できることなら、いつもポジティブでありたいですよね。
しかし仕事のトラブル、恋愛の失敗、人間関係のストレスなどが積み重なると、ついネガティブになってしまうでしょう。
ときには根拠のない将来への不安に襲われることもあると思います。
そんなときは、どうやってポジティブになれば良いのでしょうか?
「人間はなかなか変われない」という説と、「性格は変えられる」という説がありますが、どちらが本当なのでしょうか?
心理学の分野では、自分を変えるためには「行動すること」が何よりも大切だとされているそうです。
今回は、ポジティブになる方法を紹介しますね。
人生がうまくいく人になるためにはポジティブであること
人生がうまくいく人になるためには、ポジティブであることが大切ですよね。
後ろ向きに考えていると、踏みだすべきときに踏みだせなかったり、いつまでも過去の失敗を引きずってしまうからです。
また、いつも不平不満ばかり言っていたり、いつまでも後悔に囚われていると、身近な人でさえも離れていってしまいます。
逆に「いつも明るく前向き」というだけで、人は集まってくるでしょう。
ネガティブは感情にも影響を与える
ネガティブな人はなぜ物事がうまくいかないのか。
それは次のような感情に襲われるからです。
- 不安
- 心配
- 恐怖
- 怒り
- 不平不満
- 苛立ち(イライラ)
- 後悔
- 疑い
- 嫉妬
いずれもメンタルを激しく揺さぶる感情ですよね。
希望の代わりに負の感情ばかり持っていれば、物事が望まぬ方向に進んでしまうのも無理はありません。
今すぐ実践できる!ポジティブになる方法
では、ポジティブになるためにはどうすれば良いのでしょうか?
今日明日でスイッチを切り替えることはできませんが、行動を変えることで考え方も変わっていきます。
頭で考えるのをやめ、とにかく行動する
詳しくは後述しますが、ポジティブになるために大切なのは行動することです。
思考のスイッチを無理やりポジティブに切り替えようとしたり、ネガティブな考え方を追い出そうとすることではありません。
つまり「行動しているうちに自然と考え方は変わってゆく」のです。
ポジティブになれる生活習慣を続けていれば、次第に考え方が前向きになっていく。
まずそれを認識しましょう。
ちなみにアメリカの哲学者は、行動によって人格が変わり、さらには運命も変わるという名言を残しています。
心が変われば行動が変わる。
行動が変われば習慣が変わる。
習慣が変われば人格が変わる。
人格が変われば運命が変わる。
引用元:ウィリアム・ジェームズ
「ネガティブは必要悪」なのだと認識し、自己否定をやめる
ポジティブになるためには、ネガティブは必要悪であると認識し、自己否定をやめることも大切です。
なぜならときに不安や心配に襲われるからこそ、人間は安全に生きていけるからです。
たとえば仕事や恋愛、あるいは子育てにおいては、ポジティブな視点だけではなく、「リスク」を見極めることも大切ですからね。
100%ではなく、51%がポジティブならいい。
ネガティブは必要悪なのですから、後ろ向きになった自分を否定する必要はありません。
自己嫌悪にもご注意を。
思い切って今の環境を飛び出してみる
ポジティブになるためには、思い切って環境を変えることも大切です。
具体例は次のとおり。
- 転職
- 引っ越し
- 新しい友人を作る
- 異業種の人と食事をする
- 尊敬する経営者やビジネスマンに話を聞く
今の環境にいながら自分を変えるのは難しいですよね。
たとえば不平不満や愚痴を分かち合える友人と付き合っていては、ポジティブになるのは難しいと思います。
本当に自分を変えたいなら、刺激を求めて環境を変えてみましょう。
楽天的で楽しそうな人と一緒に過ごす
ポジティブになりたいなら、ポジティブな人と付き合うのが1番です。
楽天的で、楽しそうで、いつも明るい。
そんな人と一緒にいれば、彼らが何を考え、どのように行動しているのかがわかるはずです。
決して「生まれ持った性格」だとか、「才能」という言葉で片付けず、自分にも活かせるところを見つけてください。
規則正しい生活を心がける(食事、睡眠など)
ポジティブになるためには、規則正しい生活を心がけることも大切です。
規則正しい生活とは、たとえば次のようなもの。
- 睡眠をたっぷり取る
- 決まった時間に健康的な食事をとる
- 暴飲暴食を避ける
- お酒・たばこはほどほどにする
- 働きすぎない
睡眠不足になったり、食事が不規則になときにイライラした経験は、おそらく誰にでもあるでしょう。
また、暴飲暴食や深酒などで体調がわるいときは、思考力と集中力が低下すると思います。
ですから、メンタルを安定させるためには、生活リズムを整えること。
それだけでも頭の中は大きく変わります。
適度に運動する
ポジティブになるためには、適度に運動することも大切です。
運動をすることによって、「β-エンドルフィン」や「セロトニン」が分泌されるからです。
β-エンドルフィンとは、マラソン選手が経験する「ランナーズ・ハイ」の元となる脳内ホルモンのこと。
セロトニンとは、「幸せホルモン」とも呼ばれ、うつ病や双極性障害を改善するときにも重要な神経伝達物質のことです。
つまりβ-エンドルフィンとセロトニンが分泌されたら、幸福感が高まるということですね。
ウォーキングやランニングなど、やりやすいもので構いませんので、運動はできるだけ継続しましょう。
ランニングについては、次の記事でも解説していますよ。
1日1回は自分を褒める
ポジティブになるためには、1日1回は自分を褒めることも大切です。
ネガテイブな人は、できたことよりもできなかったこと、あるいは成功よりも失敗に目が行きがちですよね。
それはある意味「ストイック」なのですが、自分を追い込んでばかりいるとストレスが溜まってしまいます。
ですから、1日の最後に自分を褒めてあげること。
今日できたこと、新しい仕事にチャレンジできたこと、苦手な人に話しかけられた自分を評価してあげましょう。
誰からも褒めてもらえず、ダメ出しが続いたときは、折れないように自分を褒めてあげる。時間通りに起きた、納期に間に合った、ちゃんと食事ができた、苦手なあの人に挨拶できた、特別なことじゃなくても、日常に合格点はたくさんある。たった一回のミスで全てを帳消しにしなくていいのだ。
— 小林敏徳 (@enrique5581) July 8, 2016
人の役に立つ
ポジティブになるためには、人の役に立つことも大切。
誰かをうまくサポートできたり、何かに貢献している実感のあるときは、前向きになれますからね。
ハードルの高いことである必要はなく、次のようなことでOKです。
- 家事をする(洗い物、掃除、洗濯など)
- 締切よりも早く提出する
- 周囲を進んでサポートする
- オフィスを掃除する
- 残業している人の仕事を手伝う
- 人の悩みを聞く
- 大切な人にプレゼントをする
洗い物をするだけでも、掃除をするだけでも人の役に立っている実感を得られますよ。
「そんなことで?」と疑う前に行動してみましょう!
目標を書き出し、1日に何度も読み上げる
ポジティブになるためには、目標を紙に書き出し、1日に何度も読み上げるのも効果的です。
たとえば「ダイエットをする!」と決意した3時間後に、ケーキを食べてしまった経験は誰にでもあると思います。
それだけ人間の意志は弱いものですから、潜在意識にすり込むように目標を何度も読み上げましょう。
スマホを持っているなら、目標を待ち受け画面にするのがおすすめですよ。
もし目標がなければ、無理やりやる必要はありません。
他人との比較をやめる
ポジティブになるためには、他人との比較をやめること。
他人と自分を比較するメリットは何一つないからです。
たとえば仕事の地位、友だちの多さ、収入、恋愛、幸福度などを比べて、「負けた」と思ったら落ち込むでしょうし、「勝った」としてもその優越感は一瞬だけ。
また次のライバルを設定して一喜一憂するのがオチです。
他人との比較はネガティブな感情を生みますので、早めに手放しましょう。
「何もかもがうまくいかない」という状況を脱するときも、他人との比較がキーポイントになります。
ポジティブ過ぎる性格にはデメリットもある
ここまではポジティブになる方法を紹介してきましたが、1つだけ注意点があります。
それは「ポジティブ過ぎる性格」にはデメリットもあるということです。
目標達成を阻害する
アメリカの心理学者・ガブリエル・エッティンゲン氏の著書によると、ポジティブな性格が目標達成を阻害することもあるそうです。
「夢を実現したい!」とどんなに熱意を抱いていても、ポジティブな空想はしばしば人の気をゆるませ、能力を低下させる。
「願いがかなった」というイメージは、自分自身に「やせるために運動したり食事を改善したりする必要はないよ」とささやくのだ。
たとえば目標を設定したとき、ポジティブな人ほどそれに向かって取り組むことへの不安よりも、すでに達成したかのようなイメージを描くと思います。
すると心がすでに願望を達成したと勘違いし、やる気を失ってしまうとのこと。
さらにこう続けられています。
自分がつくり出した成功イメージにだまされた心は気を抜いて、達成の状態を楽しむ――たとえ現実ではまだ何も行なわれていなくても。
こうして人は知らないうちに、実際に成功するために必要なただひとつのこと、すなわち行動を起こすことに対して、まったく準備ができていない状態になる。
つまり目標に対して楽天的なスタンスでいすぎると、最も大切な「行動力」が失われてしまうということですね。
だって頭のなかではすでに目標を達成しているのですから。
楽天的な性格が周囲との軋轢を生む可能性も
また、ポジティブで楽天的な性格が周囲との軋轢を生む場合もあります。
具体例は次のとおり。
- リスクを察知できない
- 「何とかなる」という口癖が周囲をイライラさせる
- 「今さえ良ければいい」という刹那主義
- 人の気持ちを理解できない
- 心配や不安といった感情に無頓着
- トラブルが起こったときに対処できない
- 責任を取ろうとしない(失敗、結婚など)
あまりにも楽天的であるがゆえに、失敗を失敗と認めない。
あるいは自分の責任を認めようとせず、あくまでも前向きでいようとする。
ポジティブでいることは大切ですが、あまりにも度が過ぎると周囲を苛立たせます。
ネガティブとのバランスが大切
くり返しになりますが、ネガティブは必要悪です。
リスクを考える能力があるからこそ、人間は安全に生きていられるからです。
だから「ネガティブ思考=悪」ではありません。
ポジティブに憧れると「ネガティブ思考をゼロにしたい」と思いがちですが、51%がポジティブならそれでいい。
あくまでもバランスが大切です。
心理学的に見ても、自分を変えたければ「行動」することが大切
最後に、自分を変えるための秘訣を紹介しますね。
心理学の分野においても、自分を変えるためには「行動」が大切だとされているようです。
メンタリストのDaigo氏は、著書で次のように述べています。
自分を変えるということは、行動を変えたことによってそのフィードバックとして心理的な部分が変わるということです。
引用元:ポジティブ・チェンジ
つまり行動に対するフィードバックを受けて、心理的な部分は変わっていくのだと。
だからいくら部屋で思い悩んでいようとも、ベッドで落ち込んでいようとも、行動が伴わない限りは自分を変えられないということですね。
ですから、悩んだときほど行動を!
手足が止まりそうになったときも行動を!
行動する気力がないときほど、小さなことを改善していきましょう。
ミラクリから一言
心の51%がポジティブなら、それでいい。