちなみに普段の睡眠が4時間以下の人たちを調査したところ、肥満率が73%もあったそうです。
他にも、死亡率や病気との関係も密接ですね。
どうやら安易に睡眠時間を削ることによって、健康リスクが高まりそうです。
睡眠の重要性については、以下の記事で詳しく解説していますよ。
うつ病にも深く関係する
睡眠不足は、うつ病の原因にもなります。
睡眠不足になると、幸福を感じるために必要な「セロトニン」と、興奮を促す「ノルアドレナリン」という神経伝達物質が不足するからです。
ぼくが2013年にうつ病になったとき、1日あたりの睡眠時間は4〜5時間でした。
そのときの経験から考えても、睡眠不足とメンタルの関係はかなり密接だと思います。
最低でも1日あたり6〜7時間睡眠は必要
理想的な睡眠時間は、あくまでも「人による」のが前提です。
ですが、あらゆる調査データから考えると、今のところ「1日あたり6〜7時間睡眠」は必要だと言えるでしょう。
1日あたり6〜7時間の睡眠時間を確保している人が、最も肥満率と死亡率が低かったからです。
すでに充分な睡眠時間を確保できているでしょうか?
それとも不足しているでしょうか?
ちなみに日本人の平均睡眠時間は7時間42分
総務省が行った「平成23年社会生活基本調査」によると、日本人の平均睡眠時間は7時間42分だそうです。
男女別の内訳は以下の通り。
- 男性:7時間49分
- 女性:7時間36分
- 平均:7時間42分
年齢階級別にみると、45~49歳が7時間3分と最も短く、次いで50~54歳が7時間6分などとなっており、85歳以上が9時間40分と最も長くなっている。
これを男女別にみると、25~29歳を除く全ての年齢階級で女性よりも男性のほうが睡眠時間が長く、特に45~84歳で女性より20分以上長くなっている。
引用元:総務省
今のところ日本人の平均睡眠時間は、「1日あたり6〜7時間」の間に入っていますね。
それでも世界各国よりはショートスリーパー気味だそうですから、健康管理のためにも睡眠には充分に気をつけていきましょう。
理想的な睡眠時間の見つけ方
自分にとって理想的な睡眠時間を見つける方法は簡単ですよ。
主に2つのことを実践してみてください。
目覚まし時計をかけず、目が覚めるまで寝てみる
まずは目覚まし時計をかけず、目が覚めるまで寝てみましょう。
仕事がある平日は難しいでしょうから、土日祝日あたりを狙って実践してください。
自然に目覚めるまで寝続けて、起きるまでの睡眠時間を記録するのです。
また、目覚めたときの頭のすっきり感や爽快感についても記録しておきましょう。
10〜20日分の睡眠データが貯まった時点で、すっきり目覚められる睡眠時間を見出だせるはずです。
レム睡眠とノンレム睡眠の90分サイクルで考える
睡眠中は、「レム睡眠(浅い眠り)」と、「ノンレム睡眠(深い眠り)」が90分間隔で交互に行われています。
また、レム睡眠とノンレム睡眠が切り替わるタイミングで起床すれば、すっきり目が覚めるとも言われているのです。
ですから、この「90分間隔」を意識して、以下のタイミングで起きるようにしましょう。
- 4時間30分
- 6時間
- 7時間30分
ちなみに4時間30分は少ないと思いますが…。
この方法を行ったときも、目覚めたときの頭のすっきり感や爽快感を記録してみましょう。
自分にとっての理想的な睡眠時間が見えてくるはずです。
睡眠の質を上げることも大切
睡眠は時間も大切ですが、質を上げることはもっと大切ですよ。
睡眠が浅ければ、長く寝たとしても意味が無いからです。
以下のような方法を実践して、睡眠の質も上げていきましょう。
- 寝具を清潔に保つ
- 就寝&起床時間を一定にして、身体のリズムを保つ
- 食事は就寝3時間前まで、お風呂は1時間前までに済ませる
- 日中の運動を習慣化し、体を疲れさせる
- ストレッチ・瞑想で気持ちを鎮める
- 寝る前に日記を書く
- 就寝前のスマートフォン・タブレット操作はやめる
ぼくはうつ病を患ってから、睡眠にはとくに気を配るようになりました。
以前までは寝付きが悪かったり、ショートスリーパー気味だったときもありましたが、今ではすっかり改善しています。
睡眠の質を上げる具体的な方法については、以下の記事で解説していますよ。
世界的な成功者たちの睡眠時間
世界的な成功者たちほど、睡眠時間をしっかり確保していると言われています。
ものすごく忙しいのに、たっぷり寝ているなんて驚きですよね。
世界的な経営者や有名人の睡眠時間は以下の通りです。
- マリッサ・メイヤー氏(Yahoo! CEO):4〜6時間
- バラク・オバマ氏(元アメリカ大統領):6時間
- ビル・ゲイツ氏(Microsoft CEO):7時間
- ジェフ・ベゾス氏(Amazon CEO):7時間
- アリアナ・ハフィントン氏(Huffington Post 創設者):7時間
- ジャック・ドーシー氏(Twitter 創業者):7時間
やはり平均すると6〜7時間は寝ているんですね。
おそらく正常な判断力、決断力を維持するためにも、睡眠は重要なのでしょう。
ショートスリーパーの有名人もいる
有名人のなかには、ショートスリーパーの人もいます。
たとえば以下のような人たちです。
- みのもんた氏(司会者):2〜3時間
- 明石家さんま氏(タレント):2〜3時間
- 畑正憲(ムツゴロウ先生):2〜3時間
- 小倉智昭氏(司会者):3〜4時間
- トーマス・エジソン氏(発明家):3〜4時間
- 佐藤優氏(評論家):4時間
お名前から想像するに、「寝るのがもったいない」と考えていそうな人たちですよね。
また、超多忙な人たちでもあります。
「ショートスリーパーは遺伝(DNA)で決まる」と言われていますが、おそらく彼らにはその特性があるのでしょう。
人間にとって「眠ること」は大切
人間にとって睡眠は大切です。
日本は睡眠時間を削って働いた人を賞賛する傾向にあると言われますが、それはやはり不健康な考え方ですね。
睡眠には、以下のような効果があるからです。
- 脳と体を休ませ、回復させる
- 成長ホルモンを分泌される
- ストレスが解消される
- 頭の中が整理され、記憶が定着する
- 病気を予防できる
睡眠不足ということは、心身のメンテナンスができないということ。
健康を損なう恐れがありますので、睡眠時間だけはちゃんと確保していきましょう。
睡眠に関する記事は他にもあります!
睡眠についてもっと詳しく知りたい方は、以下の記事もチェックしてくださいね。
ミラクリから一言
「寝てない自慢」よりも「7時間寝ました自慢」を!