「スマホ依存症」になっていませんか?
暇さえあればスマートフォンを触る毎日。
リアルタイムに情報を得なければ不安になり、スマホを家に忘れたら恐怖に襲われる。
その気持ちはよくわかりますよ。
何を隠そう、ぼくも以前までは同じ状態だったからです。
人と話していても、映画を見ていても上の空。
SNSのいいねやコメント、最新のニュースのほうに気が向いていました。
スマホ依存症は、脳に悪影響を与え、うつ病や自殺願望にも影響することが明らかになっています。
健康的な毎日を生きるためにも、早めにスマホ依存症を解消しましょう。
というわけで今回は、スマホ依存症の原因、危険性、克服する方法を紹介しますね。
スマホ依存症とは?
スマホ依存症(スマートフォン依存症)とは、暇さえあればスマートフォンを触っている状態のこと。
情報を得るのも、仕事も、コミュニケーションもスマホありき。
「これなしでは生きていけない」と思うほど、スマホに依存している状態です。
日本人の10代〜60代の平均使用時間は1日あたり61分
では、スマホ依存症の実態は、どんな感じなのでしょうか?
総務省の調査によると、スマホの平均使用時間は年々上昇しているそうです。
モバイルからのインターネット利用時間(2016年)
- 全体:61分
- 10代:108分
- 20代:125分
- 30代:67分
- 40代:59分
- 50代:38分
- 60代:12分
引用元:総務省
1日あたりのスマホの使用時間は、全体平均で61分。
最も長いのは、20代の125分でした。
ちなみに全体平均は、2012年の38分から1.6倍も増加しています。
アメリカの10代の若者は1日あたり6.5時間使用している
アメリカでは、若年層のスマホ依存症がもっと深刻です。
「CNET」の記事から引用しますね。
Common Sense Mediaによると、(10代の若者が)デジタルデバイスを見ている時間は1日あたり平均6.5時間、全メディアになると約9時間を費やしているという。
しかも、学校や宿題で使う時間はこれに含まれない。
引用元:CNET
なんと10代の若者の平均使用時間は、1日あたり6.5時間とのこと。
しかも数々の健康被害も報告されているようなので、もはや社会問題と言っていいでしょう。
スマホ中毒度を診断!こんな状態になっていませんか?
では、あなたのスマホ中毒度は、どんなレベルでしょうか?
以下の項目から当てはまるものをピックアップしてください。
- スマホがないと不安になる
- 「スマホなしでは生きていけない」と思っている
- トイレにスマホやタブレットを持ち込む
- 運転中でもついスマホを見てしまう
- 食事をしながらスマホを見る
- 目の前にいる人とメッセージ(LINE)で会話する
- 家族や友達と一緒でもスマホチェックを欠かさない
- 睡眠リズムが崩れている
- SNSが何よりの生きがい
- 以前に比べて憂鬱な気分になることが多い
上記は医学的な診断項目ではありませんが、6個以上あてはまるなら要注意かも。
早めにスマホ依存症を解消しましょう!
スマホ依存症の危険性(リスク)
では、スマートフォンの使いすぎというのは、何が問題なのでしょうか?
ここでは、その危険性(リスク)を紹介しますね、
脳に影響する(集中力の低下)
スマホの使いすぎは、脳に影響します。
韓国・高麗大学の研究チームが、「ネット依存症」「スマホ依存症」と診断された10代の若者19名を検査したところ、脳に以下のような症状が見られたそうです。
依存症の少年は、神経細胞を抑制する大脳皮質内の神経伝達物質「GABA(ガンマアミノ酪酸)」の値が、脳の信号を活性化させる神経伝達物質「グルタミン酸―グルタミン」の値よりも大幅に高いことが分かった。
引用元:CNN
上記により、「集中力を保ちたくても注意力が低下し、気が散りやすくなる」そうです。
以前に比べて集中力が低下していませんか?
うつ病・自殺願望にも影響
スマホの使いすぎは、うつ病や自殺願望にも影響することがわかっています。
アメリカでは、スマートフォンが普及してから中高生のうつ病・自殺念慮の経験者、および自殺者が急増。
2010年から2015年の間に中高生の自殺率が31%上昇し、女子では65%も上昇したそうです。
これを受け、サンディエゴ州立大学の研究者らが男女50万人の中高生を調査したところ、以下のようなことがわかったそうです。
自殺念慮や自殺企図といった自殺につながりうる経験について調べたところ、スマホやパソコンなどのデジタル端末を使用する時間が1日当たり1時間未満の中高生では29%に対して、2時間だと33%、そして5時間以上になると48%と、明らかに上昇するという結果が得られました。
引用元:産経新聞
つまり、スマホ(ネット)の使用時間が長くなるにつれて、自殺願望を持つ人の割合が増えていくということですね。
この因果関係は明らかになっていませんが、相関があるのは間違いないでしょう。
理由なく気分が落ち込んだり、「死にたい…」と思うようになっていませんか?
事故・健康被害につながるリスクもある
スマホ依存症は、事故や健康被害につながるリスクもあります。
具体例は以下のとおり。
- 歩きスマホによる事故
- 運転中のスマホ操作による事故
- 長時間操作による肩こり・頭痛・ストレートネックなど症状
- コミュニケーションスキルの低下
- コミュニケーション不足による人間関係の悪化
- 視力の低下
- 小指の変形
精神的・身体的な影響があり、事故につながるリスクもあります。
ぼくはよく車に乗りますが、スマホを見ながら運転している人を本当によく見かけるようになりました。
情報なんかより命のほうが大事なのに…。
スマホ依存症の原因
では、なぜ人はスマホに依存してしまうのでしょうか?
ここでは、その原因を紹介しますね。
アプリ・ゲーム・コンテンツへの興味
スマホに依存する原因は、アプリやゲームなどへの興味。
以下のようなものを使えば使うほど、強い刺激が得られるからです。
- アプリ:情報、SNS、便利ツールなど
- ゲーム:ソーシャルゲームなど
- コンテンツ:YouTube、Netflix、Huluなど
「こんな面白いものがあったんだ!」 「これは便利だ!」
そんな衝動がスマホとの結びつきをより強くするのです。
「世間から取り残される」という不安感
「世間から取り残される」という不安感も、スマホに依存する原因です。
常に最新情報を知っていなければ、話題についていけない。
もしくは最新ニュースを先んじてシェアするのが快感。
最先端をいく快感と、遅れをとる不安は、常に表裏一体です。
つながりへの執着(SNSなど)
つながりへの執着も、スマホ依存症の原因です。
ざっと思いつくだけでも↓これだけSNSがあるのですから、傾倒するのも無理はないでしょう。
- Twitter(ツイッター)
- Facebook(フェイスブック)
- Instagram(インスタグラム)
- Google+(グーグルプラス)
- mixi(ミクシィ)
- LinkedIn(リンクトイン)
- Myspace(マイスペース)
- Pinterest(ピンタレスト)
- Tumblr(タンブラー)
- Vine(ヴァイン)
- MixChannel(ミクチャ)
- Snapchat(スナップチャット)
- LINE(ライン)
最初はネット上のつながりだったのに、次第にそちらのほうがメインになる。
フォローされた、フォローを外された、いいね!がこれだけ集まったなどが異常に気になる。
ネット上で理想的な自分(人生)を披露し、人から承認されることで、つながりへの執着はより強固になります。
脳から分泌されるドーパミンの影響
スマホ依存症になるのは、ドーパミンも原因だと言われています。
人間は、新しい情報に触れると脳内で「ドーパミン」が分泌されます。
ドーパミンとは、食欲や性欲が満たされたとき、あるいはアルコールやドラッグを摂取したときに分泌される快感物質のこと。
つまり、スマートフォンで情報を得るという行為は、セックスやドラッグとほぼ同じということです。
脳内でこのようなことが起こっているのですから、スマホに傾倒してしまうのも無理はありません。
その他、孤独感なども関係している
精神的な状態も、スマホ依存症の原因になります。
具体例は以下のとおり。
- 暇つぶし
- 目標がない(刺激を求めている)
- 人間関係のトラブル
- 強い孤独感
- 情報依存
時間があり余っていたり、刺激を求めていたりすると、スマホに傾倒しやすくなる。
また、リアルな人生で強い孤独感を抱えているほど、ネット上の人間関係への執着が強くなるのです。
これはぼくの感覚ですが、スマホ依存症の原因は1つではなく、複合的である場合がほとんどでしょう。
スマホ依存症を克服する14の方法
では、どうすればスマホに依存した状態から脱出できるのでしょうか?
ここでは、その克服法を紹介しますね。
(*ぼくが実際に行ったものも含まれています。)
アプリを断舎離する
スマホ依存症を解消するためには、まずアプリを断捨離しましょう。
暇なときにスマホを触っていたら、「あれ?これ何のアプリだっけ?」というものを発見し、そのまま使い続けてしまったことがありませんか?
しばらく使っていないということは、不必要なのです。
無料だからといって、あれこれインストールする必要はありませんよ。
「必要なものを必要なときに」の精神を大切にしてください。
SNSアプリを削除する
最も時間を浪費するのは、SNSではないでしょうか?
自分で投稿するだけでなく、いいね、コメント、コメント返し、シェア、ニュースの閲覧など、やることには事欠かないでしょう。
ときには暇すぎて、わざわざ炎上ネタを探しに行ったり、エゴサーチすることも。
スマホ依存症を脱出するためには、SNSアプリを削除するのがいちばん。
「パソコンでしか見ない」と決め、それを徹底するだけでも劇的に改善しますよ。
以下の記事も参考にしてくださいね。
全ての通知をオフにする
スマホが気になるのは、通知をオンにしているのも原因です。
仕事のメール、友達からのLINE、SNSのDMなどが通知されると、いつまでもスマホから離れられないでしょう。
ですから、全ての通知をオフにしてください。
スマホが鳴らなければ、「見なきゃ!」と思うことも減りますよ。
今すぐ設定を!
毎回かばんにしまう
スマホ依存症を克服するためには、あえて不便な状況にするのも効果的です。
そこで、スマホは毎回かばんにしまってみましょう。
かばんの中にしまうだけで、取り出すのが面倒になりますから。
面倒なことはやらなくなるのが人間の性(さが)というものです。
使用時間を決める(1時間につき5分など)
自己管理能力に自信があるなら、スマホの使用時間のルールを決めるのも手です。
たとえば「スマホは1時間に5分まで」と決めたり、「移動中は読書をする」と決め、それを徹底するのです。
ただし、この方法はハードルが高いと言わざるを得ません。
スマホ依存症は、タバコやお酒に依存するのと同じですから、意志の力だけに頼るのは危険だからです。
ぜひ他の方法と併用してくださいね!
誰かと一緒にいるときはスマホに触らないようにする
誰かと一緒にいるときはスマホに触らないようにする。
たったこれだけでも全然違いますよ。
そもそも人と一緒にいるときにスマホを眺めているのは失礼ですよね。
スマホをやめればコミュニケーションに集中できるため、人間関係にも良い影響を与えるでしょう。
これを続けていると、逆に自分の前でスマホを触る人に違和感を覚えるようになるはずです。
スマホとミュージックプレイヤーを分ける
スマホ依存症を克服するために意外と効果的なのは、スマホとミュージックプレイヤーを分けること。
そうすれば、「曲を選ぶつもりが、いつの間にかSNSに没頭していた」のようなことがなくなりますよ。
ミュージックプレイヤーに表示されるのは音楽関連の情報のみですからね。
ちなみに音楽をiPod等に移せば、スマホ容量がそれほど必要なくなるため、無駄に高額なスマホ(容量の多いスマホ)を買う必要もなくなります。
モバイルバッテリーや充電器を持ち歩かない
スマホ依存をやめるためには、モバイルバッテリーや充電器を持ち歩かないのも効果的。
「いつでも充電できる」という意識があれば、時間があるだけスマホに没頭してしまうからです。
逆にバッテリーに制限を設ければ、それだけ大切に使うようになりますよ。
「バッテリーは常に満タンにしておきたい…」というような強迫観念もなくなるでしょう。
寝室・トイレ・お風呂にはスマホを持ち込まない
スマホ依存症を克服するためには、自宅内での習慣も大切。
寝室、トイレ、お風呂にはスマホを持ち込まないようにし、意図的にデジタルデバイスから離れる時間を作りましょう。
とくに寝る直前までスマホを眺めていると、ブルーライトによって睡眠障害が引き起こされることがわかっています。
睡眠の質を向上させるためにも、スマホはほどほどにしましょう。
*睡眠については、以下の記事も参考にしてくださいね。
隙間時間を読書にあてる
スマホ依存症を解消するためには、本を持ち歩くのも効果的。
移動中などの隙間時間は、読書にあてましょう。
よく考えてみたら、誰かのブログやSNSを読んで「勉強になった」と思うことって稀ですよね。(この記事はあなたのためになってほしいですが…。)
でも、本は確実に自分を成長させてくれますし、自己投資にもなります。
語学を勉強し、人と差をつけるのもいいでしょう。
同じ時間を使うなら、より有意義な方へ!
IT断食(デジタルデトックス)をする
スマホ依存症を克服するためには、定期的にIT断食(デジタルデトックス)をするのもおすすめ。
スマホやタブレット、パソコンから数日離れてみれば、「何であれだけ依存してたのだろう…?」と不思議になるはずです。
メール(LINE)をチェックしないでも、SNSから離れても、人生には何の支障もない。
世の中から取り残されたり、孤独になるなんてこともないのです。
それに気づけたら、スマホの位置づけが大きく変わりますよ。
パケ放題(ネット使い放題)プランを解約する
何をどうしてもスマホを使ってしまうようなら、いっそのことパケ放題(ネット使い放題)プランを解約し、従量制プランにしましょう。
通信容量に制約があれば、必然的に使用頻度が減るからです。
速度制限がかかったときのネットの遅さはストレスでしかありませんから、日々大切に大切に使うようになるはず。
暇つぶしにYouTubeを見たり、ニュースを閲覧するようなことがなくなるでしょう。
ガラケー(フィーチャーフォン)に戻す
スマホ依存症を解消するための最終手段は、ガラケー(フィーチャーフォン)に戻すこと。
ぼくがスマホ依存症を克服できたのは、このおかげです。
▼完全なガラケーではありませんが、iPhoneからBlackBerryという不便な携帯電話に切り替えたことが功を奏しました。
この携帯電話、めっちゃ不便なんですよね。
iOSでもAndroidでもないため、アプリが全く充実していない。
アメリカにはまだ熱狂的信者がいるものの、iPhoneの良さを知っている者からすれば、「何だこれ!」という代物です。
そのおかげ(そのせい?)か、通話とLINE以外で携帯電話に触ることがなくなりました。
SNSなんかもちろんやりませんし、電車の時間だって、地図だって、原始的な方法(事前に調べるとか)で調べています。
今ではスマホに依存していた日々がウソみたいですね。笑
カウンセリング治療を受ける
「もはや自力では克服できそうにない…」
そう悩んでいるなら、カウンセリング治療を受けましょう。
メンタルクリニックや心療内科といった医療機関には、「ネット依存専門外来」という部門を設置しているところもあります。
そういった部門がなくても、彼らは日々もっと重い依存(ドラッグ、お酒など)と向き合っているので、相談にのってくれるでしょう。
依存に陥ったときほど、専門家の客観的な意見が役立つときはありません。
ぼくがスマホ中毒を克服して良かったと思うこと
冒頭でも述べましたが、ぼくもスマホ中毒者でした。
もう本当にいつでもどこでもスマホを触っていたので、家族からは呆れられていました…。
あのままでは本当にどうなっていたか…。
そんな状態から早めに脱出できて、本当に良かったと思っています。
スマホ中毒を脱出したいま感じているメリットは、以下のとおりです。
- 「必要なときに使う」という感覚になれた
- 時間ができた
- 読書量が増えた
- 仕事に集中できるようになった
- 人と会うことが増えた
- 家族や友人とのコミュニケーションが増えた
- 口コミに惑わされず、実際に行くようになった
- SNSに時間を浪費しなくなった
- 必要な情報のみを収集するようになった
- 憂鬱な気持ちになることが格段に減った
- 自宅に電話を忘れても「まぁいっか」と思えるようになった
お恥ずかしい話ですが、スマホに依存していたときは、「スマホに人生を支配されている」と言っても過言ではない状態でした。
「スマホを使う」のではなく、「スマホに使われている」状態ですね。
今のほうが断然快適ですよ!
スマートフォンやインターネットに支配されない人生を!
スマートフォンやインターネットは、たしかに便利なツールです。
検索すれば何でもわかりますし、タップするだけで買い物ができますし、人ともつながれますし。
便利なのは間違いありませんが、支配されたくはありませんよね。
「美味しかったお店をSNSにアップする」だったのが、いつの間にか「SNSにアップするためにお店に行く」に変わっていませんか?
自分の人生は、自分でコントロールしましょう。
以前のぼくと同じような状況にある方が、早く本来の姿に戻れるようお祈りしております!
*スマホの使いすぎで、マイナス思考になっていませんか?
ミラクリから一言
スマホをやめたら、もう笑えるくらい時間ができますよー。