自己嫌悪に陥ったときって、本当に辛いですよね。
なんであのような酷いことを言ってしまったのか…。
なぜ目標を達成できなかったのか…。
そんなことを考えだしたら、キリがないでしょう。
自己嫌悪は主に青年期(14〜25歳)になりやすいと言われていますが、大人だってなる人はなる。
仕事を終えて帰宅したら、自己嫌悪を肴にお酒を飲むような人もいるかもしれません。
では、自己嫌悪に陥ったときはどのように解消すれば良いのでしょうか?
どのような人が自己嫌悪になりやすいのでしょうか?
今回は、自己嫌悪になったときの解消法について解説しますね。
自己嫌悪とは?
自己嫌悪とは、自分自身が嫌になることを言います。
「自分自身に嫌気が差すこと」と言い換えることもできるでしょう。
何かしらのトラブル、あるいは昔から抱えているコンプレックスなどによって、自分自身のことを好きになれない状態です。
自己嫌悪に陥る時
では、どんなときに自己嫌悪になるのでしょうか?
自己嫌悪に陥るケースは様々ですが、代表的なものをまとめてみました。
- 誰かにひどいことを言ってしまったとき
- ミスをしたとき
- 目標を達成できなかったとき
- 他人と比較して劣等感を持ったとき
- 大人気ない言動をしたとき
- 理想的な自分ではないとき
- 食べすぎた・飲みすぎたとき
- やるべき仕事ができなかったとき
上記のようなときに、自分のことが嫌になるでしょう。
「なんで出来ないんだ」「またやってしまった」という感情に襲われると思います。
自己嫌悪に付随する心理
自己嫌悪には、他の心理も付随します。
たとえば次のようなものです。
- 他人との比較(嫉妬)
- 劣等感
- 罪悪感
- コンプレックス
- 自己否定
嫉妬やコンプレックスが根源にあると、どうしても他人との比較がやめられない。
だからこそ自分自身を肯定するよりも、否定することのほうが多くなってしまうのです。
自己嫌悪に陥ったときの解消法
自己嫌悪に陥ったときは、どのように克服すれば良いのでしょうか?
ちょっとした心構えと、具体的な行動を紹介しますね。
不完全な自分を受け入れる
まずは不完全な自分を受け入れることが大切です。
つまり「決して完璧にはなれない」という事実を認識することですね。
どれだけ成長しても、経験を積んだとしても、必ずどこかに欠点はある。
好きになれない性格もあります。
世界中の人から賞賛されるオリンピック・メダリストやスーパーモデルにも欠点があることを思えば、完璧になるなんてことはあり得ません。
理想を掲げるのは大切ですが、まずは今の自分を受け入れることから始めましょう。
「自己嫌悪は向上心の裏返し」だと理解する
自己嫌悪を解消するために、前提として知っておきたいことがあります。
それは「自己嫌悪は向上心の裏返し」だということ。
「より良くありたい」「もっと向上したい」という理想があるからこそ、現実とのギャップに苦しむのです。
そう考えると、自己嫌悪も悪いことばかりではありません。
それだけ向上心がある証なのですから。
他者評価よりも、自己評価を大切にする
自己嫌悪を解消するためには、他者評価よりも自己評価を大切にすること。
たとえばサラリーマンは他者評価によって給料やボーナスが決まりますが、人生の全てが左右されるわけではありません。
他者評価には叱咤や批判が必ず付いてきますので、全てを正面から受け止めていては体が持ちませんよね。
ですから、自分で自分のことをちゃんと評価すること。
たとえ会社の査定が思わしくなかったとしても、自分の目標を達成できていれば良しとすることです。
自己評価を大切にできる人は、努力することが楽しくなるでしょう。
できなかったことよりも「できたこと」に着目する
自己嫌悪を解消するためには、できなかったことよりも「できたこと」に着目することも大切です。
自己嫌悪によく陥るのは、それだけ理想が高く、ストイックな証拠ですから、放っておくと短所や失敗ばかりに目がいってしまいます。
ですから、意識的にうまくいったことや成功したことにフォーカスすること。
ポジティブな視点が習慣化されるまでは、1日のおわりにうまくいったことをノートに書き出してみましょう。
小さな成功体験をノートに記録し、定期的に見直す
自己嫌悪から脱出するためには、小さな成功体験をノートに記録することも大切です。
小さな成功体験はすぐに忘れてしまいますので、ちゃんと記録しておきましょう。
「苦手な上司とちゃんと話せた」とか、「お客さんに喜んでもらえた」というようなことでも構いません。
そして、定期的にノートを見直してください。
そこには小さな成功体験がどっさり積み上がっているはずですから。
早朝に頭の中を整理する、「モーニングノート」という方法もおすすめです。
罪悪感や後悔を「感謝」に書き換える
自己嫌悪を克服するためには、罪悪感や後悔を「感謝」に書き換えることも大切です。
とはいえ腹が立ってしょうがないことや、悔しい気持ちをすぐに感謝に換えるのは難しいですよね。
まずはフリだけでも構いません。
次のように言い換えるだけでも気持ちがぜんぜん違いますよ。
- ◯◯のせいで → ◯◯のお陰で
- 腹が立つ → ありがたい
- ムカつく → うれしい
- やってあげた → やらせてもらった
- 怒られた → 指摘してもらえた
- やってしまった → 勉強になった
言葉の影響力は思いのほか大きいもの。
最初はフリだったとしても、そのうち本当にそう感じるようになっていきます。
つまり後悔や罪悪感がいつの間にか感謝に換わっているのです。
得意なこと・長所・強みを再認識する
自己嫌悪を克服するためには、自己認識を高めることも重要です。
つまり得意なこと、長所、強みなどをあらためて認識するということですね。
自分は何が得意なのか。
長所はどこで、強みは何なのか。
それを理解していれば、不得意な分野で失敗したときに諦めがつく。
あるいは苦手なことで手こずっても、そこまで悩まなくなります。
ときには現実逃避の旅に出るのもいい
自己嫌悪が始まると、本当に辛い気持ちになりますよね。
ストレスが溜まりますし、人生の充実感もなくなると思います。
ここまで紹介してきたことに取り組んだとしても、状態によっては自己嫌悪を克服できないかもしれません。
そんなときは思い切って現実逃避の旅に出るのもいいかも。
旅行をするだけではなく、会社を休むとか、実家に帰るとか、引きこもって本を読むでも良い。
辛い現実から離れて、メンタルを休めてあげてください。
ちなみにぼくが2013年にうつ病になったときは、毎日のように自己嫌悪をしていましたので、自己嫌悪によるストレスを甘く見ないほうがいいと思います。
ストレスに負けない自分を作っていきましょう。
自己嫌悪をしやすい人の特徴
では、どのような人が自己嫌悪をしやすいのでしょうか?
主な性格的特徴をまとめてみました。
- 自信が結果に左右される人
- 自尊心が十分ではない人
- 完璧主義の人
- 理想主義の人
- ストイックな人
- 他人の評価を気にする人
上記をまとめると、「理想が高くて、結果や他人の評価に敏感な人」と言えるでしょうね。
恥ずかしながら、ぼくも該当するなぁ…。
同じように該当する人は、ぜひ早めに対策してくださいね。
自己嫌悪は青年期になりやすい
自己嫌悪は、主に青年期(14〜25歳)になりやすいと言われています。
もちろん生涯を通じて自己嫌悪に悩まされる人もいますので、あくまでも「傾向」ではありますが。
ここで筑波大学・心理学部門の研究を引用しますね。
全国の小・中・高17,900名を対象に、「今の自分が好きだ」について回答を求めたところ、学年が上がるにつれて「そう思う」の値が減少したそうです。
好きだと思う割合が学年の進行につれて減少し、好きだと思わない割合が増加していくことが示されている。
しかし別の調査によると、大人の場合には自分が好きか嫌いかを問われた場合、自分が好きだという回答が80%にまで達する。
(20代〜50代の男女800名の調査結果:不易流行研究所1997)。
青年期に自己嫌悪感が高まる理由は、自己を対象視できるようになること、自己への関心が高まること、理想主義的になることなどが従来より指摘されている。
引用元:青年期の自己嫌悪感(筑波大学)
グラフを見ればわかる通り、「自分が好き」と答えた人の割合は高校3年生〜大学1年生でピークを迎え、その後徐々に下降していくようですね。
おそらく学生時代は理想だけが高くなり、現実とのギャップに苦しむのですが、その後少しずつ現実を受け入れ、社会に適応していくのでしょう。
それが良いことなのか悪いことなのかは分かりませんが、「大人になる」ための1つのプロセスなのかもしれません。
自己嫌悪になったときほど人は成長する
ぼくの経験上、自己嫌悪になったときほど人は成長します。
なぜなら理想が高く、自身の伸びしろを信じているからこそ、自己嫌悪になるのですから。
こんなはずじゃない… もっとできるはずだ…
なぜあんなことを言ってしまったのか… なぜ失敗したのか…
そういう思いにかられるのは、理想的な状態をちゃんとイメージできているからです。
自己嫌悪になったら、嫌でしょうし、逃げ出したくもなるでしょう。
でも、これが飛躍的に成長するための準備運動だと思えば、少しは楽しめるかもしれません。
せっかく苦しい思いをするのですから、「元を取ってやる」くらいの気概でいましょう。
ミラクリから一言
自己嫌悪に陥ったことをきっかけに、この記事を書きました。