会社に不満があるときは、どうすれば良いのでしょうか?
まずは上司に相談しますか?
経営陣に直談判しますか?
それとも思い切って転職をしますか?
その行動は様々だと思いますが、せっかくなら不満を解決した上でより良い労働環境を手に入れたいですよね。
とある調査によると、職場に不満のある人は91%もいるのに、申し立てをする人は13.7%しかいないのだとか。
黙っているだけでは労働環境は改善されませんので、何らかの形で行動することが大切です。
そんなわけで今回は、会社に不満があるときの対処法を紹介します。
職場の不満は、賃金、上司、同僚などが上位
まずは職場に不満を持っている人の実態から紹介しますね。
ここでは日本法規情報株式会社が2014年に行った調査を引用します。
538名(男性234人 女性305人)を対象に「会社の不満アンケート」を取ったところ、91%の人が「職場に不満がある」と回答したそうです。
具体的な不満の内容は次のとおり。
職場への不満は何ですか?
- 賃金・給与が安い:27%
- 職場の上司が気に入らない:22%
- 職場の同僚が気に入らない:14%
- 残業が多すぎる:9%
- 仕事内容が自分に合わない:8%
- 正当な賃金が支払われていない:7%
- 職場いじめがある:7%
- 職場の部下が気に入らない:6%
引用元:PRTIMES
給料が低いか、上司や同僚との人間関係がうまくいかないのが不満原因のトップですね。
他にも残業や仕事内容などの労働環境の問題、あるいはいじめに不満を感じる人が多いようです。
では、その不満をどうやって解決すれば良いのでしょうか?
会社に不満があるときの対処法
次に、会社に不満があるときの対処法を紹介します。
先ほどのアンケート結果にもとづき、「上司」「同僚」「残業」「仕事内容」の問題に対する解決策をまとめてみました。
賃金が安いなら、転職すること
賃金(給料)が安いなら、転職するのがおすすめです。
会社と交渉して、うまくいけば昇給を勝ち取れる可能性もありますが、周囲の反感を買うのは間違いありません。
「あの人は転職をチラつかかせて給料を上げてもらった」という噂が必ずたつからです。
どれだけ実績をあげていようとも、正当な昇給であろうとも、「ぬけがけ」というのは予想以上に嫉妬を買うもの。
給料がアップしたとしても、その後の人間関係は悪くなってしまうでしょう。
ですから、給料に不満があるならキャリアアップを目指して転職をしてください。
「給料=評価」ですから、仕事のモチベーションを上げるためにもより良い条件を求めるのは当然です。
上司が気に入らないなら、異動を申し出ること
上司が気に入らないなら、異動を申し出ましょう。
上司との関係が悪いことを第三者に相談しても、「まぁここは穏便に…」と言われたり、居酒屋談義で終わってしまうことがほとんどで、解決はできないからです。
たとえ経営陣に上司のおかしな点を報告したとしても、セクハラやパワハラがないかぎり、イチ社員の発言で上司が異動になることはありません。
したがって、基本的に「上司は変えられない(代えられない)」という前提に立つことが大切です。
ならばいつまでも反りの合わない上司のもとで働くのではなく、新しい環境に移りましょう。
転職よりもリスクが低いですし、風通しの良い会社であれば社員の要望を聞き入れてくれる可能性があります。
派閥争いに苦しんでいるなら、次の記事も参考にしてくださいね。
同僚が気に入らないなら、うまく距離を置くこと
同僚に対する不平不満があるなら、その人とうまく距離を置きましょう。
職場の同僚を無視するのは難しいでしょうから、次のようなポイントを意識してみてください。
- 会話は必要最小限にする
- コミュニケーションはメール中心にする
- SNSではつながらない
- 相手のことを批判せず、賞賛もしない(話題にしない)
会話は最小限にして、コミュニケーションはメール中心にすること。
プライベートで思い出すことのないようにSNSでつながることも止め、すでにつながっている場合はミュートにしてください。
そして、最も大切なのは嫌いな同僚のことは話題にしないこと。
批判もせず、賞賛もしないという、淡々としたあり方が大切です。
そもそも話題にしなければ、敵視されるリスクが減るからです。
職場の人間関係がうまくいかないときは、次の記事も参考にしてくださいね。
残業が多すぎるなら、空気を読まずに退社すること
残業が多すぎるなら、勇気を出して空気を読まずに退社してください。
「仕事量が多すぎて早く帰ることなんてできない」と思うかもしれませんが、本当にそうでしょうか?
無駄な資料作成、長すぎる会議、上司がいるから帰れない…など、悪しき習慣はないでしょうか?
仕事を効率化するためには、できるだけ早く帰ることが大切。
定時内の仕事を習慣化することによって、必要な仕事とそうでない仕事が自然と明確になるからです。
「ブラック」と言われる労働環境の恐ろしさについては、次の記事を参考にしてください。
仕事内容が自分に合わないなら、上司に相談すること
仕事がおもしろくない、あるいは担当業務にやりがいを感じられないときは、上司に相談しましょう。
いきなり部署異動をするのはハードルが高いでしょうし、リスクもあるからです。
上司に事情を説明して、担当業務を変更してもらうこと。
それが無理なら、同じ仕事を担当している人に話を聞いて、おもしろく感じるポイントを聞き出してください。
それでも無理なら次の対策(異動など)を考えましょう。
会社を辞めたいのに、引き留められたときの考え方
会社に不満があるときに、具体的な行動に出る人もいると思います。
つまり「職場に不満があるから、退職をする」ということですね。
多くの場合、退職を申し出た社員には「引き留め」がありますが、そんなときはどう対処すれば良いのでしょうか?
主なポイントをまとめてみました。
給与アップの交渉は慎重に
人材流出の対策として、人事担当者に給与に関する決定権を与えている企業もあります。
その場合、引き留めの場で給与アップを提示されるでしょうが、その交渉は慎重に行ってください。
くり返しになりますが、運よく昇給を勝ち取れたとしても、同僚たちの嫉妬を買い、その後の人間関係が悪くなる可能性があるからです。
給与に関することは最重要機密事項のはずですが、なぜか話が漏れてしまうことも珍しくありません。
とくに退職希望者の昇給に関しては目立ちますので、多くの人が興味を持ちます。
それにふさわしい実績を残していても、いくら正当性を主張しても、「ぬけがけ昇給」を周囲を納得させるのは予想以上に困難です。
「会社の不満を言うくらいなら自分を変えろ」は状況次第
経営者や上司がよく口にする「会社の不満を言うくらいなら自分を変えろ」は、状況次第です。
この名言を言われると反論の余地がなくなりますし、納得させられてしまいますよね。
でも、冷静に考えれば「自分を変えること」と「会社に対する不満」は別問題であることがわかるはず。
ひどい場合になると、「社員ごときが会社を批判するな」というニュアンスで使われることもありますので、真に受けすぎないようにしましょう。
「あなたは他社では通用しない」は引き留める側のウソ
社員の退職を防ぐために、「あなたは他社では通用しない」と言う人もいますが、それは引き留める側のウソです。
いや、正確にいうと転職には成功もあれば失敗もありますので、完全にウソではありませんが、引き留めに使われた場合に限り「ウソ」の可能性が高い。
ですから、自分の可能性に蓋をしないでください。
強引なウソに押し切られないでください。
「たしかにまだ実力不足だ」と感じたときだけ、転職を諦めてください。
謙虚な人ほどこの言葉を受け止めてしまうでしょうが、冷静に判断しましょう。
会社を辞めたくなったときに見直すべき項目は、次の記事で。
会社に不満があるときは担当者に直接伝えること
会社に不満があるときは、担当者に直接伝えましょう。
その相手が上司なのか、社長なのか、同僚なのかは内容によって異なると思いますが、いずれにしても問題の原因になっている人と話し合うことが大切。
第三者に「密告」するような形になると、噂がまわりにまわって問題が余計にこじれてしまうからです。
不満を相談する人は、実は少数派
冒頭で紹介した日本法規情報株式会社の調査によると、「職場に不満がある人」は91%もいるようですが、それを実際に申し出る人はどれくらいいるのでしょうか?
厚生労働省が毎年行っている「労使関係総合調査(平成16年度)」によると、その割合は次のようになるそうです。
「過去1年間に、あなたの処遇等についての不平・不満を事業所に申し立てたか?」との設問に対し、13.7%が申し立てをしたと回答している。
*中略
その際の申し立て方法は、「直接上司へ」が77.8%、「労働組合を通して」が15.1%、「自己申告制度によって」が10.2%、「苦情処理委員会等へ」が1.5%となっている。
引用元:DODA
意外にも、会社の不満を申し出る人は13.7%と少数派なんですね。
多くの人は我慢をするか、居酒屋談義に花を咲かせるだけで終わっているのでしょうか。
おそらく相当なストレスを抱えながら毎日働いているのでしょう。
不満を聞き入れてもらえないときはすぐに行動を!
会社に不満があるなら本人に直接伝えることが大切ですが、それでも解決されないならすぐに別の行動をしましょう。
時期を見て異動をするか、転職をして環境を変えるのか。
その判断は人それぞれだと思いますが、いずれにしても我慢をし続ける必要はありません。
より良い環境を求めるのも労働者の権利ですから、立ち止まらずに行動を。
仕事が楽しければ、人生も楽しくなります。
ミラクリから一言
環境を変えれば、またリスタートできる。