小林敏徳のコラム

いい年して、誰かのことを「ズルい」と思ってからが本番

長い間、許せなかったことがある。

言うのが恥ずかしいくらいチンケなことだ。

ある男のことがずっと許せなかった

ぼくが許せなかったのは、ある人の成功だ。

昔からよく知るその男は、ある時期からSNSに力を入れ、一気に人気になった。そりゃそうだろう。彼は文章が抜群にうまくて、マーケティングセンスもあって、独特な表現力もあるからだ。

今では本を何冊も出し、有名誌で連載もしている。ぼくが想像するスピードを軽く越えて、軽々と別世界に行ってしまった。数百人を抱える会員制サービスも始めたようだ。

許せなかった理由は「ズルい」から

さて、ぼくがイラッとしたポイントは、ある時から彼が、業界の有力者に媚びていたからだ。いや、「媚びていた」ではない。正確に言うと「媚びているように見えた」だ。

業界の有力者は彼のことがえらく気に入ったようで、周りにいる有力者にも彼を紹介した。SNSに続々とアップされる写真には、誰もが知る有名人の姿があった。

そうそう、言い忘れたが、彼は可愛げも抜群なのだ。

なぜ、彼が媚びるのが許せなかったのか。

答えは、「ズルい」である。

もっと汗かけよ、泥水すすれよ

自分の実力ではなく、影響力のある人物の力を借りて、一気に階段を駆け上がったのが許せなかったのだ。何年も汗をかいて、泥水をすすってではなく、うまく世を渡って成功したからだ。

それが、ズルく見えた。

次第にぼくのメガネは曇っていき、彼の顔が腹黒く見えきた。ぼくへの連絡が減るに連れ、彼の損得勘定が増したように感じた。寂しさを打ち消すように、怒りを増幅させていった。

たとえ彼がズルをしたとしても、ぼくが損するわけではない。そもそも良い人間関係を作って、その波に乗っかるのはズルではない。それなのに、4年くらいはずっとムカムカしていた。

消化できるようになったのは、つい最近のことである。

「ズルい」という気持ちを裸にしたら

消化できるようになったきっかけは、あまり言いたくない。その気持ちを認めたくないからだ。できれば、ずっと目をそらしたままでいたい。

でもこの機会だ。言おう。

ぼくは彼が羨ましい。

自分にあれだけの可愛げがあればと思うし、世渡り上手であればと思うし、付き合う人を選ぶセンスや、その人とうまくやれるだけの気配りや想像力もあればと思う。彼の実力ももちろん羨ましい。

でもいいよなぁ。ズルいよなぁ。

「自分はこうなりたい」がでてくる

自分の努力不足を棚に上げて言うのは恥ずかしいけど、彼はズルいよなぁ。

でもさ、「ズルい」って気持ちを裸にしたら、「自分はこうなりたい」という願望が出てくるのだよ。4年もぼくを刺激し続けたのだから、その願望は本物なのだよ。

自分の中に汚い人格がでてきたら、それと向き合うのは本当に大変だし苦しいけど、その奥底に心からの願望があるのだとしたら、向き合ってみるのも悪くない。

ここからが本番だ。

ミラクリから一言

ごめんね。がんばります。

トシノリ
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