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「ネチネチ上司」とそりが合わず、うつ病になった夫をサポートした妻の体験談

夫のうつ病をサポートした経験のある女性(30代)が、体験談を語ってくれました。

ご主人はベンチャー企業で忙しく働く中、厳しい上司にあたってしまい、それが原因でうつ病を患ったそうです。

ときにはストレスから強く当たられることもあったようですが、できるだけ楽観的に対処し、怒りを発散させたのだとか。

うつ病であることが判明してからは、休職ではなく、退職することを勧めたそうです。

収入面の不安があったのは言うまでもありませんが、思い切った決断が最良の結果につながった良い事例ですね。

いやぁ…いざというときの女性って本当に強いですね。

今ではうつ病の経験を前向きに解釈できるようになったそうです。

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体験談を語ってくれた人

体験談を語ってくれた方:Cさん(30代・女性・専業主婦)

家族構成:夫、娘2人

うつ病になった時期:夫がベンチャー企業で働いていたとき

会社員の夫がうつ病になった

こんにちは。

いつもミラクリさんにはお世話になってます。

私の主人は、5年ほど前にうつ病を患いました。

現在はすっかり回復し、仕事ができるまでになりました。

ここにくるまでは本当にきつい時が何度もありましたが、娘2人の励ましもあって、なんとか持ちこたえることができました。

主人が必死で治療に取り組んでいる中で、私が音を上げるわけにはいきませんからね。

もちろんうつ病を患った本人がいちばん大変なことは重々承知していますが、周りの人間にも苦労は伴います。

私の体験談が、今まさに苦しんでいる方のお役に立てたら幸いです。

始発で会社に向かい、深夜に帰宅する夫

私の主人は、ベンチャー企業の営業として働いていました。

人数の少ない会社だったので、数人分の仕事をこなしていたようです。

朝は始発で職場へ向かう毎日。

冬場はまだ真っ暗な時間帯なのに、トボトボと駅に向かっていく夫。

その背中を思い出すと、いまでも目頭が熱くなります。

夜は22時〜23時に帰宅し、それから食事をして、倒れ込むようにして眠っていました。

当時の職場は「激務」というわけではありませんでしたが、責任感の強い主人は人の何倍も働いていたようです。

私としては、「残業代がでるわけでもないのに…」という思いでしたが、主人は自分の決めたことを必ずやり遂げる人だと分かっていたので、「体に気をつけてね」というのが精一杯でした。

いま思えば、もっと早くに止めていれば主人がうつ病になることはなかったのに、と後悔しています。

ネチネチ上司から叱責され、ストレスを溜める日々

主人の努力の甲斐もあってか、会社の業績は右肩上がりで上昇していきましたが、それと同時に直属の上司からの風当たりがキツくなっていきました。

主人から聞かされた上司の言葉は、次のようなものです。

「お前の企画はしょーもない」

「お前はとにかく完璧を目指せ」

「どんなミスも許されないと思え」

「お前みたいな奴はいてもいなくても一緒」

トップレベルの実績を上げていた主人ですらこんな言われようですから、他の方にはもっとつらくあたっていたのでしょう。

もしくは、主人のことがとくに気に入らなかったのかもしれません。

毎日のように上司からネチネチ言われた主人は、次第に落ち込んでいきました。

主人は私にどんな些細なことでも話す人でしたが、この時期は目に見えて口数が減っていきました。

私にさえも話せないということは、相当ストレスを溜めていたのでしょう。

夫のストレスが爆発し、家族に強く当たるようになった

次第に主人は家族に強く当たるようになりました。

上司からネチネチ叱責されるたびに、その鬱憤が私に飛んできます。

最初のうちは「イライラしているな…」という程度でしたが、そのうち怒りっぽくなりました。

頼まれごとを後回しにすると、それだけで怒る。

主人が欲しがっていたひげ剃りがなかったので、代用品を買っていったら怒る。

主人と会話している最中に、娘(3歳)の呼びかけに応えたら怒る。

そんな感じで、些細なことで怒られる毎日でした。

私はもともと喧嘩をするタイプではなく、何かを言われると反論できず、ただただ謝ることしかできない人間です。

ただ、幸いなことに私はかなりの楽観主義なので、主人に怒られてもそれほどストレスを溜めることはありませんでした。

むしろ「なんとか状況を変えたい」と前向きに考えることができたので、その点は良かったと思います。

夫の怒りを発散させるために、できるだけ楽観的に対処した

まず私は、主人の怒りをあまり真に受けないようにしました。

なぜなら何をしても怒るということは、もはや怒ってストレスを発散するのが目的なのだと考えたからです。

つまり私に原因があるわけではないということですね。

どれだけ丁寧に接しても、どれだけ気を配っても、主人は必ず怒る。

それならば怒られないようにするよりも、主人の気分を回復させるために、怒りの発散に付き合うほうがいいと考えるようになりました。

この時期に夫婦関係が悪化しなかったのは、いま考えても不思議です。

うつ病患者をサポートした経験のある人にお聞きすると、鬱によって夫婦関係に亀裂が入ったり、信頼関係にヒビが入ることも珍しくないようなので、その点は幸運だったと思います。

ネチネチ上司からの風当たりは日増しに強くなり、ついに出社困難になった

ところが上司からの風当たりは日増しに強くなり、ついに主人は「会社に行きたくない…」と弱音を吐くようになりました。

そして、その後すぐに身体的な症状が現れました。

あんなに明るくて、いつも強気だった主人が、出社するだけで手足が震え、吐き気や動悸がおさまらず、尋常じゃないほど汗をかいて苦しんでいるのです。

そんな姿を見て、私は直感的に「これはうつ病だ」と思いました。

大学時代の友人がうつ病になったときも、同じような症状に苦しんでいたからです。

私は焦って、主人にメンタルクリニックへ行くよう勧めました。

主人は一瞬だけ「なんで?」という怪訝な表情をしましたが、私から見た主人の状態やうつ病の友人の話をしたところ、渋々ではありますが同意してくれました。

メンタルクリニックで診断してもらった結果、やはり「うつ病」だった

やはり主人はうつ病でした。

軽度ではありましたが、うつ病であることには変わりありません。

問診とカウンセリングを行ったあと、あまりにもあっさり診断されたので、主人はかなり驚いたようです。

その後、病院の心療内科でも診察を受けましたが、結果は同様でした。

心療内科の先生からは、すぐに休職して、心身を休めるように勧められたそうです。

ところが私はその話を聞いて、「休職」で主人のうつ病が治るとはどうしても思えませんでした。

しばらく休んだとしても、復職したときにあのネチネチ上司に当たったら、また同じことになるはず。

社会復帰した後にうつ病が再発するのは、決して珍しいことではありません。

元気で楽しそうに仕事をする主人に戻って欲しかったのです。

夫に休職ではなく、退職を勧めた

いま考えると、後先を考えない行動だったと恐ろしくなりますが、休職しようかと悩む主人に私は言いました。

「会社はもう辞めよう」と。

主人はとてもびっくりしていましたが、この言葉でとても心が軽くなったと、後になって話してくれました。

経済的なことや世間体を気にして悩んでいたのに、あまりにあっけらかんとしている私の姿を見て、「なんとかなるかもしれない…」と思えたそうです。

もちろん本当は私だって心配でした。

副業や投資をしているわけでも、何かしらの副収入があるわけでも、貯金が潤沢なわけでもなかったからです。

会社員を辞めたら文字通り「無収入」になり、家族の生活は困窮するかもしれない。

いや、困窮するのは間違いありません。

でも、このまま働き続けて主人が壊れてしまうくらいなら、一度休んで、それから再出発したほうが良いと考えたのです。

お金のことは何とかなる。

会社を辞めたことで、夫のうつ症状はみるみる回復した

主人はすぐに会社を辞めました。

それからしばらくは休養です。

会社から離れたことで主人の表情はみるみる変わっていきました。

以前のような意欲が戻り、家族にも愛情を注いでくれるようになりました。

主人は結局5ヶ月ほどで回復し、心療内科の先生からも「社会復帰してOK」と言われましたが、会社員として社会復帰することはありませんでした。

マイペースに仕事ができる環境を整えるために、友人と一緒に起業し、周囲の人たちの力を借りながら、楽しそうに仕事をしています。

その様子を見て私が思うのは、「会社を辞める」という判断は間違ってなかったんだなぁということです。

ちなみに休養期間の生活費については親類の援助を頼りまして、そのお金は今でも返済しています。

夫のうつ病をサポートした経験を、前向きに解釈できるようになった

「会社を辞める」という判断にはリスクが伴いますが、少なくとも私たち家族にとっては正解だったようです。

まだまだ不安なこともたくさんありますが、少なくとも主人がうつ病になったときよりも幸せなのは間違いありません。

苦しい状況で希望を見出すのはなかなか難しいものですが、体と心が元気になればなんだってできます。

主人のうつ病をサポートしたのは大変な経験でしたが、今では前向きに解釈できるようになりました。

今まさに同じような状況にある方は、きっと「もう限界…」と思ったことが何度もあるでしょうし、これからもあるかもしれません。

でも、将来的にその経験を前向きに考えられるときが必ずくるはずです。

くれぐれも体調に気をつけて、うつ病の人をサポートしてあげてください。

まとめ:うつ病の再発率はなんと60%

夫のうつ病をサポートしたCさんの体験談でした。

なんとなく、ぼくがうつ病になったときの流れと似ていたので、感情移入してしまいました…。

(*ぼくがうつ病になり、会社を辞めてから独立するまでの体験談は、第一話第二話第三話にまとめています。)

厚生労働省の発表によると、うつ病の再発率は60%もあるそうです。

これはぼくの周りにいるうつ病経験者を見ても、合点がいく数字ですね。

うつ病で休職したものの、社会復帰したらまた再発し、もう一度休職する。

その負のループから抜け出せない方は、それなりにいるように思います。

うつ病になったときに、休職するか、それとも退職するかは、かなり悩ましい問題ですよね。

たとえば仕事が原因でうつ病になったときは、会社を辞めてストレスの原因から離れるのが理想的ですが、安定的な収入が途絶えてしまうからです。

ましてやCさんのご主人のように、奥さんとお子さんがいらしたら、無収入になるようなことは本来避けたいでしょう。

それでもぼくは休職ではなく、「退職」をお勧めしています。

なぜならストレスの原因を遠ざけない限り、一時的に体調が改善しても、また同じことの繰り返しになる可能性が高いからです。

ぼくが退職した理由は、次の記事で解説していますよ。

公的支援制度(傷病手当金など)を活用すること

うつ病で仕事を辞めるなら、公的支援制度を活用しましょう。

やはり独身であれ、所帯持ちであれ、収入が途絶えるリスクはカバーしておきたいですからね。

基準を満たしていれば、傷病手当金で給与の約67%が支給されます。

セクハラやパワハラが原因でうつ病になり、且つ、それを証明できるならば、労災を申請するのも選択肢の1つです。

うつ病の診断書をハローワークに提出すれば、失業保険の給付制限期間が免除され、すぐに所定のお金が支給されますよ。

ちなみにぼくは、「失業保険」の給付を受けました。

ミラクリから一言

会社を辞めるリスクと、再発のリスクを比較しましょう。

 - 体験談

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