小林敏徳のコラム

もしかしてだけど、「誰と付き合うか?」で人生決まるのでは。

いつものセルフスタンドにて

いつもどおり車を停めた。

このガソリンスタンドには、よく通っている。セルフスタンドだから、ガソリンが少しだけ安く、店員と接する機会もほとんどない。勢いのいい接客に引け目を感じる人間としてはありがたい。

唯一、店員と接するのが「会計」だ。

まずは所定の位置でガソリンを入れ、機械からでてきたレシートを取り、それを事務所に持って行ってお金を払う。ちょっと手間ではあるが、店員に車を拭いてもらう間の居心地の悪さに比べたら、こっちのほうが楽だ。

無機質な環境に入った、快活な新人女性

いつものようにガソリンを入れて、レシートを事務所に持っていくと、新人のアルバイトが立っていた。なぜ新人だとわかったかというと、3年ほど通っているのに初めて見る顔であること、そして右胸に「研修中」のバッジが見えたからだ。

感じの良い女性である。

いつもの店員なら無造作にレシートを受け取るのに、新人は「ありがとうございます!」と言った。そして元気よく金額を教えてくれた。クレジットカードを渡すと、まだ端末の使い方がわからないのか、店長らしき人物を呼び、その間ずっとペコペコしていた。

全然いい。

小汚いおじさんは、初々しさに浄化されるものだから。

支払いを終えると、彼女は「ありがとうございました!」と言った。ちょっと嬉しくなって、遠慮気味に「ありがとう」と返した。返事をしなければ罪悪感が芽生えるくらい、気持ちのいい声だったからだ。

こちらこそありがとう。

このガソリンスタンドに通う目的が、ひとつ増えた。

3週間後、給油に行ったときのこと

それから3週間後。

また例のガソリンスタンドに向かった。その日は洗車の依頼が多かったのか、男性の店員が二人がかりで黒塗りの国産車を洗っていた。こちらには目もくれない。まぁ、いつもどおりである。

でも大丈夫。

別の楽しみがあるから。

ガソリンを入れて、いつものように事務所に向かった。あの元気のいい声が聞けるのか。辞めてなきゃいいけど。

ん?

何も聞こえてこない。誰もいない。洗車が忙しすぎて、店員が出ずっぱりなのだろうか。仕方なくレジにあったベルを鳴らすと、奥からあの女性が出てきた。

あぁ、よかった。

辞めてなかった。

別人になった彼女に驚いた

でも、ん?

おかしい。

本当に彼女か?

顔が暗くて、表情もない。落ち込んでいるかのような、うつろな目をしている。どうしたのだろう。調子が悪いのか?それとも店長に怒られた?

彼女は無造作にレシートを受け取り、機械的に金額を提示した。あまりの対応の違いに驚いたが、ぼくは前と同じようにクレジットカードを渡し、決済してもらった。端末はもう使えるようだ。

最後に彼女は「(…あっ した)」と言った。

相当嫌なことがあったのか。たぶん違う。

ぼくのことが生理的に受け付けなくて、態度に出てしまったのか。それもたぶん違う。

「誰と付き合うか?」の影響はハンパじゃない

細かい説明は省いて、自分なりの結論を言おう。

彼女は、「無機質な環境に入って、無機質になった」のだ。

たった三週間。

たった三週間、である。

もしかしてだけど、「誰と付き合うか?」で人生決まるのでは。

ミラクリから一言

付き合う人は慎重に選ばないとね。

トシノリ
今日もtwitterでつぶやいてます。最新のつぶやきはこちらをCLICK!!

-小林敏徳のコラム

Copyright© ミラクリ , 2020 All Rights Reserved Powered by STINGER.