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【たばこに含まれる有害物質について】主流煙よりも副流煙のほうが有害

製薬会社の「ファイザー」によると、たばこには約4,000種類の化学物質が含まれているとのこと。

そのうち約200種類が有害物質(健康懸念物質)で、50種類以上が発がん性物質なのだとか。

この事実を知ったら、たばこを吸うのが怖くなりますよね。

よく知られている有害物質は、ニコチン、タール、一酸化炭素の3つ。

それぞれ心筋梗塞などの病気や癌(がん)、ならびに依存症を誘発する物質です。

禁煙を考えているなら、禁煙の方法をあれこれ模索するよりも、まずは有害物質について理解したほうがいいかも。

たばこをやめるモチベーションがグッと上がりますよ。

そんなわけで今回は、たばこに含まれる有害物質と、病気との関係性について解説しますね。

たばこには約200種類の有害物質(健康懸念物質)が含まれている

たばこには、約200種類の有害物質(健康懸念物質)が含まれています。

そのうち、発がん性物質は50種類以上。

これはちょっと恐ろしい数字ですよね。

ぼくも2008年頃までたばこを吸っていましたが、当時はこんなことはつゆ知らずでした。

一般的によく知られている有害物質は、次のとおり。

  • ニコチン
  • タール
  • 一酸化炭素
  • アセトン
  • ブタン
  • ヒ素
  • カドミニウム
  • トルエン

とくに「ニコチン」「タール」「一酸化炭素」の3つは、よく耳にするでしょう。

代表的なたばこの有害物質について

次に、代表的なたばこの有害物質を紹介しますね。

「ニコチン」「タール」「一酸化炭素」について、詳しく解説していきます。

ニコチン

ニコチンは、依存性物質としても有名ですよね。

中枢神経系に作用し、興奮を促す反面、血管を収縮させる作用もあるため、肩こり、腰痛、頭痛などの原因に。

また、血管への負担が強いため、心筋梗塞や脳卒中などの病気になるリスクも高めます。

ちなみにニコチンの依存性がどれだけ強いかと言うと、なんと覚せい剤なみ。

ヘロインやコカインよりも依存症になりやすく、そこから脱するのは同物質と同じくらい大変だと言われています。

タール

タールは、発がん性物質の総称です。

細かく分類すると、ベンツピレンやアミン類などにわかれます。

タールはベタベタしているので、喉や肺に付着しやすく、それが癌を誘発することに。

後ほど紹介する加熱式タバコは、とくにこのタールが発生しないように設計されているため、「健康被害が少ない」イメージになっているのです。

一酸化炭素

一酸化炭素は、息切れの原因になる酸化物のこと。

酸素よりも早くヘモグロビンと結合するため、血液の運搬を阻害し、それが息切れの原因になります。

階段ですぐに息が上がってしまい、「体力が落ちたな…」と感じるのは、多くの喫煙者が経験しているでしょう。

これは体力が落ちているのではなく、たばこに含まれる一酸化炭素によって、血液がうまく運搬されなくなるのが原因です。

主流煙よりも、副流煙のほうが実は有害

「たばこを吸っているのだから、健康を害するなんて覚悟の上」

そう思っていませんか?

実はたばこに含まれる有害物質は、身近な人にも影響を与える可能性があるんです。

なぜなら、喫煙者が吸う煙(主流煙)よりも、その周りにいる人が吸う煙(副流煙)のほうが、有害物質を多く含んでいるからです。

タールは3.4倍、ニコチンは2.8倍、一酸化炭素は4.7倍!

主流煙と副流煙なら、後者のほうが有害。

その事実を示す研究結果がありました。

「公益財団法人 健康・体力づくり事業財団」のサイトから一部引用します。

<紙巻たばこ煙有害物質の主流煙と副流煙中の含有量>

有害物質 主流煙 副流煙 含有比
タール 10.2 34.5 3.4倍
ニコチン 0.46 1.27 2.8倍
アンモニア 0.16 7.4 46倍
一酸化炭素 31.4 148 4.7倍
二酸化炭素 63.5 79.5 1.3倍
窒素酸化物 0.014 0.051 3.6倍
フェノール類 0.228 0.603 2.6倍
ベンゾ(a)ピレン 20〜40 68〜136 3.4倍
ジメチルニトロソアミン 5.7〜43 680〜823 19〜129倍
メチルエチルニトロソアミン 0.4〜5.9 9.4〜30 5〜25倍
ジエチルニトロソアミン 1.3〜3.8 8.2〜73 5倍

***
引用元:公益財団法人 健康・体力づくり事業財団

先ほど紹介した有害物質だけを見ても、副流煙に含まれるタールの量は主流煙の3.4倍、ニコチンは2.8倍、一酸化炭素は4.7倍です。

そう考えると、喫煙者自身よりも、副流煙を吸っている非喫煙者のほうが健康を害する可能性がありますよね。

この事実を知ったら、マナーに気をつけたくなるでしょう。

「たばこ臭」を感じた時点ですでに健康被害にあっている

では、どの程度の副流煙に健康被害があるのかというと、「たばこ臭」を感じた時点で、すでに少なからず影響があるそうです。

たとえば喫煙エリアと禁煙エリアを区切っている喫茶店があったとします。

このようなお店の禁煙エリアにいたとしても、喫煙エリアから人が出てきたときに、たばこの臭いが「ぷ〜ん」としますよね。

この程度の臭いも副流煙に含まれますので、ご注意ください。

喫煙者が副流煙に気をつけるとしたら、喫煙可能なエリアで、周りに誰もいないことを確認してからたばこを楽しむのが良いでしょう。

たばこに含まれる有害物質が誘発する病気

では、たばこに含まれる有害物質は、どんな病気を誘発するのでしょうか?

代表的なものをまとめてみました。

  • 癌(がん)
  • 動脈硬化
  • 大動脈瘤
  • 脳梗塞
  • 心筋梗塞
  • 糖尿病(2型)
  • 慢性閉塞性肺疾患(COPD)
  • 気管支喘息

これに肩こりや腰痛、偏頭痛なども含めると、もはや数え切れません。

直接的な原因にはならなくても、たばこによって血流が悪化したり、内臓を傷つけたりすることで誘発される病気もありますので、まさに「万病のもと」と言えるでしょう。

とくに癌との関係性は年々明らかになっている

とくに喫煙と癌の関係性は、年々明らかになっています。

喫煙者数は年々減っているのに、肺がんの死亡者数が増えていることから、「たばこと癌に相関性はない」と主張する喫煙者もいますが、それは都合のいい見方かもしれませんよ。

たとえば国立がん研究センターは、「喫煙が膵臓がん(膵がん)リスクを上昇させる」という結論を出しています。

上記の結果から、日本人集団において、喫煙が膵がんリスクを上昇させる確かなエビデンスがあるという結論になりました。

引用元:国立がん研究センター

数万人〜数十万人の男女を長期にわたって調査した結果ですから、裏付けとしては十分と言えるでしょう。

また、厚生労働省も、様々な研究結果を精査した結果、「喫煙と癌は因果関係がある」と結論づけ、次のような癌を「レベル1(科学的証拠は、因果関係を推定するのに十分である)」に分類しました。

  • 鼻腔・副鼻腔がん
  • 口腔・咽頭がん
  • 喉頭がん
  • 食道がん
  • 肺がん
  • 膵臓がん
  • 胃がん
  • 膵臓がん
  • 膀胱がん
  • 子宮頸がん

引用元:厚生労働省(2016年)

これだけの癌と喫煙の関係性がすでに実証されているので、くれぐれも注意してくださいね。

新型たばこは安全なのか?

さて、たばこの健康被害を懸念されている方にとって、「新型たばこ」は1つの光明と言えるのではないでしょうか?

健康懸念物質が90%以上もカットされていて、ニコチンだけを摂取できる。

香りも少ないため、部屋の中で吸っても大丈夫。

さらにヤニで歯が黄色くなったり、歯茎や唇が紫色になったり、副流煙で人に迷惑をかけることがないとしたら、めちゃくちゃ便利ですよね。

新型たばことは、次のようなものです。

  • 加熱式たばこ(IQOS・Ploom TECHなど)
  • 電子タバコ(水蒸気たばこなど)

フィリップ・モリスが2015年にIQOS(アイコス)を発売し、それに続きブリティッシュ・アメリカン・タバコがglo(グロー)を発売。

続いてJTがPloom TECH(プルーム・テック)をリリースしました。

いずれも有害物質、香り、副流煙に配慮した設計になっていますが、本当に安全なのでしょうか?

第三者機関による研究データが少ないため、まだ安全とは言えない

結論から言うと、まだ安全とは言い切れません。

現時点では、販売メーカーの研究データはあるものの、第三者機関の調査結果(臨床試験など)は乏しい。

つまり、いくら販売メーカーが「有害物質を90%以上カット」と主張したとしても、それを裏付ける第三者機関のデータはないのが実情です。

ちなみにアメリカの米食品医薬品局(FDA)も、「全般的に深刻度が低く、被害はずっと一部に集中するように見える」という暫定的な声明を出すに留まっています。

また、スイス・ベルン大学の研究者らが、ラッキーストライクの紙巻たばことIQOSを比較したところ、「アイコスにも発がん性物質が含まれていた」という報告も。

新型たばこに含まれる有害物質は、これから明らかになっていくでしょう。

現時点で言えることは、「臭いがマシ」ということくらいです。

(それでも非喫煙者からすると、「たばこと大して変わらない」そうですが。汗)

健康を意識するなら、たばこは吸わないのがいちばん

この記事では、たばこに含まれる有害物質と、それが誘発する病気について解説してきました。

ちょっと恐い事実がたくさんありましたよね。

たばこはあくまでも嗜好品ですから、吸う吸わないは個人の自由ですが、健康を意識するなら吸わないのがいちばん。

それだけで健康になれるわけではありませんが、少なくとも病気のリスクは軽減されます。

ぜひ一度、ご自身の喫煙習慣を見直してみてください!

禁煙のメリット・デメリットは、次の記事で解説しています。

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禁煙に関する記事は、まだまだありますよ。

ぜひご覧ください!

ミラクリから一言

ぼくはたばこをやめて10年ですが、10歳も年を取ったのに、息切れすることが減りました。

トシノリ
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