人間関係

【会社の派閥争いを生き抜く方法】優秀な人ほど孤立しやすいのはなぜか?

会社組織で働くうえで、「派閥争いとどう付き合うか?」は重要な問題ですよね。

望む、望まないに関わらず、どんな会社にも派閥が必ず存在するからです。

派閥を無視したら、出世できないかもしれない。

派閥の常識から逸脱したら、陰湿ないじめにあうかもしれない。

そんな不安があるでしょう。

社内政治を生き抜くのが上手な人もいますが、ぼくも含めて苦手な人も多いと思います。

会社の派閥争いを上手にすり抜ける方法はあるのでしょうか?

また、優秀な社員ほど孤立しやすいのはなぜなのでしょうか?

今回は、会社の派閥争いを生き抜く方法を紹介しますね。

派閥とは?

派閥とは、出身や利害関係によって繋がった人々の排他的な関係のことです。

「しがらみ」や「ムラ社会」などと表現されることもありますよね。

会社に限らず、人間関係に派閥はつきもの。

たとえばクラブや近所付き合い、ママ友にも派閥はありますし、芸能界や政界にも派閥があると言います。

父親が目撃した政治家の派閥のリアル

ぼくの父親は、政治家の派閥のリアルを目撃したことがあるそうです。

あるイベントを主催していた父は、事前にある政治家Aさんから「Bさんとは席を離して欲しい」と依頼されたのだとか。

そのBさんとは、以前までは政治家Aさんと同じ派閥に属していた人です。

2人が何度も肩を抱き合い、笑顔で握手していたことを知っていた父は驚いたそうですが、当日のAさんとBさんは挨拶をすることはおろか、目を合わせることさえも無かったそうです。

後でその理由を聞くと、Bさんが別の派閥に鞍替えしたことで、政治家Aさんとは絶縁になったのだと。

父親は、政界の厳しさと政治家という職業の恐ろしさを垣間見た、と話していました。

会社の派閥も似たようなところがありますよね。

会社組織にありがちな派閥の種類

会社組織にありがちな派閥とは、次のようなものです。

  • 部署、事業所、プロジェクト単位の派閥
  • 幹部社員の人脈による派閥
  • 特定の幹部に反感を持つ人たちの派閥
  • 出身大学の学閥
  • 同好会やOB会などを母体にした派閥
  • 地縁、血縁

ぼくが勤めてきたのは、すべて社員60人以下の中小企業でしたが、それでも大なり小なりの派閥がありました。

多くは「権力争い」を目的とした集団でしたが、「特定の幹部に反感を持つ人たちの派閥」なども強力な集団でしたよ。

集団行動が苦手なぼくは、しばらく派閥の存在に気づかず、割りを食うことがよくありました。

いま考えれば、フリーランスになって正解だったと思います…。

「手柄横取り上司」にもよく悩まされました。

会社の派閥争いを生き抜く方法

さて、会社の派閥争いを生き抜くためには、どうすれば良いのでしょうか?

「生き抜く」という言葉からは「勝ち抜く」を想像するかもしれませんが、ここで紹介するのは「上手にすり抜ける」、または「巻き込まれない」ための方法です。

快適に働くためには、大きく3つのポイントを意識してください。

派閥を無視する

自由に働くためには、派閥を無視するのが一番ですよね。

「さすがは◯◯部長」「やっぱり◯◯常務」といった社交辞令は疲れますからね。

何よりも3〜5年スパンの派閥争いに参加すると、体力も精神も消耗します。

何を言われても、何をされても、絶対に派閥には属さないという強い決意ができるならば、孤立を選ぶのも選択肢の1つです。

それによって昇進・昇給ルートからは脱線する可能性はありますが、精神的な強さとスキルは身につくでしょう。

とはいえ人間関係のストレスは必ずありますので、くれぐれも注意してくださいね。

「貸しがある人」がいる派閥を選ぶ

社内で孤立する勇気がないなら、いちおう派閥に属する、というのも選択肢の1つです。

派閥は面倒ですが、とりあえず派閥に属していれば何らかの場面で融通してもらえることがありますからね。

ですが、所属する派閥を選ぶときは「貸しがある人」がいるところにしましょう。

自分に対して恩義を感じている人がいるならば、派閥のなかでも良いポジションを与えてもらえ、面倒なイベントに参加しなくても良くなるからです。

打算的ではありますが、自分の身を守るためには必要な考え方だと思います。

「お世話になった人」がいる派閥は避ける

逆に「お世話になった人」がいる派閥は避けましょう。

なぜならお世話になった人の要望は、聞かざるをえないからです。

たとえば「Aさんの仕事が失敗するように圧力をかけろ」とか、「Bさんの悪い噂を流せ」といった人道的に問題のあることを言われたらどうしますか?

通常であれば断ると思いますが、それがお世話になった人からの命令なら断りづらいでしょう。

最初は嫌でも、人間は派閥争いに順応するものです。

純粋な人ほど派閥内の「正しさ」に従ううちに、信じられない行動をするようになりますので、所属する派閥は慎重に選んでください。

派閥に所属することのメリット

ドロドロした争いで疲弊したり、仕事がおろそかになるのは本末転倒ですから、派閥争いはできれば避けたいですよね。

ですが、派閥に所属することにもメリットがあることをご存知でしょうか?

具体的には次のようなものです。

  • 上司や幹部にかわいがってもらえる
  • 担当業務を快適に処理できる
  • 出世や昇給を融通してもらえる
  • 目立たずに済む
  • 人の操り方、動かし方を学べる

良くも悪くも、会社員は自分以外の誰かに左右されることの多い立場です。

派閥に属することで、上司や幹部にかわいがってもらえたり、担当業務の決裁がスムーズになる。

また、派閥の上層部にかわいがってもらえたら、出世や昇給を融通してもらえる可能性もあるでしょう。

ドロドロした派閥争いを経験することで、人の操り方や動かし方も学べます。

優秀な人ほど派閥から孤立しやすい理由

実力に自信がない人が派閥争いに精を出す一方で、優秀な社員は派閥争いから離れたところにいます。

社内で孤立しているように見える人ほど、実は優秀社員であることは多いですよね。

なぜ実力がある社員は派閥から孤立してしまうのか?

その理由は次のようなものです。

  • 派閥に属する人たちの出世(昇進)を脅かすから
  • 派閥の論理よりも、合理性を選択するから
  • 「失敗しないこと」よりも、「成果を出すこと」を選択しているから
  • 派閥争いに精を出す自分との差を感じるから

「イス取りゲーム」をしているのを横目にガンガン成果を出されたら、派閥争いをしている人たちは居場所がないですよね。

仕事の生産性を上げ、利益に貢献するのが本来のビジネスマンのあり方ですが、派閥争いに熱心な人はそんなことそっちのけの場合が多いです。

長い目で見たときに、孤立してでも仕事を頑張ったほうがメリットは大きいでしょう。

過剰な派閥争いの悲しい末路

派閥に属してでも会社員人生をより良いものにする、という選択肢もありだと思いますが、派閥争いは悲惨な末路を迎えることが多いです。

たとえばぼくの知人の会社は、オーナー社長を過剰に「よいしょ」する風習があり、取引先からは「カルト集団」と揶揄されていました。

ですが、オーナー社長の派閥に入れば、何の実績がなくても昇給し、出世できてしまうのです。

社交辞令やおべっかが上手な人が出世し、会社の利益に貢献している人の給料が上がらない。

そんな状況に嫌気が差した優秀な社員たちは、ついにストライキを起こし、次々に会社を辞めてしまいました。

会社の業績は急激に悪化しましたが、残された社員は何もできません。

なぜなら今まで仕事そっちのけで派閥争い精を出してきたのですから。

ぼくはこの事例から多くのことを学びました。

目標を達成するためには、派閥をうまく利用すること

ぼくのように人間関係が苦手な人は、派閥争いに巻き込まれないのが一番ですが、もし得意なら、派閥はうまく利用したほうが良いと思います。

派閥争いはストレスも多いぶん、メリットもありますからね。

孤立した社員に対する決裁が遅れる一方で、派閥に属する社員の案件が即決されるようなことは本当にありますから。

まるで人気ドラマ「半沢直樹」のような世界ですが、あからさまな嫌がらせは会社組織でもよくあるのです。

何らかの目標があるなら、それを達成しやすい派閥を選んでください。

派閥争いのストレスを避けたいなら、成果だけに集中すること

どうしても派閥争いのストレスを避けたいなら、覚悟を決めて成果だけに集中してください。

現代は派閥に属さない「中立派サラリーマン」が増えていると言われますが、その原因は大ヒット漫画の「課長島耕作」の影響だそうです。

なぜなら課長島耕作は、主人公が「私はどんな派閥にも属さない主義なのでお断りします」と述べ、実力とカリスマ性でのし上がっていく様を描いているからです。

派閥争いなんてダサい。椅子取りゲームに精を出す人は二流だ。

そんな考え方が生まれるのも無理はないでしょう。

とはいえ社内で孤立することにはストレスが伴いますので、覚悟がなければやっていけません。

でも、覚悟を決めて仕事をやり抜いたら、それ相応の未来が待っているはずですよ。

もし失敗しても、転職すれば良いのですから。

ミラクリから一言

派閥争いが心の底から苦手でした…。

トシノリ
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