仕事ができない人が身近にいると、困りますよね。
どれだけ丁寧に説明しても、とんちんかんな答えが返ってくる…。
仕事のやり方もひとりよがりで、失敗も多く、事あるごとに言い訳ばかり…。
「もう嫌だ!他の人に替わって!」と言いたいところですが、なかなかそうはいかないでしょう。
同僚にそんなことを言ったら気まずくなるだけですし、取引先の担当者を変えるのもかなりの大事ですから。
では、仕事ができない人とはどう付き合えばいいのでしょうか?
今回は、仕事ができない人の特徴と、仕事ができない人がいる場合の対処法について解説します。
あわせて仕事ができる人になる方法も紹介しますので、ぜひ参考にしてくださいね!
「仕事ができない」とは?
仕事ができないとは、うまく仕事を進められないこと。
失敗が多かったり、仕事が遅いせいで、上司や顧客を満足させられない状態です。
「仕事ができない」の定義は様々
「仕事ができない」の定義は様々です。
以下にその具体例をまとめてみました。
- 仕事が遅い
- 仕事の進め方が下手
- ミスが多い
- 相性が合わない
仕事が遅かったり、ミスが多い場合もありますが、単純に相性が良くないせいで、そのような評価になることもあります。
「仕事ができない」という言葉は広く普及しましたが、人によって定義が異なることを覚えておきましょう。
「仕事ができる・できない」の基準も様々
仕事ができる・できないの基準も様々です。
たとえば、以下のようなことを聞いたことはありませんか?
- 仕事ができる人ほどメールの返信が早い
- 仕事ができない人ほどメールを頻繁にチェックし、即レスしようとする
「メールの返信が早い」という意味では同じなのに、仕事ができる・できないの評価が異なっていますよね。
このような考え方の違いが生まれるのは、そう発言する人の職種や立場が違うからです。
たとえばチームで何かを開発している人は、テンポよくやり取りできるほどプロジェクトが前に進むため、メールの返信スピードで「仕事ができる・できない」を判断するでしょう。
でも、メールを上回るスピードで仕事をしている人(経営者、証券マンなど)にとっては、メールの返信に時間を取られている人は「使えない」になります。
ですから、人の言ったことを盲信せず、自分なりのものさしを持ってくださいね。
仕事ができない人の11の特徴
それでは、仕事ができない人の特徴を紹介していきます。
主なポイントをまとめてみました。
仕事の優先順位がつけられない
仕事ができない人は、仕事の優先順位をつけるのが苦手。
「重要なこと」と「後回しでいいこと」の区別がつかないのです。
どうでもいい社内メールの返信には時間をかけるくせに、顧客から頼まれた依頼事項は後回しにする。
どちらが重要かは一目瞭然ですが、仕事ができない人にはそれがわかりません。
この積み重ねによって信頼を失くしてしまうのです。
「すぐやる」という発想がない
仕事ができない人には、「すぐやる」という発想がありません。
とりあえずメモはしますが、着手するのは後日。
仕事ができる人ほど、思いついた瞬間に電話したり、簡単なメールには即レスしますが、仕事ができない人はその真逆です。
それゆえに仕事を始めるときは、いつもメモを眺め、仕事内容を思い出すところから。
これも生産性が低い要因です。
顧客や上司の要求よりも、自分のこだわりを優先させる
仕事ができない人は、顧客や上司の要求よも、自分のこだわりを優先させます。
たとえば「書類の美しさ」とか、「提出スピード」といったことですね。
「簡単なものでいい」と言った書類が、ガッチガチの完成度であがってきたらどう感じるでしょうか?
「その労力を他のところにかけてくれよ…」と思いますよね。
「時間をかけて丁寧に」とお願いした仕事が、短期間で雑にあがってきたときも同様だと思います。
自分自身のこだわりなんて、人からすれば「知らんがな」であることが分からないのです。
社内事情を言い訳にする
仕事ができない人は、社内事情を言い訳にします。
たとえば以下のようなこと。
- 上(幹部)の決裁が遅いから
- 開発部がダメなんですよ
- 稟議が通らなくて私も困っている
- 会議が来週なので
- 社内規定でそうなっている
こういうことを平気で言う人がいますが、顧客からすれば「だから?」という話ですよね。
社内事情はあくまでも社内のことであり、顧客には無関係。
そのことがまるで分かっていません。
頭の中が整理されていないため、何を言いたいのか分からない
仕事ができない人は、頭の中が整理されていないため、何を言いたいのか分かりません。
新商品のプレゼンなのに、要点や魅力がまったくわからない。
関係者に報告するときも、回りくどく説明した挙げ句、結論が分からない。
情報はたくさん持っているのですが、それを整理したり、要約するのが苦手。
レポートを作らせたら、意味不明なものがあがってくるでしょう。
知ったかぶりをする
仕事ができない人は、すぐに知ったかぶりをします。
上司の言っていることが分からないのに、分かったような顔をする。
顧客が口にした専門用語の意味が分からないのに、「ですよね」などと言ってしまう。
分からないことを放置したまま仕事を進めるがゆえに、とんちんかんになるのです。
プライドが高すぎるせいで、素直に質問できないのは問題ですね。
不平不満が多い
仕事ができない人は、すぐに不平不満を口にします。
社内の体制のこと、社長の方針のこと、反りが合わない上司や同僚のこと。
話を聞いてくれない友達のこと、力になってくれない家族のこと、などなど。
物事がうまくいっていないのを、他人や環境のせいにするのです。
そのくせ自己反省はまったくしないので、いつまでも成長しません。
小さな約束を守らない
仕事ができない人は、小さな約束を守りません。
たとえば以下のようなことです。
- 飲みに行きましょう
- カタログを送付します
- 新商品をご案内します
- 明日メールします
- 決まったらすぐに連絡します
いずれもビジネスの現場で社交辞令のように使われる言葉ですよね。
ぼくの知り合いの社長は、このような小さな約束を守るかどうかで信頼できる人物かを見極めると言っていました。
仕事ができる人ほど、「できないことはできないと言うから、約束事は必ず守る」そうです。
失敗したことを土壇場まで報告しない
仕事ができない人は、失敗したことを土壇場まで報告しません。
「失敗したときほど早く報告したほうがいい」という意識が欠如している場合もありますし、失敗を失敗と認識していない場合もあります。
もちろん、ときには保身に走って隠している場合もあるでしょう。
いずれにしても仕事ができない人のミスが発覚したときには、もう手遅れ。
顧客は怒っていますし、取引先も困っていますし、関係部署もイライラしているので、リカバリーが大変です。
反省しないため、何度も同じミスをする
仕事ができない人は、反省しないため、何度も同じミスをします。
激しく落ち込むことはあっても、ミスの原因を分析したり、対策を講じたりはしない。
「心を入れ替えた」というだけで、実は何も改善されていないので、同じミスをするのも当然ですね。
「前も言ったよね!?」と言いたくなることは日常茶飯事でしょう。
ある意味、自信過剰なのかもしれません。
結果よりも「頑張り」を重視する
仕事ができない人は、結果よりも「頑張り」を重視します。
たとえば以下のようなことです。
- たくさん残業した
- 休日出勤をした
- 徹夜でやった
- 誰よりも一生懸命働いた
- 毎日数百件のメールを処理している
当然ですが、いくら頑張ったところで結果につながっていなければ無意味。
中には成果が見えにくい仕事(事務職など)もありますが、それでも何かしらの結果を出さなければ評価されないのは当然です。
それなのに頑張りを評価されないことに不満を持つので、ちょっと厄介です。
そもそも仕事に対するモチベーションが低い
仕事ができない人は、そもそも仕事に対するモチベーションが低い傾向もあります。
もっとスキルアップしたい、成長したい、結果を出したいという欲がなく、日々なんとなく仕事をしている。
だから感動もなければ、関心もない。
それが「仕事ができない」という評価につながっているのは間違いないでしょう。
仕事ができない人がいる場合の対処法
では、仕事ができない人が身近にいる場合は、どうすれば良いのでしょうか?
無視するわけにもいきませんし、「担当を替えてくれ」などと言うと大事になりますよね。
ここでは、仕事ができない人とうまく付き合っていく方法を紹介します。
仕事が遅い・ミスが多い原因を一緒に分析する
まずは仕事が遅い、あるいはミスが多い原因を一緒に分析しましょう。
以下のようなことを中心に、細かく分析してください。
- 仕事の優先順位と期限は明確か?
- 顧客や上司の要求(意図)を理解できているか?
- 仕事の進め方がわかっているか?
まずは仕事の優先順位や期限を明確にしてから、顧客や上司の要求(意図)をもう一度確認すること。
そして最後に、正確に仕事を進めること。
基本的にはこの3つさえ意識していれば、仕事は円滑に進みますよ。
仕事ができない人に分析させるのは酷なので、一緒にやってあげてください。
「やることリスト」を一緒に整理する
できれば、仕事ができない人の「やることリスト」も見せてもらいましょう。
そして、あなたなりの基準で構いませんので、以下の振り分けをしてください。
- すぐにやるべき仕事
- とくに重要ではない仕事
- 人に頼むべき仕事
すぐにやること、後回しでいいこと、人に頼んだほうがいいことがわかれば、「やることリスト」はだいぶ整理されるでしょう。
あなたがお手本を見せることで、仕事ができない人のメモのとり方も変わってきますよ。
良いところを見つけて褒める
最後は、仕事ができない人の良いところを見つけて褒めること。
つまり、「褒めて伸ばす」を実践することです。
以下のような簡単なことで構いません。
- メモのとり方が上手
- 事務処理のスピードが早い
- 「とにかくやってみる」の姿勢がいい
- 発言が的を得ている
- 顧客に気に入られている
その人に腹が立っていても、その気持ちをグッとこらえて、気長に褒めてあげてください。
2〜3日で劇的に変わることはありませんが、2〜3ヶ月もすれば著しい変化が見られるでしょう。
仕事ができる人になる方法
さて、仕事ができなくて悩んでいる本人がこの記事をご覧の場合、その解決策も知りたいですよね。
仕事ができる人になるためには、どうすれば良いのでしょうか?
「仕事ができる」と評判の人を参考にする
まずは「仕事ができる」と評判の人を参考にしましょう。
仕事ができるようになるためには、仕事ができる人に習うのがいちばん。
じっくり観察して良いところを取り入れてください。
話の聞き方、メモのとり方、仕事のやり方、スピードなどなど。
観察すべき点はたくさんあるはずです。
変なプライドは捨てて、人真似から入りましょう。
早朝・アフター5を有効活用し、仕事を整理する
次に重要なのは、日々の努力です。
早朝やアフター5を有効活用し、仕事を整理しましょう。
早朝のオフィスなら、上司に声をかけられたり、電話に邪魔されることなく仕事ができますよ。
アフター5なら、お気に入りのカフェに立ち寄るのもいいですね。
プロサッカー選手が「いい準備をしたい」と言いますが、それはビジネスパーソンも同じ。
今日の仕事を整理し、明日に備えましょう。
人に頼むことを覚える
最後は、人に頼むことを覚えること。
これは勇気がいるでしょうし、時間もかかるかもしれませんが、乗り越えるべき壁です。
何でもひとりで抱え込んできたからこそ、失敗したり、周囲の人に迷惑をかけてきたのですから。
自分が不得意なことは、得意な人に頼むこと。
人に頼んだほうが早いことは、躊躇せずに頼むこと。
この判断ができるようになれば、仕事の生産性は劇的に上がりますよ。
30代〜40代のビジネスパーソンが考える「仕事ができない若手社員の特徴」とは?
世間一般の人がイメージする「仕事ができない人」は、どんな感じなのでしょうか?
ちょっと気になりますよね。
ここでは、「株式会社マネジメントベース」が行った調査を引用します。
30代〜40代のビジネスパーソン・7,924名にアンケートを取ったところ、2,564名が「仕事ができない若手社員がいる」と回答。
その特徴は以下のようなものだったそうです。
仕事ができない若手社員の特徴ランキング
- 1位:受け身、自主性、積極性が乏しい
- 2位:仕事が遅い、要領が悪い、ミス・不注意が多い
- 3位:報連相がない、コミュニケーション力が低い
- 4位:やる気・モチベーションが低い
- 5位:仕事の覚えが悪い、理解力が低い
- 6位:責任感が薄い、自己中心的、いい加減
- 7位:挨拶・礼儀・マナー、勤務態度が良くない
- 8位:態度が悪い、誠実さ・素直さに欠ける
- 9位:気が利かない、臨機応変な対応ができない
- 10位:優先順位、時間管理ができていない
引用元:PRTIMES
このランキングから察するに、経験のあるビジネスパーソンたちは「積極的で、仕事が早く正確で、常識のある人」を求めているようですね。
若手社員にそれを求めるのは酷な気もしますが、正直な意見なのでしょう。
これから就職する方も、すでに社会人として働いている方も、ぜひ参考にしてくださいね!
仕事はチームプレーで成り立つもの!
仕事はチームプレーで成り立つものです。
「一匹狼」を気取っている人もいますが、そういう人の背後には必ず優秀なサポーターがいるもの。
ですから、全部を自分ひとりで抱え込もうなどとは思わないでください。
自分ができないことは、できる人に頼むこと。
より詳しい人、より経験のある人、経験を積むために仕事を欲している人を頼ってください。
会社組織というのは、そのためにあるのですから!
*自分に自信がない人の特徴は、以下の記事で。
ミラクリから一言
仕事ができない人をできる人に変え、味方にできれば最強ですよ。