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チームラボ:猪子寿之の極論(後編) この世に天才はいない!

 

92-01

番組名:「TOKYO DESIGNERS WEEK

放送局:日本テレビ

司会:茂木健一郎(@kenichiromogi)、清川あさみ(HP

ゲスト:猪子寿之(@inoko21)(チームラボ:代表取締役)

 

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前編はこちら!

チームラボ:猪子寿之の極論(前編) クリエイティブは特別な才能ではない!

 

中学生の時に「日本を再生せよ!」という電波が届いた(笑)

茂木健一郎(以下、茂木):ちょっとちょっと(笑)電波が来たってどういうことですか?

 

猪子寿之(以下、猪子):電波が来たんですよね。中二の時に(笑)

 

茂木:どこから??(笑)

 

猪子:分かんないですよ、電波なんで(笑)なんか電波が来て、日本を再生することになっちゃったんですよ。

 

清川あさみ(以下、清川):どんな声でした??

 

猪子:いや、声とかじゃないんですよ。電波なんで。例えるならば、(電波は)瞬間ではなくて、生活している中で溜まっている感じ。それで「日本を再生しろ」と(笑)

 

茂木:いやいや(笑)中二の時はクラスメイトとうまくいってましたか?(笑)家庭に何か問題は?(笑)

 

猪子:もちろん誰にも言わなかったですけどね(笑)

 

茂木:言うとマズイことだとは思ったんだ。でも脳って不思議なもんで、無意識の中から色んなモノがでてくることもあるし。とりあえず何か来たんだね、インスピレーションが。

 

猪子:そうそう。ぼくはそれを聞いて「うわぁ、本当に面倒くさいな」って思ったことを覚えているので。でも夢とか無かったので、まぁいっかと。

 

懐古主義じゃなくて、未来のことを考えよう!

清川:2000年前後の東京といまの東京はどこが違いますか?

 

猪子:やっぱり社会が寛容で、みんなが自由で、新しい文化がどんどん生まれてて、特に90年台は日本的な文化が溢れかえってたと思うんですよね。それが世界から見ても一番かっこよかったし、最新だし、一番未来みたいな空気だったんだけど、それが段々と閉塞していって。

 

特にここ数年は懐古主義みたいになりはじめて。

「昭和は良かったよね」「三丁目の夕日が一番は良かったよね」みたいな。「嫌だよ、あんな時代に戻るの」って思うんだけど、「いやあの時代は良かった」みたいな。

 

清川:猪子さんがイメージするベストな日本はどんなイメージですか?

 

猪子:単純に言えば、世界の皆が「何か日本が未来をワクワクさせてくれるんじゃないか」と思ってて、そして実際に未来がワクワクするようなものが日本から生まれてて。皆が未来に対して希望を持てるみたいな。

ワッショイみたいな状態ですかね(笑)

 

今まで積み上げてきたものの延長でいなければ、本当に心に届くものは作れない

猪子:昔の日本人は、なぜかアンバランスの中に美しいものがあることを見つけたんだと思うんですよ。

京都の竜安寺みたいな、どこにバランスがあるのかさっぱりわからないようなモノができて。

でも西洋はバランスの中に美しさがあることに気付いたんですよ。それでベルサイユ宮殿ができたり。

 

個人の能力なんて、長い歴史の中ではちっぽけなものなので。

ぼくが例えばアメリカ的な文化の上で階段を一歩登ろうとしても、大したものは作れないです。

それはアメリカ人にも届かないし、日本人にも届かないってことですよね。

本当に積み上げてきたものの上に、ちゃんと積み上げて、それでヤバいものができれば日本人にも届くし、アメリカ人にも届くんですよ。

 

茂木:それが猪子さんとチームラボの新しさなのかな。

若者文化って、クラッシックもロックもレゲエもヒップホップもそうだけど、西洋に本場があってそれを目指すみたいな感じだけど、チームラボは「いや違うよ、日本の中にあるよ」みたいな感じだよね。それが新しいよね。

 

猪子:そうかも。

やっぱり自分たちが長い歴史の中で積み上げてきたものの延長でいたいと思ってるんですよ。

そしてそうじゃないと、本当に心に届くようなものは作れないんじゃないかと思ってるんですよね。

その個人の能力って言うよりは、すごい長い歴史で積み上げたものがあるから、その中でほんのちょっとでも積み上げれたらいいなと思います。

 

極論を言えば、この世に天才はいない

猪子:極論、天才みたいなものはぼくはいないと思っていて。

何らかの積み上げの上でしかいいものは作れないと思ってるってことです。

だから小さい頃から日本で育っちゃったので、そういうものを見たり触ったり、体験したりして、言語化されてない情報をいっぱい受け取ってるわけです。そういうものが無意識に脳の中にあるから、その延長線上の方がよい強度なものを作れると思ってるってことです。

 

茂木:すっごいよく分かる。

だからやっぱり、身体はすごく大事で、でもそれは環境によって作られてきてるし。

アイディアはどんどん降りてくるように思えるけど、実は身体ど密接に関係してるし、そこに根ざさないと本当のものはできないってことじゃない。

だからそういう意味で、(猪子さんは)本当のことを言ってる気がする。こんなルックスだけど(笑)

 

猪子:変に真似しようと思っても届かないと思ってて。

いまは日本っぽいものを使ったりはしてるんですけど、究極それはどっちでもいいと思ってて。それは自分たちが日本文化を紐解くためにあえて使ってるだけで、もっと本質的なものが紐解ければ、表面的な部分は別にいいんです。

極端な言い方すれば模写して分かる部分は大きいので。自分たちがまだ分かってない部分を模写することによって理解する。

 

願いのクリスタルツリー

CrystalTree01

*スマートフォンで飾り付けが出来るクリスマスツリー。

 

「誰も経営しなくてもいいモデル」を模索してる(笑)

茂木:ちょっと待って!猪子さんって経営してるの?経営できそうにないもんね?(笑)

細かいことは見てくれる人がいるの??

 

猪子:経営はしてないんだけど(笑)

極論言えば、誰も経営しなくてもいいモデルを模索してる。

プロジェクトごとに赤字を出さなければ、きっと全体もうまくいくっていう(笑)

 

茂木&清川:楽観主義やなぁ(笑)

 

茂木:チームラボは設立して何年ですか?

 

猪子:2001年なんで13年目です。奇跡ですね(笑)

基本的には売上目標とかもないし、成長目標とかもないんで、外部から資本を借りたり、お金を借りたり一切しなかったので。

いまある仕事がプロジェクト毎に黒字だったらいいと(笑)

 

一同:(笑)

 

猪子:と思ってて、皆にもそうしようねって言ってて。わかってるんですよ、それは皆も。(損益が)公開されちゃうんで。

でね・・・・。これはね、気づかないふりをしてるんだけど、もしかしたらぼくが一番赤字を出してるかもしれない(苦笑)

 

一同:大爆笑

 

まとめ:「この世に天才はいない!」と天才は言った

数学者、建築家、デザイナー、エンジニアなど様々な分野の人材を揃え、その力を結集したアートを作るチームラボ。

売上目標も成長目標もなく、あくまで自分たちがやりたいことを会社として追求している形は新しく、今までに見たこともないものです。

 

今までの社会は、数字を起点にした管理社会となってきましたが、チームラボを見ると今後は新しい組織の形が生まれてきそうです。

 

そして、この世に天才はいない!

そう天才は言いました。

 

今回のミラクリ:未来へのヒント

・今まで触れてきた日本文化の中で発想しなければ、本当に人の心に届くものは作れない

・この世に天才はいない。今までの積み上げの上でしかモノは作れない。

・マネジメントのない組織経営は、今後研究されていくはず

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