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【会社の退職準備まとめ】退職の意思の伝え方・陥りがちなトラブルも要チェック

会社を退職するまでには、やるべきことがたくさんあります。

「今日で辞めます!」ができたらいちばん楽ですが、そうはいきませんよね。

まずは直属の上司に退職の意思を伝え、引き継ぎを進めつつ、それと並行で退職準備を進めること。

これは予想以上にハードです。

ぼくも退職を4回経験していますが、結構たいへんでした。

もちろん会社に残る同僚たちも大変なわけですが、やはり最も忙しいのは退職者本人でしょう。

今回は会社を退職するための準備についてまとめていきます。

退職や転職を決意した方の参考になれば幸いです!

会社を退職するまでの流れ

まずは会社を退職するまでの流れを確認しておきましょう。

退職を決意してから実際に退職するまでの流れは、次のとおりです。

  • 退職を決意する
  • 退職日を決める
  • 直属の上司に退職の意思を伝える
  • 引き継ぎのスケジュールを決める
  • 退職願を提出する
  • 引き継ぎを行う
  • 必要に応じて有給休暇を消化する
  • 退職金を確認する
  • 同僚・部下・関係者に挨拶する
  • 会社の備品・貸与品を返却する
  • 退職

あらためて見ると、やることがたくさんありますね。

ひとつひとつ正確に対応していきましょう。

まずは退職を固く決意すること

会社を辞めようか、それとも残ろうか。

退職については散々悩んだと思いますが、本当に会社を辞めるならまずは固く決意しましょう。

実際に退職に向けて動き始めたら、次のようなことがあるからです。

  • 引き留め
  • 説得(慰留)
  • 昇進・昇給のオファー
  • 取引(仕事量の調整、異動など)
  • お説教

真面目に仕事をしていた人ほど、上司からの引き留めにあうでしょう。

仲のいい同僚にも声をかけて、なんとか慰留しようとするはずですから、強い決意が必要です。

「退職の目的」を明確にする

退職の目的をもう一度思い出してください。

なぜ今の会社を辞めるのか?

なぜ今の環境にいてはいけないのか?

それを考えれば、次のようなことを思い出すはずです。

  • 今の職場にマンネリした
  • 新しい業界に進みたい
  • 職種を変えてみたい
  • 30歳を前に転職しておきたい
  • キャリアアップしたい
  • 給料に満足できない

お世話になった上司や仲のいい同僚からの説得は、予想以上に心に響くものです。

本当に会社を辞めるなら、まずは退職を固く決意してください。

上司に退職を伝えるまでに準備したいこと

次に、上司に退職を伝えるまでに準備したいことを紹介しますね。

退職日を決める

まずは退職日を決めておきましょう。

退職までに残された時間によって、経営幹部や部下たちへの報告、あるいは引き継ぎのスケジュールが変わってくるからです。

逆にいうと、いつ辞めるのかがわからなければ、上司も困ってしまうのです。

ですから、上司に退職の意思を伝えるときは「退職します」ではなく、「7月31日をもって退職します」と言いましょう。

引き継ぎのスケジュールを立てる

引き継ぎのスケジュールもざっくり立てておきましょう。

実際のスケジュールは、退職希望日を上司に認めてもらえるかによっても前後しますが、用意しておくに越したことはありません。

あと時間的な余裕があるならば、引き継ぐ業務、書類、得意先、仕入先などもリスト化しておくと良いでしょう。

「立つ鳥跡を濁さず」を心に留める

退職するときほど、「立つ鳥跡を濁さず」が大切です。

引き継ぎ期間の態度が怠慢だったり、「どうでもいい」という無責任な姿勢だった場合は、転職後も後ろ指をさされてしまいます。

また、退職するのを良いことに、お世話になった会社にありったけの不平不満をぶつけるようなことも止めましょう。

会社を去るときこそ、誠心誠意の姿勢が大切です。

円満退職を目指せ!退職の意思の伝え方

それでは次に、退職の意思を伝えるときのポイントを解説しますね。

やはり会社を辞めるときは円満が一番ですから、上司や同僚に最低限の配慮をしましょう。

できるだけ繁忙期は避ける

退職の意思を伝えるなら、できるだけ繁忙期を避けてください。

業界や会社によって繁忙期は異なると思いますが、何年か勤めていれば忙しい時期がわかるでしょう。

残業や休日出勤が続くような時期に、退職者の引き継ぎ業務まで加わると、社内は大混乱になりますからね。

もちろん転職先が決定している、または引き抜き先から期限を設定されている場合は、この限りではありません。

大切なチャンスを逃さないようにしてください。

まずは直属の上司に口頭で伝える

退職の意思を伝えるときに最も大切なのは、まず直属の上司に相談することです。

お世話になった人たちには、上司よりも先に退職の意思を伝えたくなるとは思いますが、直属の上司を優先してください。

退職の噂はすごいスピードで広がります。

信頼している人たちも、必ずどこかで喋ってしまうのです。

もし直属の上司が、第三者から部下の退職の意思を聞かされたら、気分を害するでしょう。

ぼくは何度となくこのケースを見てきましたが、ほぼ確実にモメますので、辞めるときこそ指示系統を大切にしてくださいね。

退職理由は「個人的な事情」にする

退職理由は「個人的な事情」にしましょう。

具体的には次のようなものです。

  • 新しい業界にチャレンジしたい
  • 転職先が決まった
  • 競合他社から引き抜きのオファーをもらった
  • 両親のために地元に帰りたい
  • 結婚して引っ越すことになった

できるだけ前向きな内容にしてください。

引き留められたくないからといって、病気を装ったり、身内の不幸をでっち上げるのはやめましょう。

ウソの退職理由はいずれバレますので、事実を伝えるに越したことはありません。

退職願も準備しておくこと

上司に退職の意思を伝えるまでに、退職願も準備しておきましょう。

会社を辞めるときの書類は以下の3種類ですが、一般の会社員なら「退職願」で問題ありません。

  • 退職願:退職の希望を伝える書類
  • 退職届:正式に退職を申し出る書類
  • 辞表:会社役員や公務員が退職するときの書類

退職願をあらかじめ準備しておくことで、決意の固さが伝わります。

人事や総務の手続きの関係で、退職願の日付を指定されたり、書き直しを頼まれ二度手間になる可能性もありますが、それでも準備しておきましょう。

その他、円満退職するためのポイントは、以下の記事を参考にしてくださいね。

退職時に陥りがちなトラブルと対処法

さて、スムーズに会社を退職できるのが一番ですが、そうはいかない場合もあります。

いわゆる「ブラック企業」や、鶴の一声で会社の制度が変わる「オーナー企業」に勤めているなら、退職のときにすったもんだがあるでしょう。

退職を認めてもらえない

そもそも退職を認めてもらえないケースがあります。

これは上司が部下の成長のために引き留めるというレベルではなく、「絶対に辞めるな」という高圧的なものですね。

ぼくの友人はうつ病で会社を辞めようとしたとき、「引き継ぎが面倒だから辞めるな」と言われたそうです。

そこでくり返し退職を申し出たところ、「退職は絶対に認めない」と逆ギレされたのだとか。

怖いですよね。

労働者には「辞める権利」もありますので、絶対に引き下がらないでください。

上司が高圧的な姿勢をとり続ける場合は、他の上司に相談するか、あまりにも悪質なら労働局に相談しましょう。

退職の話をうやむやにされる

退職の意思を伝えた上司が、その話をうやむやにするのもよくあるケースです。

これは部下に対して高圧的になれず、かと言って引き留めることもできず、部下が辞めることを経営幹部に報告できない「いい人タイプ」の上司がとりやすい行動です。

「この話は一度あずかります」とだけ言い、その後のアクションがない。

1週間たっても、2週間たっても、退職が発表されない。

そんなときは時間をかけて退職の話をうやむやにされる可能性がありますので、早めに別の人に相談しましょう。

退職日を会社の都合の良いように決められる

退職日を会社の都合の良いように決められるのも、よく見かけるケースです。

本当は1ヶ月で退職したいのに、「引き継ぎの都合」で2〜3ヶ月先に延ばされるようなことですね。

おそらく会社の就業規則には、「退職を希望する場合は1~2ヶ月以上前に申し出ること」と明記されているでしょうが、民法では2週間前の通告で退職する権利が認められています。

ここで大阪労働局の見解を引用しますね。

民法では期間の定めのない雇用契約については、解約の申し入れ後、2週間(ただし、月給制の場合は、当該賃金計算期間の前半に申し入れて下さい。)で終了することとなっており、会社の同意がなければ退職できないというものではありません。(民法第627条)

なお、会社の就業規則に退職について規定されている場合は、原則として就業規則の規定が適用されますので一度確認してみてください。

(就業規則で極端に長い退職申入れ期間を定めている場合などは、労働者の退職の自由が極度に制限され、公序良俗の見地から無効とされる場合もあります。)

引用元:大阪労働局

基本的には会社の就業規則が優先されますが、あまりにも労働者に不利な内容は「無効」になる場合があります。

また、労働者が辞める権利も法律で認められているということですね。

会社と交渉してもらちが明かない場合は、労働局に相談しましょう。

有給消化を認めてもらえない

会社が退職前の有給消化を認めてくれない場合もありますよね。

「会社を辞めるくせに、引き継ぎもそこそこに有給消化するなんて」という考え方だと思います。

もちろん引き継ぎはしっかりするべきですが、それと同時に労働基準法第39条では有給休暇についても規定されていますので、これを遵守しないのは違法行為です。

ちなみに有給休暇は、雇用形態と勤続年数によって付与日数が細かく規定されていますので、確認しておきましょう。

参考サイト:大阪労働局

どうしても有給消化が認められない場合は、組織ぐるみの可能性がありますので、労働局に相談してください。

退職金の不当な減額、または未払い

退職金の規定と算出方法については、必ず自分自身でチェックしてください。

人事や総務から不当に減額されたり、未払いの目にあった場合、それを指摘する必要があるからです。

また、退職金制度がない場合も、過去の退職者にお金を支払っているならば、自分も同等の扱いを受けられる可能性があります。

退職金に関するトラブルは、弁護士に相談することをお勧めします。

会社を辞めるなら円満退職が一番

会社を辞めるなら、円満退職が一番だと思います。

それぞれの複雑な事情や、溜まりにたまった不平不満があるかもしれませんが、会社とケンカ別れすることにメリットはありません。

ぼくは何度となく会社組織と労働者のケンカ別れを見てきましたが、お互いにいつまでも引きずっていました。

辞めてから何年にもわたって前職の悪口を言いふらしたり、経営者が辞めていった社員を公然と批判したり。

本人たちは自己を正当化したいのでしょうが、見ているほうにとっては気持ちのいいものではありませんよね。

これまでのことは綺麗に忘れて、心機一転、新しい会社で頑張っていきましょう。

前職とのいざこざに割く時間はないはずですよ!

ミラクリから一言

「会社の辞め方」に人間性がでると思います。

トシノリ
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