それなりに長く社会人をしていると、ときに職場の人間関係が煩わしくなるときがありますよね。
業界のしがらみ、組織の派閥、上司とのいざこざ…など。
仕事をする上で人間関係は重要なポイントになります。
良好な人間関係を築くのが理想ですが、人間ですから「合う、合わない」がある。
仕事のためにと自分の気持ちを押し殺しているうちに、「もうイヤだ! めんどくさい!」と叫びたくなるでしょう。
ちなみにぼくも人間関係をこじらせたことが何度もあり、2013年にはうつ病になってしまいました。
そのときほど良好な人間関係のありがたさを痛感したことはありません。
さて、職場の人間関係がめんどくさくなったら、どうすれば良いのでしょうか?
今回は、職場の人間関係が原因で仕事が辛くなったときの対処法を紹介します。
職場の人間関係がめんどくさくなる原因
なぜ職場の人間関係が面倒になるのでしょうか?
主な原因をまとめてみました。
職場の空気になじめない
職場の空気になじめないのは、よくあることですよね。
やはり企業には「風土」があり、それは残念なことに入社するまでわかりません。
過剰にオーナー社長を「よいしょ」する風土だったり、イエスマンばかりだったり。
逆に新入社員でも鼻息荒く仕事をする風土だったり、伝統的に社員の仲が悪い組織だったり。
会社の空気になじめなかったら、人間関係がめんどくさくなってしまいます。
苦手(嫌い)な同僚がいる
苦手(嫌い)な同僚がいる、というのはわかりやすいパターンですよね。
価値観の違う人たちが集まる会社組織では、ときにいざこざがあるもの。
目立ちたがりの人、陰でひっそりしたがる人、責任を回避したがる人、嘘をつく人、出世にしか興味のない人など、いろんな人がいるでしょう。
苦手な同僚が1人いるだけで、会社に行くのが億劫になります。
上司(部下)との反りが合わない
上司(部下)との反りが合わないのも、人間関係がめんどくさくなる原因です。
事あるごとに意見が食い違う上司や、何かと反発してくる部下がいたら、それだけで気分が滅入りますよね。
会社の方針から逸脱しているのに、失敗したときは部下のせいにするような上司は、本当に厄介です。
サラリーマン人生の幸福度は、上司と部下の関係性で決まるといっても過言ではありません。
派閥争いやしがらみに疲れた
人間関係がめんどくさくなる原因は、派閥争いやしがらみにもあります。
派閥は大企業だけに存在するイメージですが、実はそうではありません。
中小企業にだって、派閥争いやしがらみはあるのです。
幹部社員の派閥、学閥、部署単位の派閥など、本来の仕事とは無関係なドロドロした争いによって、精神が疲弊してしまいます。
女性同士の噂話や悪口がしんどい
女性の多い職場では、噂話や悪口がしんどくなることも。
テレビドラマで見るような「給湯室での噂話」やいじめなどは実在します。
女性は男性よりもグループで行動することが多いため、そのグループからはみ出さないための努力が必要です。
ときには無理をして嘘をついたり、愛想笑いをしたり、せっかくの休日を女子社員との付き合いに費やすこともあるでしょう。
「女性の職場に疲れた」というのは、よく耳にすることです。
人間関係の問題で仕事が辛くなったときの対処法
では、人間関係がめんどくさくなり、仕事が辛くなったときはどうすれば良いのでしょうか?
対処法をまとめてみました。
喜怒哀楽を素直に表現する
人間関係がうまくいかないのは、喜怒哀楽を素直に表現できていないからです。
いつもニコニコしていれば誰からも嫌われないような気がしますが、実はそうではありません。
逆に本心が見えづらくなり、むしろ人から敬遠されてしまうのです。
自分の気持ちを押し殺し、八方美人のような対応をしているうちに、意図せず反感を買ってしまいます。
まずは自意識過剰を捨てて、ありのままの自分に戻りましょう。
自分の胸の内やプライベートなことを開示する
喜怒哀楽と同様に、自分の胸の内を素直に話すことも大切です。
「何を考えているのかわからない人」も人から敬遠されてしまうからです。
いきなり胸の内を話すのが恥ずかしければ、プライベートなことを話してみましょう。
差し支えない範囲で職場の人に私生活を開示すれば、親近感を持ってもらえます。
「いい人キャラ」なんて、捨てちゃってください。
部署異動を申し出る
人間関係がめんどくさくなったとき、最も現実的なのは部署異動を申し出ることです。
部署が変われば、同僚や上司が変わり、空気も変わりますからね。
苦手な人と離れられたら、それまでのストレスフルな社会人生活が一変します。
転職ほどリスクがありませんので、すぐにでも上司に相談してみましょう。
転職する
会社全体の人間関係に嫌気が差しているなら、思い切って転職するのも選択肢の1つです。
業界や会社が変われば、何もかもが変わるからです。
転職自体にリスクを感じる人もいるでしょうし、未経験職への転職を恐れる人もいるでしょう。
ですが、人間関係の問題を抱えているときほど、思い切って環境を変えることをおすすめします。
これはぼくの経験から言えることです。
人間関係が面倒になるときの心理
人間関係が面倒になる原因については前述しました。
では、なぜ面倒になるのか?
それは次のような心理があるからです。
- 決めつけ(先入観)
- 苦手意識
- 他者との比較(嫉妬・自己嫌悪)
- 嫌われたくない
人間関係がうまくいかないときは、たいてい上記4つの心理が働いています。
たとえば次のようなことを口にしていませんか?
- 田中部長は人の意見を聞き入れないタイプだ(決めつけ)
- 営業マンの佐藤くんは、いつも血気盛んで恐い(苦手意識)
- 同期の山本さんは、みんなに評価されている(他者との比較)
- できるだけ波風を立てたくない(嫌われたくない)
上記のようなことを居酒屋でぶちまけているときは、たいてい人間関係のトラブルを抱えているでしょう。
そんな自分に気づいたら、しっかりと食べて、休んで、楽しいことをして。
自分をリセットしてから職場に向かってください。
人間関係がめんどくさいときにやりがちなNG行動
人間関係がめんどくさいときは、えてして自暴自棄になりますよね。
人によっては信頼関係を改善しようとして、空回りすることもあるでしょう。
ですが、次のようなことは絶対にやらないように注意してください。
- 八方美人になる
- 同じ人とだけつるむ
- 損得感情で行動する
- 意図的に人を利用する
- 虚勢を張る
- 仕事を休まない
八方美人になったり、特定の人とだけ付き合っていると、それだけで揶揄の対象になります。
また、損得感情だけで行動したり、意図的に人を利用したり、虚勢を張ったりすると、人間関係はもっと悪化するでしょう。
人間関係がうまくいかないときは、頑張ることだけが善ではありません。
ときには仕事を休んで、冷静になってから職場に行ってくださいね。
働きたくない病になったときは、以下の記事を参考にしてください。
人間関係のストレスはうつ病の原因になる
人間関係がうまくいかないときは、ストレスが溜まりますよね。
たとえば実際に誰かと仲違いしたり、上司とやり合ってしまったときは、夜も眠れないくらい腹が立つかもしれません。
そして、そのようなストレスが溜まりに溜まると、うつ病になる可能性があります。
ぼくが2013年にうつ病になったときも、人間関係が要因の1つになりました。
気持ちが強い人ほどストレス解消を怠りがちですから、早め早めに対処していきましょう。
「鬱かも?」と思ったときは、次の記事を参考にしてくださいね。
人間関係は転職理由の第2位
さて、最後に「転職」という選択肢について考えていきましょう。
転職エージェントの「エン・ジャパン」が622名を対象に行った調査によると、人間関係は転職理由の上位になっているそうです。
現在、転職をしようと思った理由やきっかけについて教えてください。
現在、転職をしようと思った理由やきっかけについて伺ったところ、多かった回答トップ3は「会社の考え・風土が合わない」(30%)、「職場の人間関係がよくない、上司や同僚と合わない」(23%)、「会社の将来に不安がある」(23%)でした。
年代問わず、周囲の社員と長期で働けそうかといった点を社内きっかけとなり得ることが分かりました。
なんと人間関係は転職理由の第2位だそうです。
でも、第1位の「会社の考え・風土が合わない(30%)」も、広義では人間関係に該当しますよね。
そう考えると、「職場の人間関係がよくない(23%)」と合わせた合計53%の人が、人間関係の問題で転職していることになります。
「何をするか、よりも、誰と働くか」と言われますが、やはり職場の人間関係を重視する人は多いんですね。
もし会社の人間関係に苦しんでいるなら、転職市場をのぞいてみるのも良いかもしれません。
転職エージェントを利用すれば、仕事をしながらリサーチできますよ。
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ミラクリから一言
誰と働くかは、マジで大事。