「今日、飲みに行かない?」
そんなお誘いを受けたものの、お金が無ければ困ってしまいますよね。
ぼくはうつ病で会社を辞めてからしばらくの間は、収入がなく、金銭的に厳しい生活をしていました。
その間にぼくの体調を気遣い、食事に誘ってくれる友人や先輩がいましたが、お金のことが心配になりすぎてお誘いを受けることができませんでした。
誘いを受けるたびに、せっかく誘ってくれた相手を嫌な気分にさせず、うまく断るためにはどうすれば良いのか?と考えたものです。
今回は、お金が無いときに受けたお誘いの上手な断り方をご紹介します。
体験談をベースにまとめてみました。
金欠時のお誘いを上手に断る方法
会社の同僚や友人から飲み会に誘ってもらえるのは、うれしいですよね。
気の合う仲間と美味しい料理やお酒を楽しみながら、親睦をさらに深めたいところでしょう。
ですが、金欠時のお誘いは困るものです。
できれば行きたくない、でも行かないと相手を傷つけてしまうかもしれない。
お金をなんとか工面することもできますが、他に選択肢がないほどお金に困っているときは、どのように断ればいいのでしょうか。
具体的な方法を見てみましょう。
正直にお財布事情を打ち明ける
まず検討したいのは、正直にお財布事情を打ち明けることです。
「お金が無い」と打ち明けるのは恥ずかしいですし、相手を不快にさせるかもしれません。
でも、お金が無いという事実を打ち明けることは、相手を信頼していることの証でもあるんです。
単刀直入に「お金が無い」とだけ伝えてしまうと、相手を嫌な気分にさせてしまいますが、以下のような伝え方であれば事情を理解してくれるでしょう。
- 今月はもうお金に余裕がないんです
- 行きたいのは山々ですが、お金がありません
- 金銭的に厳しいので、今回は遠慮しておきます
いずれも相手を気遣う表現ですよね。
このような表現であれば、お誘いを断ったとしても失礼にはなりません。
お金を使わずに楽しめるイベントを提案する
誘いを断りづらい場合は、お金を使わずに楽しめることを提案するのも良いでしょう。
最初のうちは金欠を理由に誘いを断ることができても、回数を重ねるごとに気まずくなってしまうもの。
であれば、お金をかけずに楽しめるイベントを自分で作ってしまえばいいのです。
たとえば、次のようなイベントなら低コストで企画できますよ。
- 自宅で飲み会や食事会を開催する
- 食べ放題、飲み放題のお店をセッティングする
- 持ち込みOKのカラオケを利用する
- 公園で持ち寄りランチパーティーをする
いずれも、予算をほぼコントロールできるため、お金が無くても参加しやすいと思います。
いくらお金がかかるか分からない人からのお誘いよりも、あらかじめ予算を決められるイベントを企画するほうが安上がりです。
遠回しにではなく、はっきりとした理由で断る
お金が無いことを打ち明けたくない場合は、なんらかの理由をつけて断りましょう。
遠回しな理由ではなく、はっきり断ることが大切です。
以下のような遠回しな言い方は避けましょう。
- ちょっとその日は行けないかも
- 都合が悪いから行けないと思う
- 別の用事があって、出かけるかもしれないんだよね
- 行けるかどうか分からないから、一応不参加にしといてもらうよ
曖昧な表現で断ると、「あぁ、行きたくないんだな…」と誤解され、不信感を抱かれてしまいます。
逆に以下のような理由であれば、相手にもちゃんと伝わるでしょう。
- どうしても今日中に作成したい書類がある
- 家族と一緒に食事に行く約束がある
- 明日返却のDVDを見たい
いずれも「先約があること」が明確ですよね。
しかも具体的ですから、誘ってくれた人も理由を聞くだけで理解できます。
ぼくも曖昧な断り方をして失敗したこと、誤解されたことが何度もありましたので、今はできるだけはっきりと断るようにしています。
いつなら行けるのかを明確にする
今はお金が無いけれど、給料日後に余裕ができるのなら、参加できる日を明確にすることも大切です。
ただ不参加を伝えたらそこで終わりですが、「◯日なら行けます!」と言えばまた誘ってもらえるでしょう。
今回は無理でも、参加できる日程を提示しすれば、「本当は行きたい!」という意思が相手にも伝わります。
もちろんこの方法を社交辞令で使うのはやめてくださいね。
「10日なら行ける」と言いながら不参加になると、相手を嫌な気分にさせますから。
金欠を理由に誘いを断るのは失礼なのか?
この記事を書くにあたりネットで調べてみると、「金欠を理由に誘いを断るなんて失礼だ!」と怒られた人がたくさんいるようで驚きました。
そんな心ない怒り方をする人がいるんですね。
もしかすると曖昧な断り方をしたのが原因で、「俺のことをないがしろにしやがって」と思っているのかもしれませんね。
ですが、ぼくの経験上、お金が無いことを正直に話せば多くの人は理解してくれます。
そして、お金が無いときに食事をご馳走してくれた先輩や上司に、何度救われたことか…。
万が一、相手を不快にさせてしまったときは、お金が無いことよりも、断り方に問題があったのかもしれません。
お誘いを断るときは、相手への配慮を忘れないようにしましょう。
誘ってくれた相手を嫌な気分にさせる断り方
せっかく厚意で誘ってくれた人を不快にさせることだけは避けたいですよね。
誘いを断ること自体は悪いことではありませんが、断り方次第では二度と誘ってもらえなくなるでしょう。
くり返しになりますが、相手への配慮を忘れずに。
最後に、相手を嫌な気分にさせる断り方をまとめます。
嘘をつく
「お金が無い」という本当の理由を言えないからといって、嘘をつくのは好ましくありません。
いちど嘘をつくと、何度でも嘘を重ねなくてはいけない状況になるからです。
たとえそれが相手を傷つけないように考えた上での嘘であっても、相手にはそんなこと関係ありません。
嘘がバレたとき、嘘は単なる嘘でしかなくなるのです。
また、嘘をついたことへの罪悪感で、相手の顔を見るたびに居心地が悪くもなるでしょう。
嘘は人間関係をこじらせます。
そして人間関係のストレスは、うつ病の原因にもなるのです。
参加・不参加を明確にせず、うやむやにする
お誘いを断りづらいからといって、参加・不参加をうやむやにするのもよくありません。
ごまかすくらいなら、最初から「行けない」とはっきり断るほうが良い印象を与えるでしょう。
飲み会の幹事をやればよくわかりますが、参加・不参加をギリギリまで返答せず、最後の最後で断ってきたり、うやむやにしたまま来なかった人のことはよく覚えていますよね。
もちろん悪い意味で。
うやむやにするのが、相手にとっていちばん失礼な行為です。
「お金を出すほどの価値がない」という誤解を与える
「お金が無いことを理由に飲み会の誘いを断ることは、相手にお金を出すほどの価値がないという意味である」
そんな言葉を見かけたことがあります。
意識の高いビジネスマンの間ではそう考えるのかもしれませんが、人をお金で計るのはちょっといただけませんよね。
とはいえ、そのような考え方を持っている人がいるのも事実ですから、断るときは慎重になりましょう。
「上司の誘いは断るべきではない」「若手は目上に従うものである」といった古い考え方を持っている人には、それに合った断り方を選びましょう。
断るばかりで代案を用意しない
丁寧にお誘いを断っていたとしても、それが何度も続けば相手に嫌な思いをさせてしまいます。
やっぱり人間ですから、人に断られていい気分はしませんよね。
ですから、「7日なら行けます」「安い居酒屋チェーンでの飲み会なら参加できます」などの代案を用意しましょう。
代案もなく、断られるばかりでは、相手も徐々に誘いにくくなってしまいます。
誘ってくれた相手への気遣いを忘れずに
お金が無い状況では、生活のことに必死です。
生活費をどうするか、貯金はあるのか、この買い物をして大丈夫なのかなど、いろんな悩みがありますよね。
せっかく食事や飲み会に誘ってもらっても、「そんな場合じゃないよ」という傲慢な考え方になりがちです。
ですが、誘ってくれた人の好意を大切にして、配慮を忘れないようにしましょう。
今はお誘いを断るしか選択肢がなくても、誠実に断ればきっとこの先も良好な人間関係が続くはずですから。
お金が無いことを理由にお誘いを断るのは失礼でも何でもない。
配慮を欠いた断り方に問題があるのです。
ミラクリから一言
お誘いを断るのは心苦しいものですから、慎重に!