それなりに長く仕事をしていると、「圧倒的に成長する人」に出会います。
成長とは、スキルアップだったり、成果を出せるようになったり。
あるいは人付き合いに積極的になったり、ちょっとやそっとのことでは動じなくなったり。
その変化のスピードがあまりにも早いので、思わず見入ってしまいます。
では、仕事を通じて圧倒的に成長する人は、何が違うのでしょうか?
なかなか成長できない人には、どのような要因があるのでしょうか?
今回は、仕事で成長する人・しない人の違いを紹介します。
また、本田圭佑選手(サッカー日本代表)の成功要因についても解説しますので、ぜひ参考にしてください。
仕事における「成長」とは?
仕事における「成長」とは、具体的にどういうことなのでしょうか?
ちょっと曖昧でわかりづらいですよね。
具体例をまとめてみました。
- 仕事を覚えること
- 結果を出せるようになること
- スキルアップすること
- チームで仕事を進められるようになること
- 良好な人間関係を築ける人間になること
- 常に冷静な状態でいられること
- 人に仕事を頼めるようになること
- 前年の実績を超えること
- 難しいプロジェクトに挑戦できるようになること
- 多様な知識が身につき、視野が広がること
- 限界を超えられること
いろいろありますね。
上記のような変化が会社で評価され、昇給や昇進につながることもあるでしょう。
仮に社内の評価が付いてこなくても、気にしなくても大丈夫です。
むしろ社内評価を気にしないほうが、良い仕事ができるものだからです。
仕事を通じて成長する人・しない人の10の違い
では、仕事で圧倒的に成長する人は、何が違うのでしょうか?
なかなか成長できない人には、どのような要因があるのでしょうか?
主なポイントをまとめてみました。
素直か、頑固者か?
仕事で圧倒的に成長するためには、素直であることが大切。
人の意見をなかなか受け入れられなかったり、上司の指示をすぐに遂行できない人は、敬遠されますからね。
人から敬遠されるということは、仕事を頼まれないということなので、成長の機会が限定されてしまいます。
また、何かしらの意見があるときに、成長する人は「仕事を終えてから」それを伝えますが、成長しない人は「仕事をやる前」からグチグチ言います。
頭で考える前に、まずは素直にやってみましょう。
自責思考か、他責思考か?
仕事を通じて成長するためには、自責思考を持つことも大切です。
自責思考とは、何事も「自分の責任だ」と考えること。
つまり人や環境のせいにせず、常に自分を振り返るということですね。
たとえば営業成績が未達だったときに、「ぼくの商談スキルが未熟だったのでは?」と考える。
期待された新商品が不発に終わったときも、「私が市場ニーズを読み違えたのでは?」と考えるのです。
逆に成長できない人は「他責思考」なので、常に失敗の原因を自分以外のところに求めます。
プライドの高さが災いしているのでしょうね。
好奇心を持てるか、無関心か?
仕事を通じて成長するためには、好奇心を持つことも大切です。
たとえば上司に仕事を頼まれたときに、頼まれた以上のことを調べ上げて、参考データとして提出するか。
それとも頼まれたことを、ただ淡々と遂行するだけなのか。
後者でも悪くはありませんが、前者のほうがより多くの経験を蓄積できるのは間違いないでしょう。
仕事に対する取り組み方の違いが、次第に大きな違いになっていきます。
ちなみに好奇心が旺盛ということは、「自分には知らないことがたくさんある」と考えている。
つまり謙虚だということです。
受けて立つ姿勢があるか、逃げ癖があるか?
仕事で成長する人には、「受けて立つ姿勢」があります。
たとえば難しい仕事を頼まれたときや、大きなトラブルやクレームが発生したときでも、決して逃げません。
その問題を自分自身で解決できそうにないときは、迷わず上司や関係者を頼り、最後まで責任を持ちます。
仕事のトラブルほど、人を成長させるものはありませんよね。
逆に成長できない人には「逃げ癖」があるため、すぐに保身に走ってしまいます。
それが仕事が続かない原因になっているかも!?
失敗が財産になると考えるか、恐れるか?
仕事で成長する人は、失敗が貴重な財産になると考えています。
新しい仕事にどんどんチャレンジし、失敗したときはその経験を次に生かす。
人間ですから落ち込むこともありますが、決して引きずるようなことはありません。
成功からも学べることはありませんが、やはりより多くのものを得るのは「失敗したとき」ですよね。
逆に成長しない人は、失敗を恐れるあまり確実な仕事しか引き受けず、成長する機会を逃しています。
諦めない心があるか、諦めやすい性格か?
仕事で成長する人には、諦めない心があります。
たとえば期限が迫っている仕事があるとして、限界まで自分を追い込んで頑張るか、それとも「もうお手上げで〜す」のようなノリで諦めてしまうか。
その違いは大きいものです。
最後まで努力し続けたら、その分だけ経験を得られますが、途中で投げ出したときの経験は中途半端ですよね。
しかも涼しい顔で諦めてしまう人は、上司や取引先からなかなか信頼されません。
相手のことを考えられるか、自己中心的か?
仕事で圧倒的に成長する人は、常に相手のことを考えています。
仕事は必ず相手がいるもの。
上司や同僚、取引先(クライアント)や仕入先を満足させなければ、仕事は続きません。
つまり「利他的な人」ほど信頼され、結果を出す可能性が高いということです。
逆に、自分のメリット(実績など)ばかりに囚われている自己中心的な人が信頼されないのは当然。
人望が厚い人の真逆ですから。
自分を信じられるか、疑っているか?
仕事で成長する人は、自分を信じています。
つまり「絶対にできる」という自信を持っているということですね。
逆に自分のことを疑い、恐る恐る仕事をしている人は、いつまでたっても成長できません。
周りから見ても、立ち振舞いの差は一目瞭然。
だとすれば、どちらに仕事を頼むかは明白でしょう。
目標に向かって自分を追い込めるか、楽をするか?
仕事を通じて圧倒的に成長する人は、目標に向かって自分を追い込みます。
これは何も深夜まで残業するとか、休日出勤もいとわず働くことだけを指しているのでありません。
日中に高い集中力を発揮し、夕方ごろにはクタクタになっていることも、立派な「追い込み」です。
逆に成長できない人は、ダラダラと仕事をし、それが原因で残業していることも。
生産性の高い人ほど、多くの経験を積めます。
他者の成功に刺激されるか、嫉妬するだけで終わるか?
仕事で成長する人は、他者の成功に刺激され、より努力します。
つまり人を羨んだり、妬んだとしても、それだけで終わらないということですね。
嫉妬心は誰にでもありますが、それをエネルギーに換えられる人はひと握り。
人の成功した姿を見て発奮し、さらに頑張れる人は、「自家発電」が上手い」と言えるでしょう。
逆に嫉妬するだけで終わったり、人の足を引っ張るような人は、いつまでも成長できません。
嫉妬心をコントロールする方法は、次の記事で解説しています。
凡才だった本田圭佑選手が世界的に成功できた理由
それでは次に、本田圭佑選手(サッカー日本代表)の成功例を紹介します。
彼は、ガンバ大阪のジュニアユースに所属していましたが、ユースには昇格できませんでした。
当時のチームメイトの証言によると、「足が遅くて、サッカーも上手くなかった」そうです。
いわゆる「凡才」ですね。
そんな彼がセリエAの強豪・ACミランの10番を背負うまでに成長できたのは、なぜなのでしょうか?
そこにはどのような考え方があったのでしょうか?
高い目標を設定した
本田圭佑選手は、幼少期から高い目標を設定していました。
「ワールドカップで優勝します」と公言する現在の姿を見ても、その習慣は変わっていないようですね。
彼の小学校の卒業文集には、次のようなことが書かれていました。
ぼくは大人になったら、世界一のサッカー選手になりたいと言うよりなる。
世界一になるには、世界一練習しないとダメだ。
だから、今、ぼくはガンバッている。
今はヘタだけれど、ガンバッて必ず世界一になる。
そして、世界一になったら、大金持ちになって親孝行する。
Wカップで有名になって、ぼくは外国から呼ばれて、ヨーロッパのセリエAに入団します。
そしてレギュラーになって、10番で活躍します。
引用元:本田圭佑選手の小学校時代の卒業文集(一部抜粋)
驚くべきことに、20年以上前に書いた夢を実現させています。
いや、本田圭佑少年にとってこれは夢ではなく、目標だったのでしょう。
壮大な目標であればあるほど、ハードルは高い。
それゆえに圧倒的な努力も求められますが、それが20年以上も蓄積されると、ものすごい差になっているのです。
自分のレベルを正確に把握し、努力した
本田圭佑選手は、自分のレベルを正確に把握し、努力することにも長けていました。
ガンバ大阪ユースに昇格できなかった本田圭佑選手は、石川県の強豪・星稜高校に入学します。
それはおそらく、入学してすぐにレギュラーになれる環境を選ぶことで、より多くの実戦経験を積むのが狙いだったのでしょう。
また、名古屋グランパスエイトからVVVフェンロ(オランダ)に移籍したり、そこからCSKAモスクワ(ロシア)に移籍する際も、「今の実力でレギュラーになれること」を前提にしていたように思います。
いくら強豪に移籍したとしても、ベンチに座っているだけでは成長できませんからね。
残念ながらACミランではベンチに座ることも多かったのですが、誰よりも練習していたそうです。
長所を伸ばすことと、短所の改善を同時に行った
本田圭佑選手は、長所を伸ばすことと、短所の改善を同時に行っていました。
彼の一番の武器は「左足」ですから、フリーキックやシュートの練習は欠かしません。
それと同時に、短所である「スピード(走力)」の改善も長期に渡って行っていました。
星稜高校時代には、陸上部員に頭を下げ、ランニングフォームを指導してもらっていたそうです。
また、プロになってからも合宿地に世界的な陸上選手を招聘して、黙々と走り込んでいました。
1日は24時間あるから、どれだけ忙しくても時間は作れる。
そう考えている彼は、人が休んでいる間に弱点の克服に着手していたのです。
「成長するためにはプライドも捨てる」という姿勢が垣間見えますね。
仕事を通じて成長している実感のある人は79%!
それでは次に、世間一般の「成長」に対する考え方を見ていきましょう。
仕事を通じて成長を実感している人は、果たしてどれくらいいるのでしょうか?
「エン・ジャパン」が2,729名に対して行ったアンケートによると、仕事で成長を実感している人の割合は、次のようになったそうです。
現在(または直前)の仕事を通じて、自分自身が成長している実感はありますか?
- 頻繁にある:21%
- 時々ある:58%
- ほとんどない:17%
- 全くない:4%
引用元:エン・ジャパン
頻繁にある(21%)と時々ある(58%)を合わせると、なんと79%の人が成長を実感しているのですね。
これは良いことだと思います。
自己評価と他者評価に差があったとしても、成長を実感できているときほど仕事は楽しいですから。
成長を実感するのは「目標を達成した時」など
では、どのようなときに成長を実感するのでしょうか?
再度、先ほどのアンケートを引用します。
どのような時に自分自身の成長を実感しますか?(複数選択可)
- ひとつの仕事をやり遂げた時
- 目標を達成した時
- お客様に喜ばれた時
- 責任のある仕事を任された時
- 部下の成長が感じられた時
- 上司に認められた時
- 給与が上がった時
- 昇進した時
- その他
引用元:エン・ジャパン
結果を出したときや、人から評価されたときに成長を実感するみたいですね。
自己評価と社内評価(昇給、昇進など)が一致すれば良いのですが、なかなかそうはならないときもあると思います。
でも、自分が成長を実感できていれば、評価は後から付いてきますよ。
さぁ、圧倒的に成長しよう!
仕事で「成長する人」と「成長しない人」の違いを紹介してきました。
成長する人は、素直で、何事にも立ち向かい、好奇心が旺盛。
さらに常に人のことを第一に考え、失敗を恐れずに挑戦し、決して諦めない傾向があります。
停滞していることに悩んでいたり、スランプに苦しんでいるなら、もう一度自身のあり方を見直してみましょう。
歯車が噛み合えば、また圧倒的に成長できるはずです!
ミラクリから一言
仕事は楽しいのが一番。