「腹黒い人」が近くにいると、疲れますよね。
こちらの本心を探ろうとしてきたり、下心が見え見えの褒め方をしてきたり。
ときには、ある人の悪口を言っていると吹聴され、あらぬ誤解に巻き込まれることもあるでしょう。
全ては、腹黒い人の策略どおりです。
腹黒い人は、人のことをよく観察し、自分の都合の良いようにコントロールしようとします。
しかも長期的に辛抱強くそれを行うので、こちらとしても気が抜けません。
心に悪巧みを持っている人とは、どう付き合えばいいのでしょうか?
今回は、腹黒い人の特徴・見分け方・付き合い方などを紹介します。
そもそも「腹黒い」ってどういう意味?
そもそも「腹黒い」とは、どういう意味なのでしょうか?
腹黒いとは、心に悪巧みを持っていることです。
別の言い方をすると、「下心がある」とか、「計算高い」とか、「あざとい」になりますが、腹黒いはもう少しダークな意味合いで使われるのが一般的です。
「腹黒い=性格が悪い」とは限らない
ただし、腹黒いからと言って、性格が悪いとは限りません。
誰かのことを形容するとき、「お前って本当に腹黒いよな〜笑」のように、愛着を持って使われることもあるからです。
つまりいい意味で人の心を読み、先回りしているというポジティブな褒め言葉ですね。
割合としては少ないですが、腹黒いと形容されているからといって、性格が悪いと決めつけないようにしましょう。
腹黒い人の11の特徴
それでは次に、腹黒い人の特徴を紹介しますね。
主なポイントをまとめてみました。
絶対に本音を言わない
腹黒い人は、絶対に本音を言いません。
まずは相手の意見に賛同しつつ、「ぼくの考えもソッチ寄りで…」とか、「私もその可能性があると…」のような、極めて曖昧な言い方に終始します。
本音を言ってしまうと、弱みを握られることになりかねないからです。
腹黒い人は、いざというときにどちらにも転べるように準備する性質があるので、自分の意見は明確にしません。
あくまでも「グレー」を保ちつつ、その時々の有利なほうにポジショニングするのです。
おそらくプライドが高いのでしょう。
人に意見を言わせるように誘導する
自分の意見を言わないのですから、必然的に人に意見を言わせるのが上手になります。
「田中さんのことが嫌い」とは言わず、あくまでも「田中さんって意地悪だよね」と人に言わせること。
その場では「たしかにそういうところもあるよね〜」と賛同しつつ、いざというときはそれを強力なカードにするのです。
腹黒い人をよく観察してみてください。
オープンに話しているように見せかけて、実は大事なことは何も言っていませんから。
多重人格&八方美人
腹黒い人は、多重人格&八方美人の傾向もあります。
多重人格という表現はいささか極端ですが、それだけ「顔の使い分けが上手い」ということですね。
人のタイプによって接し方を変え、ポジショニングも変える。
相手の意見を決して否定せず、でも本音は言わず、情報だけをもらう。
もはや八方美人の域を超えた、対人スキルと言えるでしょう。
その時々の有利な立場にいようとする
腹黒い人は、その時々の有利な立場にいようとします。
たとえば先日までは「賛成派」の群れにいたのに、「反対派」が勝ちそうになったらポジショニングを変えます。
しかもそのことに、一切の後ろめたさがありません。
なぜなら腹黒い人は、賛成派の群れにいただけで、「賛成です」とは言っていないからです。
この嗅覚というか、計算高さを仕事に有効活用できたら、著しい結果を残せるでしょう。
悪口はあくまでも「◯◯さんがそう言っていました」の形で
腹黒い人が悪口(陰口)を言うときは、あくまでも「伝聞」の形にします。
つまり「◯◯さんがそう言っていましたよ」という言い回しですね。
さらに腹黒い人になると、「私はそう思っていないのですが、◯◯さんが…」という言い回しにします。
会社や近所付き合い、あるいは友達関係において、一度はこの言い回しを聞いたことがあるでしょう。
本当は自分が嫌なだけなのに、それを隠して誰かの意見に仕立て上げるのは、腹黒い人がよく使う手法です。
褒めているように見せかけて、評判を落とす
腹黒い人は、褒めているように見せかけて人の評判を落とします。
たとえば「田中さんは親切だ」とだけ言えばいいのに、「親切すぎるからちょっとねぇ…」という余韻を残したり。
「田中さんはたしかに、性格のいいところ『も』ありますよね…」といった、裏を感じさせる言い回しにしてみたり。
政治家の方がよくするような、どちらとも受け取れる言い回しが上手です。
腹黒い人の話を聞いて悪い印象を持ってしまったら、すでに術中にハマっています。
人によって態度を変える
腹黒い人は、人によって態度を変えます。
人は誰しも「表の顔」と「裏の顔」があるものですが、腹黒い人はそれが顕著です。
とくに次のような人の前では、いろんな顔を使い分けるでしょう。
- 立場のある人
- 影響力のある人
- お金持ちの人
- 見返りをくれる人
- 将来的に役立つ人
- 有力者と知り合いの人
- メリットをもたらす人
ときには生意気な男を演じてみたり、かと思えば急にイエスマンになったり。
自分に見返りがあるとわかれば、他の人にどう思われようが気にしません。
媚び方も上手です。
「おいしいところ」で力を発揮する
腹黒い人は、「おいしいところ」で力を発揮します。
これこそが真骨頂と言っていいかもしれませんね。
たとえば次のような場面になると、猛烈な勢いで人前に出てくるでしょう。
- プロジェクトが成功する寸前
- 大クレームが解決する直前
- 自分の評判が上がるとき
- 飲み会に社長(経営幹部)が現れたとき
ある仕事が成功しそうになったら、急に人前に出てきて、あたかもそれに深く関わっていたかのように振る舞うなど。
普通では考えられない行動に出ます。
腹黒い人のシナリオどおりに動かされていたと分かったときは、無性に腹が立つでしょう。
さりげなく自己アピールする
腹黒い人は、さりげなく自己アピールします。
この「さりげなく」が重要なポイントです。
決して「私の力によって…」とは言いませんが、そう匂わせるような言い方をします。
たとえば「あの日の会議でぼくが田中部長に進言したんですよ」のような感じですね。
手柄を独り占めするつもりはないけれど、実は自分の力が強く働いていたんだということを、周囲に印象づけます。
褒め上手
腹黒い人は、褒め上手です。
しかも「すごい!」とか、「マジですか!」のようなオーバーリアクションをしてくれるので、言われたほうは気持ちよくなります。
人間、褒められて悪い気はしませんからね。
女性なら、「もっとお話して?」のような優しい褒め方で、意中の男性を仕留めるでしょう。
男性なら、「さすがです!」のような持ち上げ方で、有力者の懐に入り込みます。
同性の友達が少ない
腹黒い人は、同性の友達が少ない傾向にあります。
男女に関係なく、計算高い人は嫌われやすいですからね。
しかしながら、えてして異性からはその計算高さ(裏の顔)が見えないものなので、必然的に異性の友達が多くなります。
同性からは嫌われているのに、異性から好かれているとなると、余計に嫌われてしまいます。
「男性といるほうが楽」とか、「女子のほうが気を許せる」という人がいたら、しばらく動向を観察してみましょう。
口癖に注目!腹黒い人の見分け方
では、腹黒い人は、どう見分ければ良いのでしょうか?
第一印象で見抜くのは、難しいですよね。
ぜひ次のような口癖に着目してください。
- なるほど
- おっしゃる通りですね
- さすが
- うわぁ、すごい!
- とんでもないです
- 私(俺)のような人間は
- 私(僕)は気にならないのですが
- 相槌が異常に大きい(うん、うん、うんなど)
- やたらと回りくどい言い回し
上記には、賛同、称賛、卑下などが入り混じっていますよね。
人間誰しも、誠実なときほどストレートな言動になるもの。
逆にいうと、大げさに反応したり、過剰に自分のことを卑下したり、あえて回りくどい言い回しをするようなときは、何か裏があるものです。
腹黒い人を見分けるためには、口癖に着目してください。
腹黒い人との上手な付き合い方
では、腹黒い人とは、どう付き合えば良いのでしょうか?
近づきすぎると面倒なことに巻き込まれそうですし、完全に拒絶するとあらぬ噂を立てられそうですよね。
適度な距離感を意識してください。
みんなと同じように接する(特別扱いしない)
まずは、みんなと同じように接すること。
つまり、腹黒い人を特別扱いしないということですね。
みんなに平等に接していれば、どこでどんな噂を立てられようが、迷うことはありません。
誰かを陰で批判したことが噂になったら素直に謝罪すればいいですし、あらぬ噂なら自信を持って否定できます。
神経質になるあまり、腹黒い人への接し方を変えてしまうと、自分自身がパニックになり、人間関係の泥沼にハマってしまいます。
一定の距離を保つ
次に大切なのは、腹黒い人と一定の距離を保つこと。
何らかの情報を聞き出そうになったときは、薬にも害にもならない、みんなが知っていることだけを伝えてください。
そのようにしていると、腹黒い人は自分にメリットがないことに気づき、次第に離れていきます。
自分にとって有益な人とだけ付き合いたいのですから、「私は有益ではありませんよ」と態度で教えてあげましょう。
世の中に腹黒い女性はどれくらいいるの?
さて、世の中に腹黒い女性はどれくらいいるのでしょうか?
ちょっと気になりますよね。
ここでは、「オウチーノ総研」が行った調査を紹介します。
首都圏在住の20歳~39歳の女性(694名)にアンケートを取ったところ、腹黒い女性の実態が明らかになりました。
20代〜30代女性の3人に1人が腹黒を自覚
20代〜30代女性の3人に1人が、自分のことを腹黒だと思っているようです。
その結果を引用します。
自分自身を『腹黒い』と思いますか? また、他人から『腹黒い』と言われたことはありますか?
- 自他共に認める腹黒女子:8.9%
- 隠れ腹黒女子:24.2%
- 無自覚腹黒女子:1.7%
- 腹白女子:65.2%
引用元:PRTIMES
自覚ありか、無自覚かはさておき、合計で約35%の女性が腹黒を自覚しているようですね。
ただ、ちょっと気になったのは、自分のことを「腹白女子」だと回答した人について。
本当に腹黒の人は自分のことをそう言わないでしょうから、もしかするとこの「腹白女子(65.2%)」に真実が隠されているのかもしれません。笑
「身近に腹黒女子がいる」と回答した人が29.2%
次に、身近にいる腹黒女子について。
「身近に腹黒女子がいる」と回答した人の割合は、次のようになったそうです。
あなたの周りには『腹黒い』と思う女性はいますか?
- たくさんいる:9.7%
- 何人かいる:20.2%
- あまりいない:9.3%
- 全くいない:60.8%
引用元:PRTIMES
「たくさんいる(9.7%)」と回答した人が、意外に多くて驚きました。
このあたりは、女性社会の厳しさと言えるでしょうか。
逆に「全くいない(60.8%)」と回答した人は、基本的にポジティブで、人が良いのでしょうね。
素晴らしいあり方です。
苦手な人と無理して付き合う必要はない
この記事をお読みの方は、きっと腹黒い人に悩まされているのでしょう。
本当は人間関係をスパッと切れたらいいのですが、古くからの友人だったり、会社の同僚や上司だったりすると、なかなかそうはできませんよね。
腹黒い人の思惑に付き合わされるのは、ストレスが溜まると思います。
ただ、苦手な人と無理して付き合う必要はありません。
関係を完全に断つのは難しくても、適度な距離感を保つことはできる。
しがらみに縛られすぎて、八方塞がりになる必要はないのです。
どうしても我慢できないなら、腹黒い人には本心を明かさず、好きな人とだけ付き合ってください。
自分の人生が充実していれば、腹黒い人は近寄ってこなくなりますよ。
生真面目に考えすぎずに。
ミラクリから一言
ところで、「京都の人は腹黒い」と言われるのは、なぜなのでしょうか…?