小林敏徳のコラム

聞き上手なひとが言った「私が聞き上手な理由」が予想外すぎた

尊敬する「聞き上手」がいる。

正直言って、仲がいいわけではない。ぼくが一方的に尊敬していて、好意を持っているだけである。(下心はない。)

その女性を、仮にAさんとしよう。

人の話を聞くのが抜群にうまい、フツーの女性

Aさんは人の話を聞くのが抜群にうまいらしい。

決して派手なタイプではなく、どちらかと言うと「フツー」なのだが、人からよく声をかけられ、頼られている。Aさんを見かけるときは、決まって誰かの話を真剣に聞いている。

「Aさんに悩みを聞いてもらった」という話もよく聞く。それほど人に頼られる理由は、どうやらAさんの「聞き上手」にあるようだ。

なぜ、人の話を聞くのに熱心なのか

ただ、ぼくにはどうしても合点がいかないところがあった。

それは「Aさんに悩みを聞いてもらった」という話はよく聞くのに、Aさんの内面は誰もよく知らないことだ。なぜ、人の話を聞くのに熱心なのか。パーソナルな部分は謎である。

Aさんに話を聞いてもらった人にいくら質問しても、答えは決まって「そう言えば知らないなぁ…」だった。

悩んでいるときほど他者を気にかける余裕がなくなるものだが、それにしてもおかしい。あれだけいろんな人と、おそらく長い間話しているのに、Aさんの内面をどうして知らないのだ。

いつか聞いてみたい。Aさん本人に。

突然、Aさんに話を聞くチャンスがきた

チャンスが訪れた。

ある人が主催する飲み会に参加したときのこと。

この会にはAさんも来るらしい。話すチャンスがあれば、いろいろ聞いてみたい。頭の中で何度もシミュレーションして臨んだが、そのとおりにいかなかった。なんと、ぼくとAさん以外はみんな遅刻してきたのだ。

早々に訪れたチャンス。緊張する。

「なぜ、人の話を聞くのが上手なのですか?」

Aさんは生ビールを注文し、ぼくはコーラを頼んだ。コーラで酔えるはずはないから、もう単刀直入に聞くしかない。ぼくは勢いにまかせて聞いてみた。

「Aさんはいろんな方のお話を聞いていますよね。それって“聞き上手”ってことだと思うのですが、なぜ、人の話を聞くのが上手なのですか?」

こうしてあらためて書くと、質問がド直球すぎて恥ずかしい。もっと気の利いた言い回しとか、柔らかい聞き方はできないものか。まぁいい。

すると生ビールを半分まで飲んだAさんは、静かに喋りだした。

「たしかにいろんな人から相談される。でも…」

「自分では聞き上手とは思っていないけどね」

「たしかにいろんな人から相談される。この間はしんどかった。不倫の相談だったんだけど、既婚の私としては勧めるわけにもいかないし、かといって主婦の息苦しさもわかるから。ちょっと困った」

「でも人の話を聞くのが上手いって思ったことはないからなぁ。なんでだろう。聞かれると困るなぁ。」

Aさんはまた生ビールを飲んだ。

それから2分ほど沈黙して、また話しはじめた。

「人に興味がないからじゃないかなぁ」

「人に興味がないからじゃないかなぁ」

え…? 人に興味がない?

いや、逆でしょ。人に興味があるから熱心に話を聞いて、共感して、何とか力になりたいって思うんですよ?

冷めた人にはできないよ、あんなこと。

ぼくの心の声を見透かしたように、Aさんは続けた。

「私は自分と相手の間に、明確な線を引いているの。だからどんな話を聞いても共感しない。理解はするけど、共感はしないの。だからめったにしんどくはならない。」

「もしかするとだけど、悩みを打ち明ける人からすれば、その客観性というか、冷めた態度が楽なんじゃないかな」

どこか冷めた性格も、人の役に立つのか

なんだよ、そうなのか。

てっきりぼくは「なんでも私に話してね」みたいなタイプが聞き上手だと思っていた。

違うのか。「もしあなたが話したければ、聞くよ?」みたいな人か。

どこか冷めた性格も、人の役に立つのか。

ミラクリから一言

「冷めてるね」って言われるタイプに光。

トシノリ
今日もtwitterでつぶやいてます。最新のつぶやきはこちらをCLICK!!

-小林敏徳のコラム

Copyright© ミラクリ , 2020 All Rights Reserved Powered by STINGER.