小林敏徳のコラム

「誰の助言を聞くべきか?」の価値観が、180度かわった日の話

今回は、↓この記事の続きを書く。

*1話

*2話

うつ病になり、会社を辞めることにした

ぼくは無気力状態を放置した結果、うつ病になり、まともに働くことができなくなった。オフィスが近づくにつれて汗だくになり、同僚と話すだけで脚が震える。そんな状態だ。

で、結論から言うと会社を辞めることにした。

休職ではなく、なぜ辞めるほうを選んだのか。

診断結果を、家族にどう伝えるべきか?

うつ病と診断された日のこと。

病院から歩いて帰る間、ぼくは考え続けた。「何を考えるべきか」を考えた。明確な問いにしか答えはないのに、あれこれ考えた。まさにパニックである。

家に着く。

どうしよう。妻に何と言えばいいのか。「うつ病になりました」と言うべきか。それともぼやかすべきか。心配させないように明るく言ったほうがいいのか。深刻に言うべきか。

つい10分前に、医師から「もっとリラックスしていいんですよ」と言われたばかりなのに、もう力んでいた。

「うつ病になりました」

家のドアを開けて中に入ると、リビングで妻が待っていた。

しばらく沈黙する。「しばらく」と書いたが、10秒ほどだった気もする。

何から言おうか迷ったそのとき、彼女が「どうだった?」と聞いてきた。あまりにも淡々としたその声に、全身の力がすっと引くのがわかった。

「うつ病になりました」

すると彼女は「わかった」と言った。

おそらく覚悟していたのだろう。予想したコースに飛んできたボールをキャッチした。そんな雰囲気だった。

でも大切なのは、これからの話である。

休職か、それとも別の選択肢か

最初に話し合ったのは、もちろん仕事についてだ。

医師からは仕事を休むように言われ、休職申請用の診断書もでている。

ぼくの考えはこうだ。休職扱いでしばらく休み、体調が回復したら職場に戻る。会社に迷惑をかけるのは間違いないが、正直言って、最低限の給与が保証される休職は第一の選択肢である。

妻子持ちの男として、正しい判断をしたつもりだった。

しかし妻の考えは違った。

「じゃあさ、この年末で会社は辞めよう」

「じゃあさ、この年末で会社は辞めよう」

彼女はまた淡々と言った。ぼくは戸惑ったが、彼女は何かを決意したような顔で続けた。

「このまま働き続けたら悪化するのは間違いないし、休職したって回復する保証はない。だからまずは全部忘れて休もう。元気になれば、また働けるし、ちゃんと稼げるから」

驚いたことに、彼女はぼくが最も避けていた選択肢をあげた。どれだけ辛くても、世帯主として「そんなこと」をするわけにはいかない。稼ぎがなくなるじゃないか、家族はどうするんだ、と。

そんな心配をよそに彼女は続ける。

「中途半端に休んで治らないとか、再発するくらいなら、いっそのこと完全に休んで治そうよ。たしかに収入の不安はあるけど大丈夫」

最後は少し力がこもった。

「絶対に大丈夫」

「自分に合った助言」は誰がしてくれる?

ぼくはこのときまで「誰の助言を聞くべきか?」がわかっていなかった。

いわゆる「すごい人」の助言を聞くべきで、身近な人は二の次でいいと思っていた。「大切な真理や、物事の本質は、すごい人にしかわからない」と。しかし「すごい人」がいくらすごくても、自分に合うかどうかは別である。

振り返ってみれば、あのとき仕事を辞めたのは正解だった。沢山の人に迷惑をかけたが、少なくとも自分と家族にとっては最良の選択だったと思う。今こうして元気に仕事ができているのだから。

「誰の助言を聞くべきか?」の答えは、すぐそこにある

困ったときほど、「自分をよく知ってくれている人」に会いに行こう。

まずは家族。友人や幼馴染でもいい。

インターネットはたしかに便利だ。世界中の人と知り合うのは刺激になるだろう。でもネットワークを通したつながりと、直のつながりは違う。つながりの強さや関係の深さが確実に違う。

「誰の助言を聞くべきか?」

その答えは、すぐそこにある。

ミラクリから一言

身近な人はわかってる。

トシノリ
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