これから転職をする人は、転職に対する不安があると思います。
すぐに新しい会社にフィットするのが理想ですが、人間関係に苦しんだり、今まで培ってきた経験やスキルが通用しないなど、転職に失敗する可能性もありますからね。
ただ、転職に失敗する人には、いくつかの共通点があるようです。
今まさに転職活動をしている人は、転職の成功率を高めるために、失敗事例についても知っておきたいですよね。
今回は、転職に失敗する人の特徴を紹介します。
あわせて転職に失敗した場合のリカバリー戦略も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
ぼくは転職に失敗してうつ病になりました
これから転職する人をビビらせるわけではありませんが、転職には成功もあれば、失敗もあります。
メディアでは転職成功者ばかり取り上げられますが、その裏には無数の失敗者たちも。
かくいうぼくも転職に失敗し、それが原因でうつ病になった経験があります。
会社の労働環境は素晴らしかったのですが、結果を出せないことへの焦りからストレスを溜め、鬱を発症してしまいました。
そんな苦しい経験は、できれば回避していただきたい。
転職に失敗したら絶望的な気持ちになりますが、取り返すことは必ずできるはずです。
焦って安易に判断するようなことを避け、計画的に行動していきましょう。
うつ病をきっかけに会社を退職したときの体験談は、次の記事をご覧ください。
転職に失敗する人の特徴
まずは転職に失敗する人の特徴を紹介します。
どうやら転職に失敗する人は、計画性に欠ける面があるようです。
転職先を見つける前に会社を辞めてしまう
転職に失敗する人は、転職先を見つける前に会社を辞めてしまいます。
つまり「今の会社に不満があるから」といってすぐに会社を辞めてしまい、退職後に転職活動を始める人ですね。
いきなり収入がなくなり、しばらくは雇用保険(失業保険)をもらえない状況になると、焦るのは当然。
すると、とりあえず入社できそうな会社を選んだり、ブラック企業と噂の会社に応募したり。
面接に受かることを優先するあまり、転職に失敗してしまうのです。
不平不満だけで会社を辞める
転職に失敗する人は、現職に対する不平不満だけで会社を辞めてしまいます。
つまり転職後のビジョンがない、「逃げ出し転職」ですね。
たとえば人間関係がうまくいかなかったり、本当につらい状況にあるなら、すぐに退職するのも選択肢の1つですが、我慢できるレベルのものなら転職先が見つかるまで待ったほうが安心ですよね。
会社を辞めることだけが目的になり、退職後の目標がなければ、転職に失敗するのも無理はありません。
面接でアピールできる実績がない(過大評価)
転職に失敗する人は、面接でアピールできる実績に乏しいようです。
転職経験の少ない人は、「自分を雇ってくれる企業はいくらでもある」と考えがちですが、実際はそうではありません。
過大評価というか、傲慢な考え方をしていると、後で痛い目を見ることになります。
転職の面接では、「社長賞をもらいました」とか、「プロジェクトに携わりました」のような中途半端な実績や、「精一杯がんばりました」のような意気込みは評価してもらえません。
次のような明確な実績がなければ、好条件で転職するのは難しいでしょう。
- 営業成績でトップになった
- 大人気商品を企画した
- 業界で話題になったイベントを立案した
- 有名企業の買収を成立させた
転職の目的が曖昧
転職に失敗する人は、転職の目的が曖昧です。
転職の目的とは、たとえば次のようなものです。
- キャリアアップ
- 年収アップ
- 安定した会社に転職したい
- 待遇の改善(年収、役職など)
- 労働条件の改善(残業時間、出張など)
- 自己の成長
「とりあえず今の会社を辞めたい」とか、「働けるならどこでもいい」というような曖昧なスタンスでは、自分に合った会社は見つけられないでしょう。
逆にいうと転職の目的が明確なら、自ずと会社選びの基準も明確になります。
高望みをしすぎる
転職に失敗する人は、高望みをしすぎる傾向にあります。
たとえばそこまでの実力が備わっておらず、実績もないのに、次のような高待遇を希望するようなことですね。
- 高待遇でヘッドハンティングされたい
- 年収を100万円以上アップさせたい
- 異業種にチャレンジしたい
- 大企業に転職したい
- スキルアップするまで結果を問わないでほしい
- 残業はゼロがいい
理想は大事ですが、転職を成功させるためには現実も大事。
自分自身の市場価値を転職エージェントとすりあわせて、現実に即した転職先を探していきましょう。
譲れる条件と、譲れない条件が不明確
転職に失敗する人は、譲れる条件と譲れない条件が不明確です。
具体例は次のとおり。
- 収入を増やしたい → 職種が変わってもOK
- 職種は変えたくない → 異業種でもOK
- 残業時間を減らしたい → 出張は多少増えてもOK
- 成果主義の会社がいい → 人間関係はドライでもOK
年収がアップし、労働環境も良くなり、自分のスキルを生かせる会社を見つけられるのが理想ですが、なかなかそうはいきませんので、どこかで妥協点を見出すことが大切。
全ての条件に合致する企業を探そうとすると、せっかくのチャンスを逃してしまいます。
身だしなみが悪い
転職に失敗する人は、身だしなみが悪いようです。
たとえば髪の毛がボサボサだったり、しわだらけのスーツを着ていたり。
相手に不快な印象を与える人が、面接に合格するはずはありません。
「人は見た目が9割」と言われますので、第一印象に気を配っていきましょう。
ビジネスマナーや礼儀がなっていない
転職に失敗する人は、ビジネスマナーや礼儀がなっていないようです。
具体例は次のとおり。
- 挨拶
- 言葉遣い
- 名刺交換の仕方
- 面接での受け答え
- 退職理由の本音と建前
- 転職先の機密事項への介入
- 面接官のプライベートへの介入
ぼくが面接官をやっていたとき、いきなりタメ口で話しかけてきたり、くしゃくしゃの職務経歴書を渡してくるような人が意外にたくさんいて驚きました。
信じられないかもしれませんが、本当の話です。
出会って2分ほどで「不採用」に丸をしたのは言うまでもありません。
まったくの未経験分野に転職する
未経験分野への転職で失敗するケースもあります。
いわゆる異業種・異職種への転職ですね。
「未経験でもOK」「異業種にチャレンジ」という前向きな広告を見かけることもありますが、会社としては経験者がほしいのはあたり前のこと。
とくに中途採用者になると、仕事を覚えるためにコストをかけるよりも、即戦力になってほしいはずです。
未経験分野への転職は年齢があがればあがるほど不利になりますので、よく考えましょう。
面接を無断でキャンセルする
転職に失敗する人は、面接を無断でキャンセルします。
これも信じられないかもしれませんが、「当日に来なかった」というケースは意外に多いんです。
おそらく途中で転職を考え直したり、別の企業で内定がでたことを言いづらいのでしょうが、最低限の礼儀がなっていない人は、転職後も何らかの形で「無礼」をするでしょう。
筋を通せない人の転職は、必ずどこかでつまずきます。
では、転職に成功する人は何が違うのでしょうか?
その特徴は次の記事で解説していますよ。
悩みすぎないこと!転職に失敗したときのリカバリー戦略
では、万が一転職に失敗したときはどうすれば良いのでしょうか?
実はぼくも転職後2ヶ月で会社を退職し、すぐに再就職した経験があります。
この判断をするまでには散々悩みましたが、このまま働くよりも、またすぐにリスタートをしたほうが良いという判断でした。
転職失敗からリカバリーするためのポイントは、悩みすぎないこと。
次のような戦略で、すぐに転職先(再就職先)を見つけてください。
- 転職失敗の原因を分析する
- 短期間で転職することのデメリットを考える
- もう一度転職活動を始める
- 再就職先が見つかった時点で会社に申し出る
- 退職→転職をする
まずは転職に失敗した原因を分析し、短期間で転職すること(職歴に短さ)のデメリットを考えること。
それから転職活動を始め、再就職先が見つかった時点で会社に申し出ることです。
悩む気持ちはわかりますが、悩む時間があればすぐに行動しましょう。
リサーチだけでもOK!転職活動を始めたからといって転職する必要はない
1つだけはっきりさせておきたいのは、転職活動を始めたからといって、必ずしも転職する必要はないということ。
会社を辞めようかまだ悩んでいる、あるいはとりあえず求人を見ておきたい、という場合でも転職エージェントは相談に乗ってくれます。
そこから前に踏み出すかどうかは自分次第です。
転職エージェントにあおられてもよく考えること
求人を見たり、転職の希望条件をすりあわせていると、転職エージェントはあおってきます。
「転職はできるだけ早いほうが…」
「他にも希望者がいるようでして…」
「この企業は人気なので…」
彼らも仕事ですから、転職を成立させて会社から評価される必要があるからです。
そこで断れずにいると、いつの間にか面接が設定されてしまうこともありますので、退職・転職の意思は明確にしておきましょう。
そして、迷ったときは再考してください。
転職市場の知識、面接テクニックは必ず役に立つ
転職するかどうかが明確ではないのに、転職エージェントと会う意味はあるのか。
ぼくはあると思います。
なぜなら転職市場の知識や面接のテクニックは、将来的にかならず役に立つからです。
今は転職をしなかったとしても、将来はわかりませんからね。
転職に興味があるなら、リクナビNEXTで求人を見たり、MIIDAS(ミーダス)で自分の市場価値を算出する(無料)だけでも視野が広がりますよ。
転職経験者たちの体験談
次に、転職経験者たちの体験談を紹介しますね。
転職に対する不安、あるいは転職の失敗談を見ていきましょう。
転職に失敗した経験のある人は44.5%
まずは転職会社の「マイナビ」が行なった調査を紹介します。
転職経験のある308名を対象にアンケートを取ったところ、転職に失敗した人の割合は次のようになったそうです。
Q.直近の転職についてお聞きします。転職して失敗したと思うことはありますか?
- はい:44.5%
- いいえ:55.5%
Q.転職して失敗したことは具体的にはどんなことですか?
- 収入が減った
- 人間関係がむずかしい
- 聞いていた話と違う
- 仕事がきつい
- 休みが取りにくい
引用元:マイナビ
なんと約半数の転職者が転職に失敗したと思っているようですね。
また、転職に失敗したと感じる要因は、収入や人間関係などの問題だそうです。
転職に不安を感じる人は95%
次に、転職会社のエン・ジャパンが2014年に行った調査を紹介しますね。
転職経験者1,790名に対して、転職活動の不安についてアンケートを取ったところ、次のような結果が得られたようです。
Q.転職活動をしていて、不安に思うことはありますか?
- ある:95%
- ない:5%
Q.具体的に不安だったことはどんなことですか?
- 年齢
- 年収
- 自分の希望する職種の有無
- これまでの経験・スキルが通用するのか
- 自分の市場価値(アピールできるものがない)
- 経済的な金銭面
- 長期の転職活動期間 ほか
引用元:エン・ジャパン
転職者のほぼ全員が転職に対する不安を感じているようですね。
安定した環境を捨て、新しい会社に移籍するのですから、不安があるのは当然。
主な不安は、年齢や年収、希望職種などだそうです。
今まさに転職しようか悩んでいるなら、次の記事のチェックポイントを参考にしてくださいね。
ミラクリから一言
転職はキャリアの大切な分岐点です。